マロリーな日日(にちにち)

癒し系ソフト・ボトルメールの作者が、ガツガツ派では見えないゴロゴロ視点で、ビジネスの世界を観察していきます。

CGMは熱いゼ!

2005-11-07 05:04:10 | 非目的的
ぼくは今、北九州の寂れた駐車場にたたずんでいる。
4時間後に開演する芝居の整理券を待っているのです。

劇団の名は「水族館劇場」。
たぶん、誰も知らないでしょう(^ ^;
数年前、知人の紹介で初めて見た劇団なんですが、これがイイ!
ちょっとメジャーになっちゃったような劇団は、はっきりいってTVやDVDで見ても同じなんですよ。
席と舞台は遠いし、役者の覇気も広い劇場の中で乾燥してしまう・・・
でも、水族館は違うんです。
超インディーズなので、迫力からして違う。
たぶんに推測ですが、おそらく当たっていると思うことの1つに、彼らはまず9ヶ月くらい死ぬほど働いて金を貯めます。
で、その金を自分のやりたい芝居のために放出。
・・・そんな生き方。
劇場も自由が丘とか、ましてや渋谷などとは全く無縁。
神社の境内や、ここの海辺の駐車場に自分たちで建てちゃうんですよ。
写真見て~。
おまけに馬は走るは、2トン近くの水が流れるはで、思わず観客も大興奮。

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千秋楽の今宵、200人定員の小屋に300人がつめかける。
ふつうなら、このギューギュー詰めの席に暴動が起きそうなものだが、水族館ファンは彼らへのご祝儀のつもりか文句は聞こえない。舞台の奧に拡がる漆黒の空間に、製鉄所のライトが点滅を続けているだけだ。

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芝居が終わった。
筋の通ったテーマ性か、偉大なるマンネリズムか。でも、そんなことはいい。マンゾク・・・。
で、この後・・・。
客とスタッフの大宴会が始まるんです!
おいおい、おまえら、客のオレたちにタダで酒やつまみを振る舞ってどうするよぉ!
どうみてもまだ客は150人は残っているのに・・・。
と、いいつつ、主演女優の蛍さんとパチリ。あら小柄な人だったのね。
あ~、九州は焼酎がめちゃくちゃ旨いなぁ。一升瓶より大きなボトルがあるんだね・・・。
ふと時計を見やると、すでに日付は変わり午前1時。寝ている客もいるよ。
でも、日が昇ればまた東京に戻る予定なので、九州ならではの旨いものを喰おうと街に、水族館のテントを後にする。
女房、子どもを東京に置いてきて、往復4万円もかけてオレってどうよ、とたしかにチラリと思ったけれど、このインディーズの熱い雰囲気は、元気・勇気・希望をくれますね。
今年もありがとう、水族館劇場。

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でね、いつもAppleのiPodばかり褒めちゃいますが、Appleのすごいところは、iPodに関連してポッドキャストというCGM(Consumer Generated Media)を世の中に提供しちゃったということです。ボイジャー社のエキスパンドブックがでた93年も、これで活字は解放されるってワクワクしたし、はじめてウェブサイトを見た94年もこれで世界の智が結びつくザナドゥの世界到来じゃんって腰を抜かしそうになったし、それからこのblogでしょ。
CGMってなんで、こんなに人間を熱くするのでしょ?

カタリストって何ですか?

2004-12-06 12:30:33 | 非目的的
 私のプロフィールに記載している、「カタリスト」って何ですか、という質問をよくいただきます。

 「catalyst」とは英語で「触媒」の意味です。化学の授業でやったアレです。他の物質の化学反応のなかだちとなる物質で、私は自分の職種を勝手にこう呼んでいます。なので、知らないのは当然なのでご安心ください(^ ^;

 実際の活動ですが、たいていの場合、企業のオヂさんなどに呼ばれて、「彼らの話し相手になってやってください」という感じで、新事業や新商品系のプロジェクトメンバーを紹介され、しばらくの間、みなさんと行動と議論、おしゃべりをともにしたりします。

 最近よく、耳にする「コーチング」ときわめてよく似ていると思うのですが、私はコーチングのことをよく知りません。それゆえ、誤った認識かもしれないのですが、そもそも「コーチ」と「生徒」といったような上下関係は好きではありません。少なくともそういうネーミングはパスです。

 私もあくまでもプロジェクトメンバーの一人でありたいと思っています。実際、契約期間が終了しても、参加させていただいたプロジェクトが気になって気になってしようがありません。また私が冴えたアイデアを披露し、(オヤジギャグで恐縮ですが)「語りスト」として、そのアイデアがプロジェクトに採用される場合もありますが、えてして、おしゃべりの間にプロジェクトのほかのメンバーの誰かが、ピンと来くる、ということのほうが多く、また参加していて楽しいです。つまり、なんだかわからないけど、私がブレストや会議にまぜていただけると、なんとなく場が盛り上がっていただけるといった感じでしょうか。

 おそらく企業のプロジェクのほとんどは、同質性の高い社員で構成されていますから、外部者である私の異邦人視点と、バカ正直に「それ、なぜでしたっけ?」を繰り返すことにそれなりの価値があるのだと月並みですがそう感じています。

 もっとも劇的に成功するケースばかりでないので、「うーん、やっぱり触媒ですからねー、組み合わせが悪いときもあります」と雇ってくれたオヂさんに言い訳をすることもありますが、プロジェクトに行き詰まったり、もう一皮向けたいよね、なんていう場合には、ぜひお声がけいただき、触媒効果を感じていただければ幸いです。


永井@ボトルメールです

2004-11-19 18:16:54 | 非目的的
 みなさん、はじめまして。

 ボトルメールという「いつ誰に届くかわからない」不思議なメールサービスを運営している、永井と申します。本業は、IT系を中心に新規事業の立上げや新商品開発に関するコンサル(話し相手になってあげるこ と)をしています。

 このblogでは、20代後半~30代前半のビジネスピープルを中心に、発想から企画、それをどう実現し、ど うお金を稼ぎ、よのなかを少しでもハッピーにするにはどうすればよいのか、なにかヒントになるような場 になることを目指しています。
 といっても、勝ち組になりたいとか、ン千万円の収入がほしいといった強い意欲や明確な目標をもった方は書店にでも直行していただくとして、ここではもう少しゆとりとユーモアを持って「シアワセ」に近づいていきたいなぁと考えています。


 「なぜエベレスト(山)に登るのか」と問われ、「そこに山があるから」とこたえたという英国の登山家 ジョージ・マロリーの逸話は有名ですが、実はコレに似た問答は、私たちの身の回りでもよく起きるのです 。

 「なぜウェブで日記を書くのか」と問われ、「そこに(blog)機能があるから」とこたえる人は結構いますよね(^ ^; 

 一般的に、こういう現象を「手段と目的を履き違えている」とか、けしからんとかいう話になるわけです が、私にはそういった手段の目的化、ずれ、滑稽さ、ナンセンス、無駄というものが、逆に人間の奥深~い ユタカさとして感じてしまうわけです。

 というわけで、しばし、ムダ話におつきあいのほどを・・・。