イコンのもとに


在宅介護16年が終了後、やっと自分のために生きられる。イコンも描いてます。ブログは書いたり書かなかったり、気分で。

差し上げるイコン

2024年03月13日 | チャリティイコン
こちらはチャリティ販売をするイコンではなく、
ある方に差し上げるために描きました。

SMサイズの麻のキャンバスにリキテックスプライムで描いています。

差し上げたい方が私より年配の方なので、
これからの人生に立ち向かう厳しい顔のマリア様に描いています。
マリア様は息子の運命を知っていますから、イコンの顔はどれも厳しい、切ない顔をしています。

1350年あたりのイコンをお手本にしましたから、
フレスコ風に描いています。
必ずお手本を見ながら描くので
時代や地域によって、私の画風も変わります。
こういう時に、仏画の模写を大学時代に勉強できたのは
技術的に役立ちますね。

3月11日から13日、先ほどまでの3日間で描きました。
休みながら、ゆっくり描くんです。

これからニスを塗って、額に入れて
お渡ししたいと思います。








完成〜❣️
イコンは絵の技術さえあれば
難しい絵ではないので、
描きたい人は描いてみてください。






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永遠の記憶

2024年03月07日 | チャリティイコン
私にイコンを描く人、
画家の在り方を教えてくださった
イコン学者が2月に亡くなったことを知りました。
73歳、あまりにも早すぎて、驚くばかりです。

学者に出会ったのは高校時代
日曜美術館の山下りんさんの回でした。
45年も前になります。
その後、柳井原ハリストス正教会でお会いしました。
あれからもう、数十年経ちますね。

私の洗礼名のソフィアも
「ソフィアは聖人名ではないのでイコンはない。
キリストのまわりにあるエネルギー体のようなものです。
上智大学の叡智とも違います。」と
教えてくださいました。
娘3人を持つソフィアとは違うそうです。

学者のされていた研究は、
どなたか引き継がれたのだろうか?
早く亡くなる方は、
この世の役目が終わったから
神様の元へ行くのだろうか?
あと、10年以上は研究できただろうに、残念でなりません。
どうぞ、神様の元で安らかにお過ごしください。

私を導いてくださり、
ありがとうございました。

Sawa, σας ευχαριστώ από τα βάθη της καρδιάς μου.
Αυτή ήταν μια φωτογραφία από τον Άθωνα.




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現実

2024年02月28日 | チャリティイコン
宗教画を描いていると、
時々、何を勘違いしたのか?
奇妙な考えを持った人が現れるので、私は非常に警戒をしているんです。

私が仏画を描いている時や
プロの仏画師、彫刻の仏師の方々に聞いたら
奇妙な人が現れることは滅多にない、と言われるので、
イコンみたいなキリスト教の宗教画は
日本では一種のキャラクター物といいますが、アニメ的というか、
日本文化にはない憧れの対象みたいな感じがあって、
追っかけみたいな物になるのかもしれません。

私は、そうなるのをすごく警戒しており、
イコンは画家にとってはただの絵であり、
絵を正しく描けばいいだけで、
描く画家を崇めるものでもないし、
スピリチュアル云々とは一切関係ないと常々言っています。

私がオリエント美術館に紹介した札幌ハリストス正教会神父の娘だというイコン画家は
「私たち家族は選ばれた家族で特別なんだから、
岡山の人間が私たちを崇め奉らないのかおかしいんだ」といたるところで発言しており、
非現実でおかしいのは、岡山県民ではなく、
自分たちはまるで聖家族だと言うわけですから、妄想が激し過ぎます。
そんなことを言って歩くので、
さっさと離れないと私が振り回されて絵も描けなくなると思い離れました。
イコン学者も離れており、それはよかったと思いました。

札幌ハリストス正教会の神父の娘だから、自分が描くイコンはよく効いて高価だ、と言うのですが、
神父の娘だからイコンが効いて高いなんて、全く宗教詐欺そのもの。
「寺の住職の娘だから、自分が描いた仏画は効いて高い」という仏画家に会ったことなど1度もありませんし、
イコン画家が自分を敬えと岡山県民、作家やギャラリーに強要するわけですから
もう、とんでもなかったです。

今のイコン教室では、イコン画家を教祖扱いしてオウム真理教みたいになっているのでは?と考えたら、
信仰の対象を取り違えると恐ろしいと思いました。
ですので、私はあのイコン画家とは全く関係ありません。
今後も一切、関わらない。
一般常識がないんですから。

