皆さんは神葬祭(神道式のお葬式)に参列したことはありますか?
仏式のお葬式なら何度も出た・うちは〇〇宗だ、という方が非常に多いのではないかと思います。
それゆえ、たまたま参列するお葬式が「神葬祭」と知ってどうすりゃいいんだ?と少々慌ててしまうこともあるのではないでしょうか。
まだまだ仏式に比べれば数はそう多くはないのですが実は神葬祭は増加傾向にあります。
その理由はいくつかあるのですが、ここでは割愛します。
そういうわけで「神葬祭の家に弔問に行くんだけどどうやってお参りすればいいんだ?」という問い合わせをたびたびいただくようになりました。
今日はそのお話をしてみたいと思います。
福島県では、地方紙の紙面に「お悔やみ欄」があります。
通常、著名人やその親族が亡くなった場合社会面の下の方にお悔やみ記事が載りますが
それとは別に、紙面の中ほどのスペースにお悔やみ欄が設けられています。
故人の氏名・住所・通夜葬儀日程・喪主氏名・葬儀社の名前が書いてあり、それを見て初めて訃報を知るということはごく当たり前にあります。
そのお悔やみ欄を見ますと、時々「通夜祭」「葬場祭」と書いてある場合があります。それがまさに神道式の葬儀であるというしるしです。
さて、神葬祭であるとわかったらまず気をつけることはいわゆる「香典袋」です。
「はて、家にあるこの香典袋は使えんだべか?」とまず考えましょう。
神葬祭で使うものはこういうものですが
これが手元にない場合は、一番一般的な「御霊前」と印刷してあるものでも大丈夫です。
ただし、蓮の花がデザインされたものは使えません←ここ大事
次に、弔問に行った時と通夜祭・葬場祭での動き方について説明いたします。
大事なのは「基本的に周囲の人と同じ動きをすれば大丈夫」ということです。
そうはいっても、一応どう動いたらいいのかを箇条書きで書いていきますね。
霊前に向かって一礼する
↓
玉串(榊)を受け取る
↓
玉串を時計まわりに回して、根元を霊前に向けて台の上に置く(注:台は通常 案(あん)と呼ばれます)
↓
二礼・二拍手・一礼を行う。ただし、拍手は音をたてない(しのび手)ように行う
↓
霊前に向かって一礼
これが一連の流れです。
神社でご祈祷を受ける時とほとんど同じです。違っているのは「しのび手」という事位でしょうか。
また、規模の大きな葬場祭で参列者が多い時は
玉串ではなく米を葬儀社が準備する場合があります。
その際は仏式の焼香と同じ要領で米を皿に移しかえます。
そして二礼・二拍手・一礼(むろん「しのび手」での拝礼)を行います。
普段やっているお葬式とちょっと違う雰囲気で面食らうこともあるかもしれません。
しかし、前もって頭に入れておけば少しは落ち着いて動くことができ
亡くなった方に対し心をこめてお参りすることができると思います。