マロリーな日日(にちにち)

癒し系ソフト・ボトルメールの作者が、ガツガツ派では見えないゴロゴロ視点で、ビジネスの世界を観察していきます。

チャングムの唯一の欠点(1/3)

2005-02-24 15:55:22 | biz basic
「冬ソナ」、「美しき日々」、「オールイン」とNHKが次々に繰り出す恋愛系・韓ドラにイマイチしっくりこなかった私なのですが、「宮廷女官チャングムの誓い」にははまっています。
今までTV番組はほとんど見ない上に、初期からのHDDレコーダユーザのためリアルタイムでTVを視聴することはほぼ皆無になっていたのですが、強いコンテンツの前にはタイムシフトなどというひ弱な言葉は吹っ飛んでしまいますねぇ。
毎週木曜日の22時は、娘を寝かしつけて奥さんとTVの前に釘付けです。録画してみたいなんてこれっぽっちも思いません。とにかく早くみたいわけです。

で、TVのHDD録画視聴についても言及したいところなのですが、今回はちょっとチャングム・オタネタで(^ ^;

チャングムをマネージメントする上司の視点で彼女の行動を評価してみたいと思います。
これからどんどん出世していく彼女のことですから基本的には◎です。
2つの◎と、1つの×について述べたいと思います。


【◎:業務外の案件に首を突っ込む】
 コチャングム(子ども時代のチャングムを我が家ではこう呼んでいます)は、友人のトラブルの代替わりや解決に、奔走します。結果、罰を受けたり、職場から追放されたりとさんざんな目にあいます。視聴者から見れば「あー、そんな余計なことしなくてもいいのにぃ~」と歯軋りするのですが、ここが彼女の秀逸なビジネスパーソンとしての素質を感じさせます。
 現代は、能力評価とか、コミットメント(目標達成に対する約束)とかもっともらしいことを人事部は唱えていますが、ほとんどの職場ではそのルールの運用が組織として徹底していなかったり、どうしても人間ですからフェアではなかったりします。また現場ではそういうほころびがよく見えますから、ついついせこいゲームと化したりしていて、このゲームをうまく立ち回らないと目に見えて損をする時代になりました。
 目標を立てること、またその目標にまい進することはとても重要です。それは指針と仮説がなければ行動規範も成長機会もなくしてしまうからです。しかしそのポラリス(冬ソナ用語で「北極星」)がゆがんだゲームの上で矮小に設定され、矮小に評価されるとどうなるでしょうか?
 要は全体最適を無視した超部分最適がなされ、他人なんて知ったことではないという、経営的にも人間的にもすさんだ状態になっていきます。
 そういうせこいフィールドを軽々と越えるのがチャングムです。彼女はついつい余計なことまでも関与してしまいますが、結果として必ず、経験と人脈を厚くしています。学ぶ能力が高い人にとって、会社の仕事なんて、せいぜい70%のパワーでできます。やはり若いうちはせこいことに頭を使うより、ヒトの分まで仕事をして120%稼動するのが健全だと思います。チャングムはまさにこの状態でした。アイドリングしながら矮小なことばかり考えている輩とはデキが違います。

評価者によっては、こういう傾向を低く評価する上司もいます。でも、本人が本業への集中を欠かさず、学ぶ力が十分であればOK。もっとも査定ゲーム上で彼女のポイントを高くしてあげるのは上司の能力かもしれませんが・・・。


【オススメ】
 チャングムのサントラです。韓国版はもう少し安く手に入りますが、日本版のジャケットはコチャングムがフューチャーされ、断然かわいいです。なかには「ピアノレッスン」「もののけ姫」にそっくりな曲もありますが、偶然の一致ということで(^ ^; 
 6曲目の「ヨンパップ」では脳内やる気がほとばしる曲なので集中したいときにぜひどうぞ!

チャングムの誓い オリジナル・サウンドトラック
TVサントラ, Alessandro Safina, キム・ジヒョン
ポニーキャニオン

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老いを感じるとき

2005-02-19 13:49:28 | biz basic
私は今年で42歳になります。世の中の過激なニュースを毎日見ていると、われながらよくぞここまでとも思います。

生まれつき健康だけはなんのケアもしていないにもかかわらず、これまでたいしたトラブルもありませんでした。

また、大学の探検部時代に会得したことの1つは「人間めったに死ぬことはない」というほど、ある種の自信に満ち溢れていました。
でも、この妙な自信も結局はラッキーな結果の連続に過ぎないということを改めて感じました。

実は先週から背中に発疹ができまして、私にとっての万能薬・オイラックスを塗っても治らないどころか、チクチク痛み出す始末。子どもが生まれてから「異変を感じたらとりあえず病院」という暮らしをしていたので、自分の場合も早速行動にうつしました。ネットで近所の皮膚科を検索し、HPに情報のあった病院を訪問。人生2度目の皮膚科。医者は私の背中を見るなり、「あー、これは典型的な帯状疱疹ですね」と。

帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは、封じ込めたはずの水疱瘡が加齢と過労で免疫力が低下し、再び活動を開始し神経痛をもたらすという病気のようです。すでに発疹は収まりつつあるのですが、チクチクとする神経痛のほうがまだまだという状態。

むーん、やはり身体の奥からひたひたと老いが迫っているのですね・・・。
1月にかなりハードなアポイントをいれすぎたことも反省しつつ、来週は家族と温泉にでも行ってきます。

ちなみにこれまでに老いを感じたイベントTOP3の発表。
 1位:30過ぎに鼻毛に白髪を発見したとき
 2位:30歳の誕生日に上司たちから「オヤジ証明書」をもらったとき(職場の周りを見渡したらメンバー最年長だった)
 3位:ポツポツと友だちが大病したり、他界したとき

