マロリーな日日(にちにち)

癒し系ソフト・ボトルメールの作者が、ガツガツ派では見えないゴロゴロ視点で、ビジネスの世界を観察していきます。

「電車男」が照らすもの

2004-12-23 20:26:55 | ネタのタネ
【「電車男」+「ほしのこえ」=リバース】
 「電車男」の話を聞いて、2002年に話題になったアニメ「ほしのこえ」を思い出した。
 「ほしのこえ」は、ふつう何十人、何百人というスタッフが作る映画というものを、新海誠さんがたった一人で創っちゃいましたというもの。
 それに対し、「電車男」はふつう一人の作家が書く小説を、何百人、何千人というギャラリーと一緒になってできちゃったわけでして、いやはやデジタルネットワークパワーはやっぱりスゴイよね、と思い知らされたわけです。


【「電車男」×「人狼(じんろう)」=ライティングエンジン】
 「ほしのこえ」の新海さんは、その後、シネマライズで公開中のアニメ「雲のむこう、約束の場所」をスタッフと創るようになりました。
 「電車男」は小説というよりは、言ってみればログドキュメンタリー的な創発物で、中野独人さんが新潮社から「もう1作、よろしく」と頼まれても、それはできない話であります。

 しかし、このログ小説というものを日々、量産しているすごいシステムがあります。
 それが、「人狼BBS」です。
いってみれば、専用のネット掲示板を利用した、ごっこ遊び(ロールプレイ)で、村人が生き残るか、狼チームが村人喰ってしまうのかというゲームです。
 上記の人狼BBSには現在、500近いログが残されているのですが、それはログというよりも「サスペンス物語」だったりするわけです。
 人狼BBS まとめサイトには、おすすめログというコーナーがあるので、一度目を通されると雰囲気がつかめるかと思います。

PSPを予約なしで買う

2004-12-13 19:03:03 | biz basic
PSPを予約なしでゲットしました!
場所は、渋谷東口のビックカメラ。14時半くらい。

ネットでいろいろ調べると、PSPは初回出荷20万台で、以後年内に毎週10万台の追加出荷があり、計50万台の出荷、なんていう噂だか、ニュースを見かけたのです。
で、ある業界通からは「初日に買えなくても、翌週以降比較的容易に入手可能だよ」とも聞いていたこともあり、私はPSP入手にあたり次のようなプロセスで戦略を立てました。

*もしネットの噂が本当であれば、(にわかには信じがたいが)、週明けの今日から再入荷がはじまるらしい。
 ←識者のアドバイス(裏付1)
 ←Playstation.comでも追加予約が開始されている(裏付2)

*大手量販店にはそれなりの数(少なくとも初回入荷の半分が毎週)入荷するはず

*午前中から運送が始まり、店頭に並ぶのはおそらく午後2時以降

*この時間帯は、一般の会社員、お子ちゃまは参戦できないので勝算が高い

 →最寄の量販店にのんびりと午後に訪問!<導かれる戦略>


・・・ということで、今日はPSPゲットの自慢では決してなく、「データを戦略に変える」という講義でした(^ ^;

女性モノを使ってみる

2004-12-08 17:32:40 | biz basic
 下着・・・ではなくて、手帳の話。
 遅ればせながら、2005年の手帳を買いました。これまでは高橋書店の手帳を愛用していたのですが、今年は能率手帳に浮気してみました。

 手帳のレイアウトで好きなのは、いわゆる「週間タイプ」というもので、左側に1週間のスケジュールを時系列に記入でき、右ページにフリースペースという構成のものです。
 これまで高橋書店を愛用していたのは、スケジュール欄が21時まで表示されている、というのが最大の要因でした。少なくともメジャー系の手帳はなぜか19時ぐらいまでしか表示がないものが多く、「オイオイ、ふつうビジネスマンが19時で終わるかよ」って首をひねりながら、結局、高橋書店の手帳をレジへ、というパターンだったのです。
 ですが、今年は結構見つかりますね。21時までのもの。中には24時間記入可能のツワモノの手帳もありましたが、40過ぎるとこれはキツイ(^ ^;
 てなわけで、2005年は、週間タイプ+21時表示の「能率手帳Carell(キャレル)」にかなり好印象。よく見ると、日経WOMANと共同開発とうたっているので、女性をターゲットとしているらしい。レザー風のカバーで、巻末にはミシン目の入った伝言メモ、それにハートマークのシールなんかも同梱されていますね。ふむふむ。
 で、釘付けになったのは「Health Check Calender」。365日が1ページに凝縮してるのですよ。たぶん生理のチェック用ということなんですよねぇ。そのことに気づいたとき、購入を決意しました!

