精密検査のMRI画像で疑惑が深まり、前立腺の生検のために検査入院した。
(こちらのネタね。)
生検から2週間後の5月28日(土)。
いよいよ検査結果が出る。
これまでの検査で、PSAとMRIの2つそれぞれでエラーが重なるとは考えづらい。
自分としてはこれは「黒」だろうと覚悟をしていた。
前立腺がんは進行が遅く、初期だろうから全摘できる。
開腹手術よりも腹腔鏡ならば体への負担が軽く、早く退院できるだろう。
仕事の都合から6月中に出来ないかな。
お金は保険から診断時の一時金と入院給付金が出るから大丈夫。
体力の回復にどのくらい掛かるのだろうか?
術後体にどのくらい支障が残るのだろう?
暫くは釣りに行けないのかな?
などなど。
待合室で呼ばれるのを待つ間に、これまで考えた様々な事が頭に浮かぶ。
「黒」の結果を聞いた時に狼狽えるだろうか?
平常心でいられるだろうか?
その瞬間の自分に対しても興味が湧く。
生検を受けてから一つずつ覚悟を固めて行っても、普段通りに時は流れて、生活も普段通り。
仮に自分がいなくなっても普段通りなんだろうな。
そんな当たり前の事に、しみじみと思い巡らせるのは新鮮だった。
待合室の掲示板に受付番号が表示され、アナウンスで名前を呼ばれる。
いよいよだ。
診察室に入り、挨拶しながらお医者さんの前に座る。
「検査の結果ですが・・・」
自分でも冷静だ。
頭の中でドラムロールを奏でて結果を待つ。
「がんは見つかりませんでした。正常でしたよ。」
聞いてホッと息を吐く。
「おめでとうございます。」
てっきり「黒」だと思ってたので、嬉しい誤算だ。
「白」だとすると、MRIで見えた影は何なのでしょう?
それは、お医者さんでも分からないとのこと。
今後、定期的なPSAの検査と年1回のMRIでチェックしていくことになった。
家に戻って結果を待っていたかみさんに「セーフ!」と報告。
親戚にも結果を連携する。
人間ドックのPSA値の異常から始まり、MRI画像で影が確認されて疑惑が深まり、生検で「白」と認められた。
今回の件は「今後気をつけなさい。」との、ご先祖さまの思し召しだろうか。
数年後か10年後か20年後か分からんけど、いずれ本番を経験することになるのだろう。
事前シミュレーションのような今回は貴重な体験だった。
生検はもうやりたくないけどね。
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