実は今、若く優秀なエンジニアの友人が脳梗塞でリハビリ中なのです。
私のような年よりは、逆に休みや仕事のペースダウンを周囲に訴えやすいのですが、若い人はなかなかそうもいかないのが実態です。IT業界にいる年寄りとしては、こういう若い人たちの顔色や健康にも気配りすることも重要そうです。
自戒をこめつつ・・・。






フォース

2005-02-10 00:46:53 | biz basic
映画「スターウォーズ」の中で、ジェダイの騎士たちが持つ一種の超能力のことをフォースと呼んでいる。そして、そのパワーの誘惑に負け、悪の世界に引きずり込まれた一人がダース・ベーダー。

ぼくは霊感というものは全くないのですが、ことビジネスシーンにおいては、人一倍フォースを敏感に感じとるタイプなのです。今日も某ケータイサービス企業を訪問し、懸命にシゴトに入れ込んでいる若い友人たちを前に、このフォースをビビっと感じました。その会社は六本木にある、かの高層ビルにオフィスを構えています。一見さんにはわかりづらいエントランスから、ものものしい警備に一瞥もくれず入館証をかざし、エレベータのカゴが1つの穴に何機も入っているような先端のシステムでたどり着く天空のオフィスでハードワークにいそしむのは彼らだけではありません。

この特別な場が与えてくれるのは、プライドです。仕事は面白いし、やりがいもある。おまけに給料もかなり高めだし、残業で会社に寝泊りするのも苦でない。それどころか、ますます世の中が自分を必要としているようにも思えます。

ビジネスのフォースはますます増大していきます。こういう会社で実績と成功体験を積んでいくビジネスパーソンと、会社の名前こそ祖父母の代から優良企業にいながら、ダラダラと時間をもてあましていく人とでビジネス力の差が怖いくらいに出てきます。

で、今回の話題は前者のほう。一見、ビジネス・フォースがめちゃくちゃ身についたと自他共に認めている彼らにもやがて二通りの道が出てきます。1つは、引き続き、真摯にビジネスを求道していき、企業・社会・自分の幸福ベクトルをバランスよくキープしていくジェダイコースです。もうひとつは、やたら「企業のため」「社会のため」といいながら「自分のため」、しかもかなりスケールの小さい私欲を全開にしていくダースコースです。

同じ、自由闊達な六本木の高層ビルにいても、ジェダイはそれを誇りに継続的にがんばることができます。一方はどうでしょう? 彼らはまず最初に哀しい勘違いからダースの道に迷い込みます。高層オフィスの窓から見える世界を「下界」と勘違いし、自分の給料より賃料の高いワークスペースを自分の能力だと錯覚を起こします。せっかくの自由で責任あるビジネス環境ですら、粗いシゴトの隠れ蓑に使うようになったり、怪しげな領収書を持ってくるようになります。

ぼくが会社員のかけだしだったころは、世はバブル真っ只中。ビジネスのプロセスや原価よりとにかく受注(^ ^;。たとえていうならば、100万円の受注を200万円の原価がかかっていても文句はいわれない時代でした。
それでもバブルという好景気を追い風にビジネスの成功体験を積んでいき、継続的に高いハードルを課していくことができたタイプと、ワンパターンの成功体験だけをサルのように延々と繰り返し、やがて勤労意欲やモラルが著しく減退した人たちもいました。

同じ環境にいながら恐ろしいことに、こうも極端な差が出てくるのが世の中です。
また自由闊達で、創造力に溢れ、機会の多い環境ほどこのフォースのゆれは激しくなります。

正しいフォースとあらんことを・・・。



アスクルのマイベスト、マイワースト

2005-02-02 17:38:56 | good/bad design
インターネットで成功した企業は多々あるけれど、アスクル社も間違いなくその仲間入りを果たすでしょう。取り扱いアイテム数は約17,600。カタログは1,139ページにも及びます。すごいなぁ。

で、これらの商品を全部試したわけでは当然ないのですが、日ごろお世話になっているアスクルグッズのマイベスト、マイワーストを選んでみましたー。

【マイベスト】
 メロディアン・コーヒーフレッシュ<アスクル限定販売品>(@4.51円)
 
 これ、ごく普通のコーヒーミルクなのですが・・・、フタの色が3色あるのです。こげ茶→緑→薄茶と3ヶ月毎にアスクル側が出荷しているのです。もうおわかりですよね? これによって古いミルクが一目瞭然なんです!
 お客さんに古いミルクを出してしまったとか、客先でミルクが古かったといった苦い経験をビジネスパーソンのみなさんなら、1回や2回はありますよね。
 いやぁ、すばらしいソリューションです!


【マイワースト】
 アスクルノック式ボールペン<エコタイプ>(@50円)

 これ、すっごく使いづらいのです・・・。写真を見てください。ペン上部のクリップ部分を押すとペン先が戻る機構になっているのですが、私の持ち方が相性悪いのでしょうか、いざ書こうとペンを握ると、人差し指のつけ根にあたって、ペン先が引っ込んでしまうのです。私はノックしてペン先を出す→書こうとペンを握ると、ペン先が引っ込んでしまう、という滑稽な動作を3回連続でやったことがあります。
 まぁ、安いから仕方がないとは思うのですが、4円のコーヒーミルクにここまですばらしい知恵を出されたアスクルさんですので、ぜひ、ご一考のほどを。

 しかし、エコ男・永井としては粘りました。このボールペンの本体はそういうわけで捨ててしまったのですが、中身のインクの部分は、お気に入りのPILOT SUPER GRIPの本体にちゃんと収まり、替え芯として再利用しています(^ ^)v