院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

ペーパードクター

2017-09-25 05:42:58 | 医療

(医師免許証。naverまとめより引用。)

 むかしは専門医制度が発達しておらず、国家試験に受かれば即、医師になれた。経験の有無は問われなかった。新卒も10年経験者も区別されなかった。専門科目も問われなかった。

 そのため勉強ができるからと医学部に入り、医師免許をとったらすぐに結婚してしまう女性がいた。子どもが生まれるから、研修もやっていない。(医師免許をもった若い女性は、かなりいい条件で結婚できた。引く手あまただった。)

 彼女らは実地研修や臨床経験を全然していないのに、(むかしは医師不足だったから)就職ができた。そしてなんと診察もやっていた。ペーパードライバーならぬペーパードクターなのに。

 さすがに一線の病院では使い物にならないので、開業医の手伝いなどをやった。または患者と接しない部署、つまり行政に行った。(たとえば保健所。保健所長は医師でなくてはならないと法律で決まっている。)

 ペーパードクターであっても、行政ではいきなり一般公務員より上の地位についた。だから、やっかみもあって、ペーパードクターは行政職や現業職から「また頭に紙だけを乗せた奴が来た」と陰口を言われた。

 今後そのようなことはなくなる。専門医制度(2017-09-12)が確立しつつあるからだ。そのため行政に行く医者は、最初から公衆衛生に志向性が高いので行政を希望する。こうして行政の医者もバカにされなくなるだろう。

 ※私の俳句(秋)
    朝霧や新聞配るバイク音


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