坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

ジョセフ・コーネルの箱のアート

2010年06月17日 | 展覧会
小さな箱というと何を思い浮かべるでしょうか。宝石箱やオルゴール、今ではアンティークなドールハウスも人気があるようです。もっと身近なとことで、海で拾った貝殻や木片、鳥の羽、小石などを箱にそっとしまっておいた記憶はありませんか⋯。
箱のアーティストと知られるジョセフ・コーネルの作品は、そんな日常の延長線上のオブジェたちを組み合わせ、小宇宙へと誘います。一生のほとんどをNY郊外の自宅で暮らし、地下室のアトリエで蒐集した雑誌の切り抜きや小さなオブジェを組み合わせることに集中しました。
・画像は「無題(ピアノ)」(部分)1947-48年 箱の内外にはピアノ用の楽譜が貼られ、
 中に見えるオルゴールはモーツァルトの曲を奏でます。

詩人高橋睦郎さんとのコラボレーションによって「私的」な世界がシュールな箱宇宙へと広がっていきます。

●「ジョセフ・コーネル×高橋睦郎 箱宇宙を讃えて」展
  川村記念美術館(千葉県・佐倉市) 開催中~7月19日まで
 


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