ぴよこ日和

いらっしゃいませ。
きたむーです。
お芝居、ライブ、お笑い大好きです。

博多座開場十周年記念 六月博多座歌舞伎 夜の部

2009年06月08日 | 観た
博多座が開場して十周年ということで、玄関前には今までの公演チラシが張り出されていました。

私の歌舞伎デビューは2001年の6月の博多座でした。
まだ昼夜で演目が変わるということも知らなかったので、昼の部だけ観て満足したんですが、この月の夜の部で染様が「女殺油地獄」の与兵衛をやったのを見逃したんですよねー。不覚。
この3ヵ月後、歌舞伎座で再演された「女殺~」をわざわざ観に行くというオチが付きましたが・・・。
10年分のチラシを見ながら、あれも観たなぁこれも観たなぁと楽しみました。
さて、夜の部は通し狂言と舞踊です。

 通し狂言 木下蔭真砂白波 中村橋之助宙乗り相勤め申し候
去年の劇団☆新感線の「五右衛門ロック」、映画「GOEMON」に引き続き、石川五右衛門がやけにクローズアップされてますが、この演目も五右衛門が大活躍でしたよ。
この演目は2001年に南座で初演された復活狂言で、初演の時は染様も真柴久吉役でご活躍されたんですよね。
今回は石川五右衛門に中村橋之助丈、真柴久吉役に片岡愛之助丈、仁木太郎照秋役に中村勘太郎丈、女盗賊お峰役に中村扇雀丈と、豪華な配役でした。
石川五右衛門の生涯を描いた、一大スペクタクルでもうたっぷり見どころ満載でしたよー。
何よりも宙乗り!橋之助さんの宙乗りばかりでなく、勘太郎君も体操選手も真っ青といった宙乗りを披露してくれました。
これはもう観て頂かなくては説明のしようがないのですが、とにかくすごい技の連発!
一緒に観ていたなるちゃんも大興奮でしたよ。
橋之助さんの宙乗りは、博多座の素晴らしい機構を生かしてたっぷりと、葛篭抜けの見せ所。
上下に動きながら客席の上を悠々と飛んでいく五右衛門にお客さんも本当に大きな拍手を送っていました。
大向こうでも「待ってました!」「たっぷりと!」と声がかかって、もうね歌舞伎ってこれだよね!って感がドワンと迫ってきましたよ。
いやー、至福至福。これぞ歌舞伎の醍醐味ですよ。泣きそうに素晴らしかったです。いや、泣けたよ、マジで!
最後は五右衛門にこれから起こる悲劇を予感させながらの幕。
復活狂言らしく新しいニュアンスも込めつつ、時代物の大きな芝居で大変満足いたしました。

 藤娘
昼の部で余りにも可愛らしく美しい七之助君の雪姫を観たので、この藤娘にも期待大!
暗転から一気に明かりが付いて、背景に大きな松に絡まる藤の花がパアッと見えて、客席が「おおー」とどよめきました。
そこに藤の花から生まれ出たような藤の精の七之助君。帯も着物も簪も全て藤のデザインで、藤の精をアピール。
2度程衣装を替えて、それも全てが藤の花がテーマ。
背景の藤の花に可愛らしく踊る藤の精が映えて、それはそれは美しい風情。大満足の内に夜の部も終了いたしました。

さて、こちらは歌舞伎絵師、穂束とよ國さんが描いた登場人物一枚絵です。

私、この方の絵が大好きなんですよね。博多座ではいつもこの方が歌舞伎絵を描いて下さるのでとっても嬉しいです。
本当は一つ一つの演目ごとに絵を描いて下さるともっと嬉しいのですが・・・。
このように一枚に全部の演目の人物を描くのもとっても珍しいそうですよ。

と、言う訳で六月博多座歌舞伎を1日中楽しみました。
歌舞伎初体験のなるちゃんも大変楽しんだみたいで、連れて行った私も一安心。
また一緒に歌舞伎を観に行こうね。
次は10月の海老さんかなぁ?
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博多座開場十周年記念 六月博多座歌舞伎 昼の部

