院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

漫画「ブルージャイアント」が面白い(その1)

2014-12-18 05:47:51 | 漫画
    (小学館刊。)

 世界一のジャズプレイヤーを目指す少年の物語「ブルージャイアント」が20万部の大ヒットだそうです。いまどき、モダンジャズというマイナーな音楽の漫画がヒットするなんて、世の中分からないものですね。

 現在、第3巻まで出ています。さっそく読んでみました。とても面白い。そして、読んでいる間じゅう泣けました。この漫画、ほんとうに今の若い人たちに受けているのでしょうかね。(私はモダンジャズに凝った世代だから、すごく分かるのですが・・。)

 少なくとも若い人たちは泣けはしないでしょう。私が泣けたのは、兄が主人公に高価なテナーサックスを36回の分割払いで買ってやるというような、ありがちな部分なのですが、私自身10代にサキソホン(私はアルト)を買ってもらって、楽器がいかに高いかを知っていたからかもしれません。

 先日亡くなった作家の山崎豊子さんは、まるでその世界にいた人でもあるかのように、大阪商人の世界、医学界、商社の裏側、中国問題などに詳しかったですね。この漫画もジャズ界やジャス理論の記述に大きな誤りはありません。この漫画家はジャズをまったく知らなかったそうですが、一流の作家は取材すればすぐに理解できちゃうのでしょうか?

 主人公の高校の音楽の女教師が初老のデブで、いかにもタテマエ主義的なタイプなのに、近代西洋クラシックの一部がインドネシアのガムラン音楽の影響を受けたことを知っており、さらにモダンジャズにも感動してしまう、なんていうストーリー運びはニクイです。泣けます。

 次の巻の刊行が待たれます。

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