人材マネジメントの枠組みに関するメモ
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人材価値を語る(測定する、評価する)ファクターは、つまるところ、「この人は価値を生めるのか?」つまり「この人が加わることによるキャッシュフロー増加分の現在価値は?」という、たった一つのファクターで足りる可能性がある、というようなことを前に述べた。

しかし、次のような議論のフォーマットが有益であることは論をまたないだろう。

  •   彼は「頭はいいが」「人間性がだめだ」
  •   彼は「オペレーション系の仕事には向いているが」「開発系の仕事には向いていない」
  •   彼は「頭がよく」「人間性もよく」「結果も出す」
  •   彼は「頭がよく」「人間性もよく」「数字もあげられるし」「新しいことも生み出せる」

また、「強み診断」によって、

  •   あなたは「戦略性×目標志向×内省×自己確信×収集心」のカテゴリの人

という、27万8256通り(=34のファクターから5つを選ぶ組み合わせ)の中から選び抜かれたファクターを作ってもらうことも、悪くはない気がする。

さて、1つのファクターから27万8256個のファクターまで、人材価値のファクターを考えることができるわけだが、企業の人材マネジメントの実用上、ファクターの数はいくつが妥当だろうか?

まずはともあれ試しに、1つのファクター、2つのファクター、3つのファクター、4つのファクター・・・と増やしていった時に、それがどのような内容のものになりうるか、ファクターを作ってみよう。というのは、何個のファクターを用いるかということがまずは重要で、それを決めさえすれば、モレ・ダブリを最小にするという原則に従ってファクターを設定する限り、個々のファクターの内容(意味)はそれほど違うものにならない筈だからである。

1つ、2つ、3つ・・・と設定してみたファクターの意味内容の説明には、マーサー/HRアドバンテージが提案しているコンピテンシーマトリックスを使うことにする。マーサーのコンピテンシーマトリックスは、コンピテンシーファクターを名詞と動詞の両面から細かく分類しているため、ファクターのユニバースとして用い、ファクターの意味内容とカバー範囲を示すのに有益だからだ。※

まあ、まずは以下の図を見てみてください。一定の方法でファクターをいくつでも設定できる、ということがおわかりいただけると思います。

(図は小さいし一つ一つについて細かい解説はいたしませんが、必要がありましたら会社の方にお問い合わせください。なお図の左下に書いてあるのは株式会社HRアドバンテージの著作権表示で、つまりこれらの図は通常の著作権を保持しています。本ブログの他の図においても同様です。)

 

※細かい点を補足すると、マーサーの28のコンピテンシーを24に縮めてある。「時間」のコンピテンシーを「プロセス」のコンピテンシーと統合しても差し障りないため。



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