シンガー・ソングライターの吉田拓郎(69)が11日、テレビ朝日系「報道ステーション」(月~金曜・後9時54分)に出演し古舘伊知郎キャスター(61)と対談。「オレ、フォークじゃなかったんだよ。タイガースに入れてもらえれば良かった」と自らの半生を語った。

 ここ1、2年は家にいるばかりと明かし「妙なハイテンションあります」と始まった対談。03年に肺腫瘍を摘出、07、09年のツアーを中止するなど健康面で心配されるが「普通ですよ、元気。もう70歳ですから、どっか痛いかゆいはありますが、元気に入るのでは」と不安面を否定、最近は「ご飯を妻と『うまいね』と言って食べるのが、これほどの幸せがあるかというくらいハッピー」と語った。

 対談で吉田は、自分の歌は「誰でも書けたんじゃないか、オレじゃなくても誰かやっていた」と思うようになったと明かした。かつて、作詞家の安井かずみさん(94年死去)に、汚い服で歌うフォークシンガーで芸能界はめちゃくちゃになったと叱られ、「芸能界はチャーミングな世界なの。ジュリーを見て」と言われてから沢田研二(67)を意識するようになったと告白。「あっち(芸能界)側と比較してみたら居心地良くて楽しかった。今日断言します。ぼくはこっち(フォーク)側にいるべきじゃなかった」と悟ったと明かした。

 自分のスタイルはギター一本のフォークだが、「渡辺プロに入って、タイガースがダメだったら、何とかズを作ってもらえれば良かった。でも当時は『オレフォークじゃない』と言える勇気は無かった」と語る吉田に、古館は「ウソでしょ、ショックです。金返せ状態ですよ」と仰天。しかし今年はライブを行うと宣言し「年とったので日帰りか1泊(の場所)が限界。北は埼玉、南は横浜です」と話した。