イコンのもとに


在宅介護16年が終了後、やっと自分のために生きられる。イコンも描いてます。ブログは書いたり書かなかったり、気分で。

今は

2015年02月03日 | イコン
私は趣味で絵を描いているので、
描きたくないものは描かない。

今は、描きたくないと
強く思ったものがあります。

そのひとつに、
イエスに洗礼を授けた洗礼者ヨハネのイコンがあります。
パプテスマのイコンです。

画像検索とか、図録を探せば見れますが、
洗礼者ヨハネが自分の首を盆に乗せている図像です。

このイコンは海外の、
特に男性に人気の高いイコンだそうで、
私が少しだけ習ったオリエント美術館で教えているイコン画家も
外国人の方からの注文で
このパプテスマのイコンを描いていました。

「首が盆に乗っているイコンって、
描いていて怖くないですか?」と聞くと
「お金になるんだもの。
欲しいって言うから描いたのよ」と言っていました。
イコンの代金はわかりませんが、
3万円から10万円くらいで、
注文を受けて描いているイコン画家ですから、
注文通りに描くのだと思います。
オリジナルの図柄でなく、
自分が好きで描いているイコンに
3万円から10万円なんて、
非常に高額で、
私は驚きましたが、
イコンを描いて生計を立てている画家だそうですから
高額なのは当たり前なんだそうです。
イコンを描く商売です。
オリエント美術館のイコン画家からは
「私は立派な芸術家なんだから、
私を敬い崇めなさい」と言われ
これは、おかしいのではと思い
イコン教室は辞めました。
画家個人を崇めるイコン教室なんて
新興宗教みたいなものですから。

私は、今回の出来事で
真っ先に、このパプテスマのイコンを思い出しました。

イコンは長い歴史がありますから、
図録など観ていますと
非常に残忍な図柄もあります。
それは、
文字が読めない人のために
絵にして見せるために
聖なるものを偶像化したのだと私は思っているのですが、
、、、日本の縁起絵巻なども同じく、、、
残忍なことも事実として絵に描いています。

今までは、歴史上の出来事として
パプテスマのイコンを観ていましたが、
今回の出来事で
「これは、しばらくは観れないし、描けないな」と思いました。

この、パプテスマのイコンは
どういう深い意味があるのだろう?
調べられる以外の深い意味が
きっとあるはずです。
なぜ、海外の男性からの支持が多いのだろう?
観るのは辛いけど、
知りたくもなりました。

イエスに洗礼を授けたヨハネ。

私は、あの画像を見ましたが
彼らが一瞬、ヨハネのように見えました。
おふたりのご冥福をお祈りします。

そして、
イスラム教のことも勉強します。
ヒューマンレースだもの。
お祈りしてくださったムスリムの方々、
ありがとうございます。

彼らが遺してくれたものは大きいです。




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