夕べのBS、
「山中伸弥スペシャル iPS細胞と私たち」と云うのを見たんですよね。
その中にiPS細胞を使って、
「ネアンデルタール人の脳を蘇らせる」と云う研究映像がありましてね。
アメリカ人の学者さんがやってるんだそうです。
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【ネアンデルタール人】
約4万年前までユーラシアに住んでいた旧人類の絶滅種。
彼らは、大規模な気候変動、
病気、またはこれらの要因の組み合わせによって絶滅した可能性が高い。
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つまり、
四万年前に滅びた旧人類の化石から脳を再現すると云う奇想天外な話。
「ふ~ん、医学の進歩とはすごいもんだな」、
「でもオソロシイ処もあるよな」、などと思いながら見てました。
ネアンデルタール人については、
様々な学説が発表されてるんですが、
その中で素人の私から見て面白いなと思ったのがコレ、
「腕力に優るネアンデルタール人が滅び、
現生人類が生き残ったのは、
体力的に劣る人類が『協力する』と云う能力を持っていたからだ」と云う説。
例えば猟をするにしても、現生人類は
体力的に劣る老人や子供は獲物を追い出す勢子の役に回り、
体力的に勝る若者がその獲物をしとめる役を勤めるなど、手分けしてやれた。
その場合、
老人は過去の経験から有用な知恵を提供できたろうし、
子供達は、
やがては優秀な猟師となるべく訓練の場に臨めた。
そう云う
「協力する能力」こそが人類をここまで栄えさせたのだし、
一方、
「ネアンデルタール人はその能力に欠けたのだろう」と云う説。
番組の中、山中教授が、
「IPS細胞を発見した時、
自分たちだけで研究を続けるより、
この技術を広く公開して、
様々な人に研究して貰う方が人類のためにはより有効と考えた」と仰ってましたが、
そう云う考えこそが、
「協力する」と云う人類最大の能力なのかもしれません。
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※ 現生人類の核遺伝子には、
絶滅したネアンデルタール人類特有の遺伝子が 1~4 %混入しているとの説もあります。