マロリーな日日(にちにち)

癒し系ソフト・ボトルメールの作者が、ガツガツ派では見えないゴロゴロ視点で、ビジネスの世界を観察していきます。

勝ち組・負け組という不安な響き

2005-03-19 13:41:03 | 閑話
なんだかすっかり一般ワードになりましたね。勝ち組と負け組。
blogWatcherで調べると、昨年2004年1月くらいから盛り上がり、8月でピーク。
今年2005年に入ってまた盛り上がったという状況ですね。

この違和感、どこかで同じようなものを感じたことがあるなぁと思っていたのですが、ついに気がつきました。
80年代後半からのバブルのときに流行った「3高(さんこう)」という言葉。このときと同じ奇妙な印象を受けたわけです。
3高とは、高学歴、高収入、高身長ということで、男性の評価基準として、これらの3要素が最重要要素であったというムーブメントです。
で、このときに感じた違和感とは、当時お年頃だった女性の価値観の乏しさです。というのは、この3高という要素はある種、客観的過ぎる事実で、まさにパソコンのスペック(specification:仕様書、性能)と同じでした。自分の価値観がたった人であれば、他人がどうこういおうが、「私はこれが好き」と胸を張って言い返せるわけですが、おそらく当時の大半の女性が男性に対する価値観を喪失していたのではないか。そういう不安定な、あるいは不安感、強迫観念みたいなものが華やかなバブル社会の裏側で進行していたと思うのです。

そして、勝ち組・負け組の時代です。
この言葉も多様な個々の価値観は置き去りに、かなりスペック競争に入っています。もともとが経済用語なので、カネとは切っても切れない関係があるのでなおさらです。驚くべき刹那感。すでにパソコンですらスペック競争を終えつつあり、CPUがどうのこうのという人はかなり少なくなってきました。デザインがかっこいいとか、しっくりくるね、という時代に、やはりスペック・・・。
男性に対する価値観の喪失どころか、社会や人生に対する価値観の喪失、自信のなさ、漂う不安感を象徴してならないのです。

もうひとつ気になるのが、勝ち組・負け組ブームの2番目のヤマを支えている人たちです。おそらく昨年のピークはビジネス用語としてのピークで、ビジネスマンが使っていたのでしょう。そして今年のピークは明らかにお年頃の女性・・・。
女性は不安な社会を本能で察知するのかしらん。

PS
まさか、バブルOL時代に「3高」と騒いでいた現オバさまが、15年の時を経て再び「勝ち組・負け組」なんていってないですよね!?
自分の軸、つくらないと(^ ^;

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