南湖神社の日び

福島県白河市南湖公園に鎮座する南湖神社のブログです。

震災21日目 そして新年度へ

2011年03月31日 | 大震災からの復興祈念日記

震災からはや3週間が経とうとしています。

これまでずっとどこが壊れたとか落ち込んだとか

読むだけでくら~くなりそうな話ばかりしてまいりましたが

南湖神社で今回、奇跡的に壊れなかったものがあるんです。

それは、南湖神社のシンボルである、これです。

ご祭神、松平定信公の石造です。

ほんと、よく壊れなかったものだと思います。

石造りだし背も高いし。

奇跡的といえるかもしれません。

きっと、ご祭神が身を挺して神社を守ってくださったのだと

思っています。

残念ながら犠牲になったものは少なくはありませんが

それでもこの石造が守られたということは神社にとっては本当にありがたいことでした。

もしも石造まで壊れてしまっていたら、たぶん神社の職員全員心が折れて

本当に立ち直れなくなっていたかもしれません。

でも、神様と毎日お参りくださっている皆様がいる限り

南湖神社はこれからきっと、立ち直っていける、と信じています。

 

 

明日から4月、新年度ですが心新たに

神様にお仕えしていこうと思っています。

 

 

 

 


震災20日目

2011年03月30日 | 大震災からの復興祈念日記

今日は宮司が市内にある兼務社(受け持ちの神社)をまわり

今回の地震の被害状況を確認してきた日でした。

話には聞いていたのですが

同じ白河市内でも被害の大きかった地域とそうでない地域があるということを

まざまざと思い知らされたそうです。

南湖から一番近い権兵衛稲荷神社はやはり被害が大きく

石段の崩壊・鳥居の損壊に加え、灯篭も多くが壊れていました。

これもまた地域の方々と協力して復旧をしていかなくてはいけませんが

かなり長い時間と費用がかかりそうです・・・

 

津波で家や家族を失った人たちよりははるかにましかもしれないとわかってはいても

それでもやっぱりどうなっちゃうんだろうという不安ばかりが大きくなっていますね。

ましてや原発の問題が起こって

福島というだけでまるでバイオテロ扱いされているという話も聞こえてきていますから

いったいどこまでどうやって耐えればいいのかと叫びたくもなっていますが

 

 

ま、なるようにしかならないと開き直るしかないですね。

 

 


震災19日目

2011年03月29日 | 大震災からの復興祈念日記

徐々に暖かくなってきましたね。

今日は宝物館の中を片付けました。

南湖神社の宝物館には、定信公の自画像をはじめ

定信公直筆の書や

南湖神社創建時の功労者である渋沢栄一氏から奉納された書画などが

展示してあります。

ところが、今回の震災で宝物館は内部の天井が一部落下し

神輿が倒れ

展示ケースのガラスが破損

書画の額も倒れたり落下したりと

かなりの被害に見舞われました。

 

今日は、市役所の方にも入っていただいて

市役所の方をこきつかいつつ(うそです)

めちゃくちゃになった展示ケース内部を掃除しました。

 

なにしろ社務所や境内の整備を先に手をつけなくてはいけない現状ですから

宝物館の方は・・・しばらく拝観はできないということになります。

 

まぁ、こんな有様で今後どうなっちゃうんでしょうねぇ~と

なんか他人事のようにつぶやいてみたりしてますが

なんとか頑張ってやっていくほかはないわけで

今はひたすら我慢と充電の日々を送っております。

 

 

 


震災18日目

2011年03月28日 | 大震災からの復興祈念日記

今日は東京で桜の開花宣言が出ましたね。

地震と津波とその後の放射能騒ぎでなんだかすっかり忘れ去られた感がありますが

春は確実に近くまで来ています。

わが南湖神社の楽翁桜も、恐らくは4月の半ば頃に咲き始めると思われますが

なんとかその頃までに交通機関が復旧し

ガソリンも普通に手に入るよう祈るのみです。

http://news.goo.ne.jp/topstories/nation/436/87168eca21c1b819b0dd6a81573f752a.html

どうやら、東北新幹線も4月半ばにはなんとかなりそうですし

あとは風評被害さえなんとかならんかねぇというところですか。

 

でも、気のせいか街中を走る車の数が増えてきたような気がします。

人の往来はやはり町を動かし、活気付けます。

どうか、たくさんの方が楽翁桜を見に来ますように。

そして、楽翁桜の「気」を胸いっぱいに吸い込んで

皆さんに元気になってもらいたいと思います。

 

 


震災17日目

2011年03月27日 | 大震災からの復興祈念日記

南湖神社は創建90年という歴史の浅い小さい神社ですが

ご祭神 松平定信公にまつわる宝物・文化財がいくつかございます。

その1つが定信公の愛した茶室「松風亭蘿月庵」という、建てられて210年余りになる建物です。

現在でも月釜茶会が開かれている非常に珍しい茶室なのですが

やはり今回の震災で上記のような被害が出てしまいました。

なんだ、土壁を塗りなおせばいいだけじゃん?と思うかもしれませんが

いかんせんこれは福島県の重要文化財。

修繕するにはお上の許可が必要ですし

工事するにあたっても当然現代の工法で簡単に直すとはいかないのです。

ましてや今回の震災・・・

地震・津波に加えて放射能騒ぎで大パニックになっている県に言ったところで

「こっちはそれどころじゃねぇんだよ!」と返されるのがオチでしょう。

月釜茶会を主催している白河茶道連盟さんは

4月と5月のお茶会を中止すると決定なさったそうですが

さて、その後はどうされるのか・・・

とりあえず丸ごと倒壊しなかっただけよしと思うしかないのですが

社務所や境内の灯篭などと同様、元の姿に戻すにはかなりの時間が必要と思われます。

 

ガソリンの供給が落ち着きを見せてきたのか

少しずつですが参拝客も増えてきました。

神社としてはとにかく今は辛抱のとき。

焦らず一歩一歩前に進むしかありません。