漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

波斯のコップ

2016年10月06日 | 歴史
歴史を研究する人に地名は大事な手掛かりで、
現在では忘れられた記憶が地名に残っていることも多いのだそうだ。

夕べのクイズ番組で、
「向津具 (むかつく)」という地名が紹介されていたが、

これは、
湾を隔ててある向こうの半島、「むかつ国」から来ているのだそうだ。

決して、吐き気がするからではない。 (笑)

江戸が東京と名を変えた際、
江戸湾も東京湾と改められたが、こんなのは珍しい。

伊勢湾も駿河湾もそのままで、
三重湾や静岡湾とはなっていない。

尤も明治政府も、
西欧に対する貿易などの必要性から、湾の呼び名は変えたが、

川までは必要なかったのだろう、
江戸川には、そのまま古名が残っている。

つまり、歴史の記憶が地名に残る分けですね。

アラビア半島とイランに挟まれた細長い湾は、
ペルシャ湾ですが、

これは、イランの古名がペルシャだからですが、
国名をイランと変えた時でも、

いくつかの国がこの湾に接しているから、
自国の都合だけで「イラン湾」とは変えにくかったのだろう。

そのペルシャ人が奈良時代に日本に来ていて、
政府の役人として登用されていたのではないか、と、

先日の新聞に出ていた。

古い木簡に「波斯」の文字があり、
これは古代中国で、ペルシャのことを指すのだそうです。

正倉院にはペルシャのガラス器が残っているが、
これは、値段がつけられないほど貴重なものなのだと云うことだ。

もっとも、それを知った日本人が中東へ行った際、
「古いガラス器」を買い求め、「これは国宝級だ」と自慢していたら、

それは、地中から掘り出されたモノだから、さほど珍しいものではない、
つまり骨董としては安い。

正倉院のガラス器は、
一度も埋もれることなく保存されているからこそ貴重なのだ、と、

いつかの「なんでも鑑定団」でやっていた。

多いんだろうなぁ、
一攫千金と喜んで、浪費する、こう云う人。 (笑)





コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。