(ドバイのイスラム銀行窓口。朝日中東マガジンより引用。)
幼いころ、本を借りてもそのまま返せばよいのに、お金を借りるとなぜ利子がつくのか理解できませんでした。いまでも「公定歩合」とは何なのか、すっきりとは説明できません。
イスラム教国ではコーランが利子を取るのを禁止しているため、有利子ではお金を貸せません。ただし、利潤は求めてもよいので、イスラム銀行は借り手の事業の協力という形でお金を貸します。それによって借り手が儲けたら、その一部をイスラム銀行が回収します。
以上はベンチャーキャピタル(元金)と似て、たいへん分かりやすいシステムです。
金融工学の粋をつくした(サブプライムローンを含んだ)金融商品が失敗したとき、イスラム銀行も損をしましたが、それは外国の取引先が損をしたからで、イスラム金融の仕組みから出た損ではありませんでした。そのため、金融先進国がイスラム金融に注目し始めたそうです。
株式、債券、ファンドといった金融資産は、素人にはとっつきにくいものばかりです。これから勉強しようと思っています。
※今日、気にとまった短歌
終電の一駅ごとに目を開けてまた眠りゆく黒髪静か (杉並区)竹内亮
個人にも貸し付けると思います。
本文にも書きましたように、高度な技術と知識を持っている若者に出資するベンチャーキャピタルとそっくりです。ベンチャーが成功すれば大儲けができます。これは利子による利益でなく、事業による利潤です。
株式投資は少し意味が違ってきます。「流通市場」にイスラム銀行が手を出すのは、賭博を禁止したコーランに背く恐れがあります。以下をご参照ください。
http://blog.goo.ne.jp/nakazato-hitoshi/e/1cfb682174f1b796aca347d3b10d0a84
娘の旦那がしょっちゅうアラブに出張していますので、実際はどうなのか、こんど訊いてみます。
またよく教えてください。