坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

若冲が来てくれました

2013年02月27日 | 展覧会
こちらも江戸絵画の絢爛たる色彩と生命感が宿るアメリカの個人コレクション展です。東日本大震災復興支援として企画されました。
世界的に知られる米国カリフォルニアのプライスコレクションは、特に伊藤若冲を中心とした江戸時代の絵師たちの傑作が集められています。京都で人気を博した円山応挙や、大胆な構図や意表をつく機知で個性を発揮した曾我蕭白、江戸琳派のコレクションも充実しています。
本展のテーマは美と生命力です。東日本大震災の報に接したプライス夫妻は、真っ先に若冲の〈鳥獣花木図屏風〉を思い浮かべたそうです。鳥や獣をもちろんのこと、若冲の描く世界は一木一草が生命の輝きに満ちています。
東北の皆様に見て頂き、少しでも慰めになることを願いつつ、子どもたちに元気を取り戻してほしいという願いから、今回の展覧会は計画されました。

◆若冲が来てくれましたープライスコレクション 江戸絵画の美と生命/3月1日~5月6日/仙台市博物館
 5月18日~7月15日/岩手県立美術館 ・7月27日~9月23日/福島県立美術館

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