2009年06月08日 | 観た
6月8日(月)

今日は後輩なるみと一緒に歌舞伎観劇。
なるちゃんは歌舞伎初体験だったにも関わらず、私と一緒に昼夜共に観劇するという体力勝負に挑みました。

博多座にこうしてのぼりが立つと、いつもながらワクワクしますな。


                    でっかい看板見て興奮。
                    

まずは昼の部。

 祇園祭礼信仰記 金閣寺
歌舞伎には三姫と呼ばれる美しさと気品が要求される大変難しい大役があるのですが、この金閣寺に出てくる雪姫もその三姫の中の1人です。
その雪姫の七之助君がものすごく綺麗!!あんなに綺麗な七之助君、初めてでした!!
雪姫は龍の絵を描けと言われて、松永大膳という天下を手に入れようと企む悪人に囚われているのですが、体を縛られながらも桜の花びらを集めて鼠の絵を描く姿がもう何も言えないくらい綺麗。時々玉三郎さんを彷彿とさせる表情が見え隠れ。
うーん、いいもの観たわぁ。これぞ歌舞伎の醍醐味。じっくりと味わいました。

さて、ここでお昼ご飯。
今日は老松のお弁当1000円也です。

なるちゃんとたった今見た七之助君の美しさについてワァワァ喋りながら、美味しい老松のお弁当。
至福のひととき。

 近江のお兼
近江は今の滋賀県の琵琶湖辺りのことだそうです。
そこに住むお兼という娘は、力自慢で有名だとか。暴れ馬を手綱をとって鎮めたり、荒くれ者の船頭を軽くあしらったり。
それでもうら若い乙女らしく恥じらう姿も可愛らしい。と言いたかったのですが、勘太郎君のお兼、ちょっとお化粧が・・・。
あんまり可愛くなかったのは力自慢の娘役だったからかなぁ?
それでも踊りはさすがでした。

 お祭り
お馴染みの舞踊です。
喧嘩祭りとも言われる山王祭りを取り仕切った鳶の頭が、お酒を飲んでいい気分で踊ります。
鳶頭は橋之助丈。
粋でいなせな江戸の風物を見ることが出来ました。

 恋飛脚大和往来 封印切
上方歌舞伎の超有名演目ですね。
飛脚問屋の亀屋忠兵衛は、馴染の遊女梅川を身請けしようと前金までは払ったのですが、残りのお金の都合が付きません。
今日はお店の大事な公金を届けに行く最中だったのですが、梅川のことが気になってついつい梅川の元へやって来てしまいます。
そこで同じ梅川に御執心の丹波屋八右衛門と鉢合わせ。
お互いに相手の悪口を言い合う内に、はずみで忠兵衛が持っていた公金の封印が切れてしまいます。
当時はこの封印を切ってしまうということは、それだけで死罪になる大罪。忠兵衛は覚悟の上で梅川と新口村へ向かい、その後の悲劇へとつながるお話になっています。
亀屋忠兵衛に中村扇雀丈、丹波屋八右衛門に片岡愛之助丈。
扇雀丈の家の芸の雁治郎型での演出だったので、封印の切れ方は‘はずみで’切れてしまいましたが、これが別の型になるとカーーッと頭に血が上った忠兵衛が‘自ら’封を切ってしまうという演出もあります。
どちらも人間の弱さを浮き彫りにした演出になっていますね。今も昔も犯罪に駆り立てられる人間の心理は変わらないようです。

と、言う訳でとっても満足した昼の部。
ただ、1つものすごくショックなことが!
それはイヤホンガイドが有料になってたことー!!!
博多座はイヤホンガイドが無料だったからとっても助かっていたのに・・・。
開場十周年目にしてイヤホンガイド有料化かぁ。まあ今までタダで貸してくれてたことに感謝しなくちゃな。
続きまして夜の部です~。
コメント (2)
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