イコンを描く画家はただの絵描きであって、
神学を学んだ者でも、聖職者でもないんです。
ただの普通の人間であり、
絵、イコンが描けるから描いているだけです。

メルカリにチャリティイコンを出していたのですが
前にも書きましたが、
聖ルカとカザンの聖母を記事にしたいという方がいたのですが、
私はその人が自分で記事を書くのかと思ったので、
写真を使うことを許したのですが、
なんと、自分では教会のチェックが入るなら記事は書けないから
学術研究者に記事を書くように頼むから、教授にカザンの聖母の写真を見せてもいいか?
とコメントがきました。

⁉️⁉️⁉️ ですよね。 
イコンについての学術研究者は私が知っている数人しかおらず、
また、イコン専門でなくても、
どこに、そんな暇がある教授がいるんだろう⁉️ということです。
無料でわざわざ記事を書く教授など、どこにもいませんよ。
しかもメルカリの写真だけで私にも会わずに記事にする教授など全く信用ならん。
何をバカやろうなアホ事を言ってくるのか⁉️
記事を頼める教授など、この世にはいません。

その方は、私が描いた聖ルカやカザンの聖母に取り憑かれたみたいですが、
あまりにも現実を知らなさすぎる。
おそらく、ただ頭で考えているだけの妄想で、
正教会やイコンを勉強して、事実を取材した記事も書けないんだと思います。
これは、話にならない、
ダメだと思い、
また、
もう関わっていたら面倒くさいので、ブロックしました。
ブロックしたらコメントできません。
こういう人は、いつまでも同じことを言ってきます。
延々と妄想を繰り返しているだけです。

神父様や牧師様、またご住職や神官の方々は、
いろいろな人を相手に話をされるわけで
もう大変なお仕事だと思います。
神学校へ行く若い人たちが減っていると何年も前に聞きましたが、
そうだろうなぁ、
大変な仕事だなぁ、と思いました。

チャリティイコンは3月にはウクライナの方々にお渡ししたいと考えていましたので、
メルカリの出品も削除、
こちらでのチャリティイコンも非公開にしてあります。

現実をしっかり見てないと、宗教画は描けないです。
イコンは描いていきたいと思いますので、
チャリティイコンはマイペースで続けていきますね。

宗教画こそ、現実、事実をしっかり知ってないと描けないんですよ。
人間が生きてきた歴史の結果が宗教画になってるんですから。




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納戸神

2024年02月19日 | チャリティイコン
今、同時進行で3枚のイコンを描いています。

前に載せたキリスト像の続きと、
荒野の声と、
あと1枚はキリシタンの納戸神です。

チャリティイコンを思いついた2013年頃から、
いつか描かせていただきたいと思っていました。
ですから、私は、イコンは描くけれども、イコン画家ではないんです。

時々、書いていますが、
私の父方の先祖には
津山藩の森家と関わりのある先祖がいて、
祖母や父からはキリシタンをかくまった様々な話を聞いています。
ただ、やはりかくまったので、
大っぴらに話はできなかったみたいです。
祖母はかなり晩年になってから話してくれました。
祖父は戦前は帽子屋で津山のキリスト教会の牧師や神父の帽子を作っていました。
津山の正教会の神父の帽子も作っていました。

江戸の津山藩の屋敷で何があったか?
キリシタンをご存知の方なら知っておられるでしょう。
岡山は備前宰相の宇喜田秀家がおり、その妻は前田利家の娘、
豪姫、豪マリアがいましたから。
黙っていても、キリシタンとご縁のあった岡山県民はいるんです。

磯田くんはキリシタンの話はほとんどしないです。
意識して触れないんだと思う。
彼は忍者の方ですから。

少しずつキリシタンの資料を調べてきてはいたのですが
あまりの悲惨さを知るのが嫌になったのと、両親の介護もあって数年は離れていました。
でも、介護が完全に終わった今なら、描けると思っています。

完成しますまで、しばらく、お待ちください。



私がオリエント美術館に紹介したイコン画家からは、
度々、「カトリックはろくでもない」と言われました。

イコン画家は札幌のハリストス正教会の神父の娘ですから、
神父からそう聞いて育ったんでしょう。
イコン画家の陶芸家の夫の家は、私の父の津山京町の家のすぐ側なのに、
津山と関わりのある人間が、
よくカトリックの悪口が言えるものだと思いました。
近くにいたら、それこそ、ろくなイコンは描けないと思い、
2012年の8月にはイコン画家からは離れました。
離れてよかったとつくづく思います。
オリエント美術館に紹介してしまい、大失敗でした。
申し訳ありません。

