夢畑通信『畑の花』 田舎暮らし体験日記

北海道に移住して二十数年。田舎での子育てを終え、残された夫婦は新たな楽しみを見つける旅を続けます。

ガバメントクラウドファンディング

2022-02-07 09:13:10 | 議員報告


昨年(2021年)11月5日から始まった赤井川村初のガバメントクラウドファンディング(以降GCF)、2022年2月22日を持ちまして目標額の500万円を達成する事ができました。――――「それにしてもよく集まりましたねー」
もっとも大切と言われるスタートの伸びが良くなかったので、正直「達成は難しいかな?」という感触を持っていました。でも、年末の納税対策と『赤井川村ふるさと納税ありがとう』動画の配信あたりから寄付が増えたように感じています。ふるさと納税やクラウドファンディング(以降クラファン)人気は健在ですね。
今回はそのGCFに付いて議員報告を行いたいと思います。行政報告ではありません。私的なコメントを加えて説明させて頂きます。宜しければ最後まで読み進めて頂ければ幸いです。
※ 二回、ブログでGCF付いての記事があります。その記事に大幅な加筆を加えて解説していきますね。




11月6日の日記から

水は高い所から低い所へ、お金は高所得者から低所得者へ、優しい気持ちや温かい思いを届けるために始まったクラファン。その『クラファン』と『ふるさと納税』を合わせたのがGCFというもの。簡単に言えば「自治体の施作を実行する為の返礼品ありの寄付(たまに返礼品のないものもあるらしい)」と言えば良いのでしょうか。バス路線維持の為に現在協議・試験運行されている赤井川村ー余市間のバス運行存続に向けて行うクラファンが『ふるさとチョイス』のサイトで始まりました。
先ずはこちらのサイトがGCF(ふるさとチョイス公式)トップページ。
赤井川村のバスの記事はこちら
ふるさと納税ありがとう動画がこちら

11月30日の日記から(大幅加筆あり)「赤井川村、特別職と村議の期末手当を5%引き下げる」との新聞報道を受けて。

バスを購入の為に募ったGCF。もちろんそれをすることは違法ではありません。――――「私はやることに対して大いに賛成です!」
ただ、議員の知らないところでそれが決まったと言うところに問題がありました。行政上のルールとして、予算の伴う事に対しては議決が必要です。GCFのルール上、寄付に対し返礼品がある。当然収入もそうでしょうが返礼品は支出が伴い、村のお金を支出するには議会の議決が必ず必要になります。議会の説明もなくGCFをやったことは「議会軽視だ!」と言うのが事の始まりです。

バス購入に付いては赤井川村公共交通会議でも意見を出し合い、議会でも幾度も話し合いを行いました。
・路線は今までで良いのか?
・村民が一番利用しやすい時間帯は?
・バスもリースか購入すべきか?
・業務委託先は?
など色んな問題点を検討しながら、先ずは起債(国の借金)を借りても村単独でバスを購入しようという事が決まりました。購入費の見積もり、予算を立て、議会内に設置された地域公共交通委員会でも賛成した経過があります。そして、購入する事が全て決まった後、議会に相談もなくGCFを行った事が間違っていると言う事ですな。

ルール違反に対しての執行者(村)側へのペナルティーを求めました(主に議長の意見)。そしてその内容については議員の間でも考えが割れたところです。「意見がまとまらない間に可笑しなところにたどり着いた」と言うのが私の本音です。
『村の特別職及び議会議員の期末手当(ボーナス)5%カット』。――――「なぜ?」
名目は「全国の人に寄付を募るのなら、先ずは我々がバス購入の費用の一部でも捻出しましょう」という事のようです。つまり、途中からペナルティーではなくなったと言うことです。
個人的には村の借金を減らすためにスピード感を持ってたやったことなので、ちゃんと村長が議会に対して丁寧な説明とルールを無視した経緯と謝罪があれば何の問題もないことだと思っています。特に初めての挑戦ですから、、、。
――――「それが5%のカットって、、、?」
期末手当が一番少ない1年生議員の私が2万円とちょっと、、、。村長・副村長・教育長・議員全員、合わせて40万円ぐらいになるようです。
ドタバタした結末は40万円で一件落着と言うことです。

ただし、その根には『保守的な地方行政の影』を感じるものでした。――――「今までのやり方を変えたくないってことでしょうか・・・?」
タブレットの件もそうだけど、新しいものを好まない。現実に、ある議員は「バスを購入するのに寄付を募るなんて恥ずかしい行為だ!」と役場の担当者に詰め寄る場面がありました。「世間に恥をさらしている!」と言う言葉もあったように記憶しています。――――「恥ずかしいと言うより新しいものに馴染まないのでしょうな」
結果、GCFで500万円ものお金が集まった。その行為を『物乞い』と感じるか『心温かな支援』と感じるか。それを見誤ると大きな失態に繋がります。ましてやGCFは合法です。
スピード感を持ってGCFに挑戦したことは良かったと思います。ルールは違反はあったものの、ルール通り議会に相談して進めたらどうだったでしょうか・・・?
「できなかったかもしれませんね」また、出来たとしてもタイミングを逃し、目標達成できなかったかもしれません。そういう面では面白い判断だったような気がします。

今回の件でもそうですが、なかなか行政と言うものは思い切ったことができない組織のようです。ルールや横並び、それに加え、保守や既得権が複雑に捻(ね)じれ、新しいことをやろうとするとその一つひとつの捻じれをを解(ほぐ)していく必要がある。よく行政の仕事にスピードを感じなかったり、腰が重く感じるのはその為です。
ただ、三年前、住民が新しいリーダー(村長)に期待したものは何でしょうか・・・?馬場さんなら「やってくれる」と思ったことは何だったのでしょうかね。
どうも議会の中で見ている限り、弱腰の姿勢が目立ちます。任期終了まであと一年。今回の件もそうですが、村を良くする為の施策なら、遠慮なくスピード感を持ってドンドンと推し進めて欲しいと私は願います。
以上、GCFに付いてでした。


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