院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

フランス革命という嫉妬の極み

2017-10-13 00:05:57 | 歴史

(ルイ16世の処刑。ウィキペディアより引用。)

 フランスの三色旗は自由、平等、博愛を表しているというが、きれいごとである。フランス革命は嫉妬の見本市である。

 革命時、多くの人間がギロチンの露と消えた。それを歓呼して見物していたのは民衆である。首が飛ぶたびに歓声が上がったという。まったく古代ローマ帝国、コロッセオの剣闘士と猛獣の戦いを見るのと同じ目だ。ギロチンはすでに見世物と化していた。

 だから革命時には反動に次ぐ反動があり、恐怖政治が行われたのもやむを得なかった。民衆はすでに処刑に慣れっこになっていたから、処刑には処刑で対抗するほかなかっただろう。

 民衆は公開処刑という最高の見世物を心行くまで楽しんだ。その民衆が自由、平等、博愛なぞと言っても、なんの説得力もない。まことに人間とは度し難い動物である。いやらしいくせに、恰好だけはつけたがるのだ。

 ※私の俳句(秋)
    天井の節目に和する秋の蝿 


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2 コメント

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三色旗の象徴的意味 (かわひらこ)
2017-10-18 10:58:57
中里学兄
久々にコメントします。
標記の点ですが、日本では、フランスの三色旗といえば、ただちに「自由・平等・博愛」を意味するとの答えが返ってくるようですが、これには二重の意味でクエスチョンマークがつきます。まず、この三色が意味するものは必ずしもそう理解されているとはいえません。「往々、そう理解されている」ていどです。
また、そう解される場合でも、fraternitéは「博愛」bienveillanceではないので「友愛」と訳すべきものです。(このことは近年、けっこう指摘されています。)無差別ではなく、選別・排除が含意されているのです。このように解義される場合には、反王党の共和主義・革命の意味ですから当然です。ですから、仏憲法で三色旗が国旗と定められていますが、政府サイトではこの象徴的意義は採られていません。
日本では、「パリ祭」などのように、依然としてフランス革命を賛美する「知識人」が多数いますが、貴兄ご指摘の如く、それが血で血を洗う酸鼻を極めた「血塗られた革命」であったことから眼を背けるわけにはいきません。「博愛」とは正反対の党派的精神 esprit de corps に彩られていた時代であることを見失わせるのが「博愛」という誤訳なのです。
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正しくは・・ (院長)
2017-10-18 21:58:21
かわひらこさん、お久しぶりです。
深い考えなしに「博愛」と言ってしまいました。

読者のみなさま「友愛」と読み替えてください。
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