1960年米海軍の潜水調査船「トリエステ」は世界最深部であるマリアナ海溝の10911mへ潜航し、無事に有人潜水船による記録を作りました。潜航したジャック・ピカールとドン・ウォルシュは時の大統領アイゼンハワーから祝福されました。
気球で有名なオーギュスト・ピカールを父に持つジャック・ピカールは偉大な海洋科学者です。マリアナ海溝の10911mへトリエステで潜航し、潜水船「ベン・フランクリン」でメキシコ湾流の中を32日間潜航するなど誰しも実施できなかったことを行いました。一方、潜水船の魅力を伝えようと観光潜水船を開発し、観光潜水船の父とも呼ばれています。
この圧力容器のようなものは「潜水シミュレータ」と呼ばれるもので、人が中に入って加圧され、実際の圧力下での体験ができるものです。
JAMSTECではこの潜水シミュレータで水深300mまでの飽和潜水実験が行われました。私も水深120m、200m、300mの実験にダイバーとして参加し、最高44日間もこの中で実験に参加していました。すばらしい体験でした。
南アフリカの小さな博物館の学芸員のラティマー女史は、1938年にトロール船に山積みされた魚の中から青いヒレだけを見つけて生きた化石シーラカンスの発見をものにしました。 ラティマー女史は一枚の羽根から鳥の名前を当てることができるほど観察力に優れていました。
潜水調査船「しんかい6500」は水深6500mまで潜航できるもので、現有の潜水調査船としては約20年間世界一深く潜航できるものでギネスブックに載り続けている。乗員は3名でパイロットが2名、観察者が1名である。
水深100mを超えるような深海潜水のダイバーが装着しているのが飽和潜水用ダイバーズウオッチである。
カバーガラス、胴、裏蓋、そしてオーリングまで特殊な加工がなされている。日本製のダイバーズウオッチは世界でも有名だ。
深海の中層には各層に漂ういろいろな生きものがいる。その中層生物の多くがクラゲである。 深海のクラゲは大群でいることは少なく、多くの種類が少ない個体数で生息している。 それぞれが個性的でカラフルであったりする。