 何に使うかって? 企画を考えているとついつい自分だけの生活や体験に引きこもりがちなんですよ。でもいつも手元にあるこの手帳が目につくたびに、「イヤイヤ、女性だったらどうよ?」と頭を切り替えられるきっかけを作ってくれるツールと化すわけです。脳みそスイッチャー、1,260円なり。


PS
 手帳の話をしてたら、なぜか無性に中学・高校の「生徒手帳」が気になってきた。日本で一番優れものの生徒手帳の設計、やってみたいなぁ。

カタリストって何ですか?

2004-12-06 12:30:33 | 非目的的
 私のプロフィールに記載している、「カタリスト」って何ですか、という質問をよくいただきます。

 「catalyst」とは英語で「触媒」の意味です。化学の授業でやったアレです。他の物質の化学反応のなかだちとなる物質で、私は自分の職種を勝手にこう呼んでいます。なので、知らないのは当然なのでご安心ください(^ ^;

 実際の活動ですが、たいていの場合、企業のオヂさんなどに呼ばれて、「彼らの話し相手になってやってください」という感じで、新事業や新商品系のプロジェクトメンバーを紹介され、しばらくの間、みなさんと行動と議論、おしゃべりをともにしたりします。

 最近よく、耳にする「コーチング」ときわめてよく似ていると思うのですが、私はコーチングのことをよく知りません。それゆえ、誤った認識かもしれないのですが、そもそも「コーチ」と「生徒」といったような上下関係は好きではありません。少なくともそういうネーミングはパスです。

 私もあくまでもプロジェクトメンバーの一人でありたいと思っています。実際、契約期間が終了しても、参加させていただいたプロジェクトが気になって気になってしようがありません。また私が冴えたアイデアを披露し、(オヤジギャグで恐縮ですが)「語りスト」として、そのアイデアがプロジェクトに採用される場合もありますが、えてして、おしゃべりの間にプロジェクトのほかのメンバーの誰かが、ピンと来くる、ということのほうが多く、また参加していて楽しいです。つまり、なんだかわからないけど、私がブレストや会議にまぜていただけると、なんとなく場が盛り上がっていただけるといった感じでしょうか。

 おそらく企業のプロジェクのほとんどは、同質性の高い社員で構成されていますから、外部者である私の異邦人視点と、バカ正直に「それ、なぜでしたっけ?」を繰り返すことにそれなりの価値があるのだと月並みですがそう感じています。

 もっとも劇的に成功するケースばかりでないので、「うーん、やっぱり触媒ですからねー、組み合わせが悪いときもあります」と雇ってくれたオヂさんに言い訳をすることもありますが、プロジェクトに行き詰まったり、もう一皮向けたいよね、なんていう場合には、ぜひお声がけいただき、触媒効果を感じていただければ幸いです。


私たちの透明な奴隷

2004-12-03 17:15:16 | biz basic
 たしか「金持ち父さん」本だったの思うのですが、金持ちになりたかったら、まず時給で働く(=雇われ人)ことをやめなさい、ってなことが書いてありました。そしてこの考えを延長していくと、自分で働くことも結局、有限な時間に拘束されることになるので、他人を働かせないといけない、ともありました。
 つまり、サラリーマンであれ、フリーランスのクリエータであれ、稼げるお金には限界があり、ファストフードで他人である女子高生を働かせるほうが儲かるよ、というお話でした。

 「う~む、たしかに・・・」と納得する反面、でも、これは私の生き方じゃないなとも思いました。
 資本主義が今よりひどかったころ、ケーエー者はロードー者を老若男女とわず20時間ぶっとうしで働かせたり、ちょっと昔の欧米では奴隷を使っていた、あのイメージとそんなに変わらないんですよ・・・。
 たしかに、ファストフードで働く女子高生は楽しく仕事をしているだろうし、自己実現プロセスの一環としてこのバイト先を利用しているにすぎないわけだけど、私としてはなんとなくイヤ~な後味だったのです。

 しかし、ふと気がつくと、自分も奴隷を使っていることに気がつきました。ボトルメールのサーバです。
 このIBM生まれの彼は、どっしりした体格からgravityという名前がつけられ、24時間365日、文字通りひと時も休まず、日本中から届く絵手紙をせっせと配っています。私たちは無口な彼には何の施しもしていないのに、彼の労働から生じるすべての利益を搾取しています。

 と、まぁ昨日「鉄腕アトム」を読んだらそんな気分になっちゃったわけですが、「金持ち父さん」本に少なからず違和感を持った方々には、IT以降のポスト資本主義時代には、心強いコンピュータちゃんがいることを思い出してほしいのです。あの本は、こういうblogにたどり着くようなあなたにとって、新しい解釈を可能にさせると思うのです。