坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

トリン&ブッシャー個展

2013年02月28日 | 展覧会
トリン&ブッシャーは、オーストラリア出身のシャウンテル・トリンとドイツ出身のエッカード・ブッシャーによるアーティスト・ユニットです。二人は大学でデザイン、建築を学び、2006年にユニットを結成し、以降、建築、デザイン、アートを融合したプロジェクトを展開しているそうです。
その手法とコンセプトがユニークなので紹介します。
今回出品される〈Urban Topography Collection〉は、世界の大都市の3キロ四方の俯瞰地図を、精巧なエッチング技術によって二次元のステンレススチールに落とし込む作品です。
アーティストは現地に赴き、時には2週間にわたって景観を記録して回ります。それらの詳細な情報を基に、人々の生活や空間構成を支配している都市のパターンを抽出し、観察者の視点からその構造を二次元に投影するものです。
そこから何が見えてくるでしょうか。
都市構造に潜む一つの普遍的な価値観が見え隠れするようで興味深い展観になりそうです。

◆トリン&ブッシャー個展/4月13日~5月18日/東京画廊+BTAP(銀座8丁目)

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