(Wikipedia ”軽飛行機”より引用。)
ある地方空港で個人的に有料で、軽飛行機による荷物の空輸を頼んだときの話。
係員は、飛行は海側からか山側からにするかを訊いてきた。どう違うのか訊ねると、山側から飛行すると急上昇しなくてはならないが、飛行時間が20分短くてすむという。人間でなく荷物だけ運ぶのだ。料金は変わらない。
そいうことはパイロットが急上昇と20分をどう天秤にかけるかの問題であって、私が指定するようなことではないでしょう、と答えた。
むかし知人が建売住宅を購入した時もそうだった。ドアは何色にするか、床は?天井は?サッシは?・・・そういうものは別々に選ぶものではないでしょう。トータルで考えるべきではないですかと知人は言いたかったそうだが、言わずにテキトーにこれとこれとこれと、さっと決めた。
15分で済んだ。業者は、ふつうは2,3日かかるのにと驚いていたそうだ。
どんなことでもお客様の意向を十分に聴いて、意見を尊重しようとしているのだろう。だが、私も知人も的外れではないかと思った。
完成した知人の建売住宅には、階段の上りハナに踊り場がなく、ちょっと危ない感じがするという。客にはこういうことを知らしめるべきであって、ドアや天井の色なぞをこまごまと訊いてくるのを的外れと感じたのだ。