人材マネジメントの枠組みに関するメモ
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米ウォルマートのIT経営の立役者であったランディ・モット氏が、CIO界のスターになり、デルのCIOを経て、米HP (Hewlett Packard) 社のCIOに迎えられ、HPの業績復活の力になるのではないかと期待されているという記事。

CIO (Chief Information Officer) の仕事とは何だろうか?

  • ビジネスとテクノロジーの両方に深い見識を持ち、長期的な視野の中で、IT活用の全体像を描く、

・・・ということだろうか?(そんな感じもしますね。)しかし、もしかしたら次のことかもしれない。

  • その企業の中で一番重要な動作(=業績を最も直接的に左右する、鍵となる動作)を見出し、たとえその動作が1秒しかかからない動作であっても、その動作をとことん改善するために、あらゆることを行う。

本記事を読んで、そのようなことを考えさせられた。ウォルマートのIT活用は有名である。衛星を使って在庫情報を共有するなど、大掛かりな仕掛けでも知られている。しかし創業者サム・ウォルトンは決してITの話題を好んだわけではなく、必要悪と見なしていたという。モット氏の貢献を認めた時も「君は素晴らしい店長になれたろう」とモット氏を誉めたという。

つまり、あくまでも現場を基点にしていたというが、そのような視点からウォルマートのシステムについてちょっと調べてみると、ウォルマートのシステムとはつまるところ、「店舗の陳列棚の前での発注動作」を支えるためにある、と言うことができるようである。すなわち、「この商品を追加発注すべきか/しないべきか/どれくらい発注すべきか・・・」その決断の集積で店の業績が決まる、だからその決断を支援するためにあらゆる情報支援を行う、というわけだ。

そのウォルマートのCIOが、CIO界のスターになり脚光を浴びているということは、注意の対象を小さく絞り込むアプローチの有効性と普遍性を示しているのかもしれない。

HP社のCIOは、ウォルマートやデルのCIOよりもさらに難しそうに思えるけれども・・・なぜなら、

ウォルマート: 発注作業

デル: 価格を設定する作業

・・・と、鍵となる動作を思い浮かべることができる気がするが、HP社全体となると、何がそのような動作にあたるのか、特定するのが難しそうだからである。



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