院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

このたびの地震に寄せて(12)

2011-03-24 14:55:41 | Weblog
 この欄の地震や原子炉事故に関する情報は、現在、専門家になっている中学高校の同級生からメーリングリストによってもたらされることが少なくない。そのため、しばしばこの欄の記載は報道よりも早くかつ正確である。

 放射能汚染に関する情報。以下は北海道大学教授で海洋物理学が専門のK君の見解(要約)。

(1)海流が南下するため、(親潮と対馬海流のなれのはてである対馬暖流と「地衡流」の影響による。)福島原発以北では海水が汚染されることがない。

(2)河川の水は海水より軽く、それらは容易には混ざらない。

(2)海流は銚子あたりで東に流れ、東京湾までは来ない。

(3)空気は2ヶ月で地球を一周するけれども、海水は2000年かかる。50年前の核実験による汚染が、まだ200分の1しか海水に沈んでいない。したがって、世界中の海水が汚染されて、魚が食べられなくなることはない。

(4)生物濃縮がありうるが、魚は回遊しているので、全く問題ない。現地の動かない底魚、貝、海草が問題となるが、(公式には言えないが)ホンネでは問題ないと考えている。

 次は環境衛生研究所の所長で医者でもあるK君の見解(要約)。上のK君とは別人。

(1)(自分はは厚労省や文科省と接触があるが)政府は、国民の被曝リスクは峠を越えたという認識だと思う。

(2)自分の研究所も毎日24時間、大気や下降物の放射線を測定して文科省に上げている。それを基礎データとして、文科省が発表している。

(3)今後、放射線が人体に危険な値となることはありえず、データは下降していくだろう。

(4)水道水は遅れてデータが上がるが、今後下がっていく。

(5)汚染野菜はデータがはっきりしているので、むしろ安心して食べられる。

(6)データを発表しつづけているのは、役人は法律に従わなくてはならないからで、危険だからではない。これは健康危機管理の常道である。

(7)問題はむしろ放射能による健康被害ではなく、報道による(研究所職員の)健康被害である。職員は疲弊している。理論上ありえない被曝による健康障害より、メディアからのプレッシャーによる職員の健康被害のほうが脅威である。

(8)メディアは被災地のルポが一段落して、余った力が放射線報道に向かったと考えられる。

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