坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

驚くべきリアル展

2014年02月07日 | 展覧会
現代では、リアルをどのように求めているか、複雑な様相を秘めています。
ゲームやアニメなどの仮想空間にリアルを感じる人もいるでしょう。
本展は、日本スペイン交流400周年事業の一環として開催されます。
スペインのリアリズムは、ベラスケスやゴヤなど巨匠を生み出し、現代までスペインリアリズム絵画は息づいています。
一方で、現代社会では、絵画では括れない、新しいリアリズムの有りかを探る作品も多くなっています。
本展では、スペインのカスティーリャ・イ・レオン現代美術館(MUSAC)のコレクションから、独自のリアルを追求する27組の作家の作品が展覧されます。
不気味な違和感を放つ約100枚の家族のスナップ写真、切断されたリヴィングルームの風景、白馬が導く歴史の白昼夢など、映像やインスタレーション、絵画や彫刻など多様な表現で現代に切り込んでいきます。

◆驚くべきリアル スペイン、ラテンアメリカの現代アートーMUSACコレクション
2月15日~5月11日/東京都現代美術館