法人とはよく言ったもので、カイシャはホント、人格を持って生きていますよね。
個人的に、約40歳の企業と、約60歳の企業に所属してその差を強く実感しました。
とくに、組織の自己成長というものに。
ふつう、学びのある企業であれば、程度の差があれ、自己成長を続けます。
なにか失敗があれば、それを二度と起こさないよう新しいルールが規定され、免疫のごとくその再発を防ごうとします。
たとえば、ある社員Aがある企業Xと新規に取引を始めたいと申し出ます。
上長Bは、業務契約があればOK、なんて口頭で了承し、社員Aは上長の机から承認印を取り出し押したとします。
しかし、企業Xは社員Aの近親者が社長のペーパーカンパニーで、実は、社員Aの発注を、A自身が対処して二重に報酬を受け取っているとか、
あるいは、発注自身が架空のものだったりします。
やがてこの不正は当然のごとくばれ、組織はその不正が二度と起きないよう、システムのカイゼンがなされます。
この例の場合、新規取引にあたっては、事前に登記簿謄本を請求するなど簡易な監査を導入しようとか、
上長Bだけでなく、さらにその上長Cの決裁も必要とするなどのカイゼンがなされます。
こういう何十年にもわたるカイゼンの積み重ねにより、システムは不正やミスというエラーを0に近づけていきます。
その一方で、モラルが高く、過去様々な新規の取り組みで成功を収めてきた社員Cはだんだんとパフォーマンスが落ちてきます。
昔は、数ヶ月で新規商品の開発ができたが、新しいルールの出現により、事前の承認手続きに時間がかかり、現在では同じ仕事をするにも1年もかかってしまうような事態になってきます。なにしろ、仕事のパワーの過半数は内部の調整に当てられたり、なにより自分が全く会社から信頼されていない、詐欺師であるかのような扱いに我慢できなくなってくるわけです。
こういうことは皆さんの身近にも多少は起きているはずなので、実感がわくと思いますがいかがでしょう?
なるほど、それゆえ、歴史があったり、大企業の組織は硬直していくのか!
うん、それも一理。
でもね、トヨタの現場ではカイゼンを何十年も毎日毎日行っているけど、組織の老化が他の企業よりも早いとか硬直しているという話は聞きません。
むしろその逆。
この差はいったい何なのでしょう?
その答えは、コストとスピードの評価軸の存在だと思うのです。
一般の企業組織がその歴史の中で学んだ決済の方法とか、ルールの目的はエラーを0にすることしか考えられていないのです。
トヨタのように、エラーを限りなく0にしながら、その判断スピードをもっと速くするにはどうすればいいのかとか、
20万円の案件に全役員がそろって会議に出席しているのは会議のコストの方が高くなっちゃうよねとか、
そういう面でもカイゼンがなされればすばらしいのに、なぜか一般の組織にはきわめて当たり前の部分のカイゼンがいまだになされないのは不思議です。
個人的に、約40歳の企業と、約60歳の企業に所属してその差を強く実感しました。
とくに、組織の自己成長というものに。
ふつう、学びのある企業であれば、程度の差があれ、自己成長を続けます。
なにか失敗があれば、それを二度と起こさないよう新しいルールが規定され、免疫のごとくその再発を防ごうとします。
たとえば、ある社員Aがある企業Xと新規に取引を始めたいと申し出ます。
上長Bは、業務契約があればOK、なんて口頭で了承し、社員Aは上長の机から承認印を取り出し押したとします。
しかし、企業Xは社員Aの近親者が社長のペーパーカンパニーで、実は、社員Aの発注を、A自身が対処して二重に報酬を受け取っているとか、
あるいは、発注自身が架空のものだったりします。
やがてこの不正は当然のごとくばれ、組織はその不正が二度と起きないよう、システムのカイゼンがなされます。
この例の場合、新規取引にあたっては、事前に登記簿謄本を請求するなど簡易な監査を導入しようとか、
上長Bだけでなく、さらにその上長Cの決裁も必要とするなどのカイゼンがなされます。
こういう何十年にもわたるカイゼンの積み重ねにより、システムは不正やミスというエラーを0に近づけていきます。
その一方で、モラルが高く、過去様々な新規の取り組みで成功を収めてきた社員Cはだんだんとパフォーマンスが落ちてきます。
昔は、数ヶ月で新規商品の開発ができたが、新しいルールの出現により、事前の承認手続きに時間がかかり、現在では同じ仕事をするにも1年もかかってしまうような事態になってきます。なにしろ、仕事のパワーの過半数は内部の調整に当てられたり、なにより自分が全く会社から信頼されていない、詐欺師であるかのような扱いに我慢できなくなってくるわけです。
こういうことは皆さんの身近にも多少は起きているはずなので、実感がわくと思いますがいかがでしょう?
なるほど、それゆえ、歴史があったり、大企業の組織は硬直していくのか!
うん、それも一理。
でもね、トヨタの現場ではカイゼンを何十年も毎日毎日行っているけど、組織の老化が他の企業よりも早いとか硬直しているという話は聞きません。
むしろその逆。
この差はいったい何なのでしょう?
その答えは、コストとスピードの評価軸の存在だと思うのです。
一般の企業組織がその歴史の中で学んだ決済の方法とか、ルールの目的はエラーを0にすることしか考えられていないのです。
トヨタのように、エラーを限りなく0にしながら、その判断スピードをもっと速くするにはどうすればいいのかとか、
20万円の案件に全役員がそろって会議に出席しているのは会議のコストの方が高くなっちゃうよねとか、
そういう面でもカイゼンがなされればすばらしいのに、なぜか一般の組織にはきわめて当たり前の部分のカイゼンがいまだになされないのは不思議です。