坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

國司華子さんの猫の絵

2010年06月17日 | アーティスト
日本美術院を舞台に活躍されている日本画家、國司華子(くにし・はなこ)さんは、女性像や花などの静物画など多様なモチーフを描く中堅画家ですが、なかでも猫の絵は独特の雰囲気を内在させています。
画像作品「カガミ」。日本画の伝統の技法を継承しつつ、フォルムはあくまでも自由です。猫本来がもつその野性的本能とおおらかさ、日本画の顔料の抑えたナイーヴな色彩感にフォルムをつかむ線はマチスを思わせる簡潔さを感じさせます。
動物画の中でも猫は、現代の画家にとっても尽きない魅力のようです。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