イコン学者も岡山から東北の大学へ行きましたから、
イコン画家夫婦から利用されなくなりました。
これには、安心しました。

他宗派、他宗教の悪口を平気で口にする宗教画家など、
私は画家としては認めていないです。
ロシアの総主教も、とんでもなかったけれど、
似たような正教会の人間がいるもんだと思いましたが、
日本正教会の神父の中にも、
キリシタンの勉強をされている方がいるので、
それはよかったと思います。

他宗派、他宗教は、お互い理解をしないと、必ず争いが起こります。
私みたいなイコンも描く画家は、
この意識を常に持ってないと
宗教を利用した傲慢極まりない高飛車な画家になりかねない。
気をつけています。
「絵描きの婆さん」で充分満足なんですよ。



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手描きには関係なし

2024年02月18日 | チャリティイコン
AI問題と美術に関する私の考えを
いつか書こうと思っていましたが、
山田五郎さんがスッパリと答えてくださり、
そうだよねーと思いました。

手描きの絵に関してしか私は話せないんですが、
ヤマザキマリさんなんかも、
油絵、キアロスクーロに戻るか!と思われたのは、
山下達郎さんのおすすめもあったかもしれませんが、
AIの台頭が漫画界に押し寄せてきたのも関係あると思っています。

また、今、大問題になっている田中さんの原作者が亡くなった背景にも
漫画界でAIがいずれ漫画家にとって代わるだろうという危機感を感じているからこそ
原作というものを大切にしてもらわないと困ってくる状態になっていくんだと思います。
手塚治虫さんの息子さん、手塚眞さんは既にAIによって制作されたブラックジャックの続編を公開しており、
過去のブラックジャックから手塚治虫さんが描きそうなストーリーや絵をAIが選別して作品にしているんです。
漫画家さんたちへの脅威はかなりのものだったのではないか?と思うのです。
ある程度の作品があれば、漫画家本人は必要なく、出版社はAIさえあれば漫画が出版できるわけですから。
そうなれば、漫画家と契約して、
「あなたの作品を全部買い取り、契約料を払いますから、我々出版社は今後AIによって、あなたの作品をどんどん発表していきますよ。」
という話が必ず出てくるわけです。
もう、既にそういう雰囲気になってきているのではないかな?

もちろん、出版社も人手が足りなくなってきているのは当然だし、
面倒くさい漫画家とのやりとりや締切を気にする必要もなく、
社内のAIで漫画家の意思不在のうちに漫画は生産されていくでしょう。

私はタブレットで色を選びながら漫画を描いているのを見て
確かに便利で軽い荷物で世界旅行しながら漫画を描いて締切前に出版社にデータ送信したらいいだけなんだけど、
漫画家さんには申し訳ないけど、別にその漫画家がいなくてもできるんぢゃね、と思いましたよ。
出版社もそう思ったと考えます。
手描き原稿にこだわる漫画家はまだ何人かいて、彼らは手描きの素晴らしさはもちろん、便利さ、軽便さより、危機感を感じているのかもしれないです。
出版社が経営が傾いたら、テレビ局に漫画界の情報が詰まったAIを売り渡すこともあるかもしれませんね。
そうなったら、漫画界の維持の問題にもなります。

一方、油絵や日本画の絵画は、五郎さんの言われる通り出力の問題があって、
パソコン内で画家と同じような絵画ができたとしても
出力の時点でインクが絵具ではない、絵具が絵具内で微妙に盛り上がっているので、それも再現できない。
3Dでも無理だろう、ということです。

そりゃ当たり前で明暗は表現できても、微妙なハッチングの重なりはAIは再現できません。
私は最初っから、無理だねAI、と思っていました。
手で描く絵画には何千年という歴史があり、いくらAIががんばっても再現できるはずがないんです。
人間の手仕事って歴史の積み重ねがあるので、無理です。

ですから、AIによっていとも簡単に作品ができる表現の作家たちが少なくなり、
自分にしかできない技術の表現者が増えてくると思いますし、
うちはAIは使いません!(完全にはもう無理)と宣言する出版社とか出てくるかもしれないです。

手描き画家は、ふぅ〜ん、と
横目でAIを見て
淡々と昔っからの絵具と画法の絵を描いているだけなんです。
実に単純作業です。



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花時計