マロリーな日日(にちにち)

癒し系ソフト・ボトルメールの作者が、ガツガツ派では見えないゴロゴロ視点で、ビジネスの世界を観察していきます。

少ない語彙の豊かな世界

2006-10-15 21:23:10 | こども
3歳の娘と話していると、毎日が謎解きのおもしろさに満ちあふれている。

保育園でいつもよりたくさん歩いた日の夜、「アシノムネが痛い」という。アシノムネ? 脚の胸?
ふくらはぎのことであった。

おばあちゃんと公園から帰ってきて、「赤ちゃんお兄ちゃん」と遊んできたという。おばあちゃんにいったい何のことかと尋ねると、障害があるちょっと年上の男の子と仲良く遊んでいたという。娘の目にはそう映ったのであろう。

娘の「過去」の出来事は、みな「昨日」と表現される。
なので、一週間前の運動会も、数ヶ月前の夏の花火も、昨年の誕生日のこともみんな昨日である。
どこかの南の島で10以上の数は「いっぱい」で表現するところがあるとか、ないとか。

娘の時間感覚はそれ以上におおらかであり、そのまなざしは純粋でまぶしい。

山口県人妻_06_プロフィール

2006-10-08 22:30:37 | 山口県人妻
私同様、奥さんも鹿児島が気に入ったらしく、「桜島はどっちの方向かしら?」なんてイスラムの方々のようにそわそわしています。
いくら、薩摩と長州の仲とはいえ、奥さんが県外の文化や自然にぞっこんになるのは珍しく、このシリーズも終了してしまうのではないかと、ちょっと不安です。

さて、その奥さんですが、人となりを知りたいというリクエストを1件受けたので、今日はその一部を記しておきたいと思います。

・中学校時代の所属クラブ
 雑学クラブ

・クセ
 バイキングの食べ過ぎでおなかをこわすこと
 エアメガネ
  コンタクトをしているのに、手でメガネを跳ね上げる動作をよくしています

・好きな食べ物
 山口県産の食べ物
 とくに、「しそわかめ」「豆子郎(とうしろう)」「新川(しんせん)のかまぼこ」

※写真は豆子郎のサイトより
 東京人的には、ういろうといえば名古屋でしょ、と思うのですが、奥さん曰く、名古屋のういろうは偽物だそうです(^ ^;

周辺のおもしろさ

2006-10-05 22:03:31 | 新規事業
10/2~5、鹿児島を訪問。

個人的にこれまでの鹿児島との出会いはすべて、トランジットでして・・・

84年、沖縄で1ヶ月ほど野宿しているうちに、東京方面へ飛行機で帰ってくるお金がなくなってしまい、船と鉄道(鈍行)で戻ってきたのですが、そのときに船で上陸したのが、鹿児島でした。へぇ、あれが桜島かぁと思ったことがあるという記憶だけで、そそくさと電車に乗り込み、尾道在住の友人宅へ立ち寄るまでの思い出は全く残っていません。

時はたち、97年。ボトルメールのリリース直後、種子島の小学生と一緒に本当のボトルメールを流そう、なんていう酔狂な出張がありました。(リクルートはいい会社ですね・・・)
東京→鹿児島まで飛行機、その後、すぐに船で種子島へという予定だったのですが、悪天候のため、鹿児島で急遽一泊することになりました。夜に鹿児島港を散歩したのですが、数軒の屋台がでていたけど、寂しい場所の印象が残っているだけで、あとは、種子島の子どもたちとの楽しい記憶しか残っていません。
まぁ、種子島は鹿児島県の一部なんでしょうが、少なくともあのあたりの島(屋久島や奄美大島)は、アイランダー永井にとっては、鹿児島というより独立した存在認識なので。

で、2006年。ワンダフォー、ですよ。歴史があり、工芸技術があり、焼酎や黒豚は旨いし、温泉はごろごろあるし、徒歩圏内に必要なものはコンパクトにまとまっているし、飲み屋もほどほどに賑わってはいるけど、東京のような圧迫感はないし。もう大満足。

メシが旨い、温泉がいいというのは今やその土地の評価の前提条件みたいなものなので、こういった要素でググッと来たわけではないのです。
感動したのは島津のお殿様たち。彼らは周辺にいたことで、欧米列強の脅威を肌感覚で理解できた故、技術文書を入手して猛烈に未知のことを学習すると同時に、かつて一戦を交えた英国に数年ほどしかたたないうちに留学生を派遣し、島津流にアレンジを加えた工業製品の開発を自前の工場で始め、やがてその知識、志、技術でもって明治維新とその後の近代日本の成立の立役者となっていく・・・という進取の物語に感動しちゃったわけです。

なぜ、島津藩にそんなに共感を感じるかというと、サラリーマン時代、常に自分が周辺にいたからに他なりません。リクルートにいたけど、採用の仕事はしたことはなく、ソニーにいたけどモノづくりの仕事はしたことがない自分にとって、周辺は常に未知の分野(新規事業)に接した、先端の場所、そのものなのです。
メインストリームからの発想と行動がいかに企業を衰退させるかは、クリステンセンが示唆したとおり。企業はいかに外海に面した周辺を作り、そこに賢いリーダを配置するかが、長生きのコツになる、ということを考えた旅でした。


参考文献:クリステンセン3部作
初めてビジネス書が面白いと感じたと同時に、日本のビジネス書の著者がいかに飲み屋のおしゃべりを本にしている事実に愕然としました。


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