ワンピースまんがぱうち(レビュー・ネタバレ)

ワンピースをまとめながら、フラグとなる詳細を記録しつつストーリーを追っていきます。

45巻-437話 裸百貫 (7人目の仲間-3)

2016年09月17日 | エニエス・ロビー編




パンツを奪われ、フリチンで街中を走り回ってきたフランキーに「パンツを返してほしくば仲間になれ」は通用しなかった。

なんのその 男は裸百貫の 波に向かって立つ 獅子であれ



ルフィはそのフランキーの心意気に、男の中の男を見て感動していると、ロビンが助け船を出した。「手荒でよければ手を貸しましょうか?」
その方法は、実に手荒らだった。
【二輪咲き(ドス・フルール)】そう言うと、フランキーの股間に二本の女性の手が生え、【クラップ】で男の大事なモノが力いっぱい握られた。潰れるかという程・・・もげるかというほどに。そこには鶏の最期の時のような切ない断末魔が響いた。







だがロビンは平然と「宝を目前にした海賊に『手を引け』と言うのなら、それなりの理由を言って貰わなきゃ引き下がれないわよ」と言った。

フランキーは息も絶え絶えに「だからおれはこの島に居たいんだよ、お前らには感謝しきれねェくらいに感謝してるし、一緒に行ってやりてェが、おれにはここでやらなきゃならねぇ事がある。だからおれの”夢の船”を贈ったんだ」と説明したが、アイスバーグがそれに意義を唱えた。

「待てフランキー、こいつはお前の”夢の船”にはなってないはずだ」

子供の頃から兄弟のように共に育ったアイスバーグは、フランキー少年がその夢をトムさんに語っていたのを聞いていた。
「”夢の船”は設計図だけじゃなく、いくつもの海を越え、幾度もの戦いや困難を乗り切って”海の果て”に到達した時、それを”夢の船”と呼ぶんだ!! 
だから自分にとっての”最高の船”が完成したら、船大工としてそれに乗り込み、その運命の日を見届ける。その時、船はボロボロだけど、きっとどんな船より偉大な光を放ってる筈なんだ!!」





アイスバーグは話を続けた。
「お前が今この島でやっているのは”償い”だ。
あの日、トムさんが連行された事を自分のせいだと、お前は悔いている。だがトムさんはあの日すでにお前を許し、道を示していた!!トムさんが許しても、おれがお前を許しても何も替わらない・・・。
もういい加減に!!自分を許してやれよ、フランキー!!!もうてめェの夢に生きていいだろ?」





アイスバーグは知っていた。
フランキーが裏町でチンピラどもをまとめあげたのも、賞金稼ぎを名乗って「略奪者」から島を守っていたことも、フランキーの無茶な行動は全て、トムさんの愛した”水の街”を守り抜くという、せめてもの罪滅ぼしだったことを。

街を救うというフランキーの行動は、行き場のないやさぐれた者達を救っていた。
孤独なヤツラに家族を与え、生きる糧を与え、生きる場を与え、心を与えていた。
まるでトムさんが、捨て子だったカティ・フラムを救ったように。




フランキーがまとめ上げた元チンピラ共が、フランキーに荷物を投げてよこした。
「旅の荷物です、アニキ!!おれ達バカだから、ねぇ頭振り絞って一生懸命考えたんですっ!!!少しぐらい考えたらダメですか!?おれ達みたいなゴロツキを拾ってくれた”大恩人”の・・・あんたの幸せも考えたらダメですか!!!!?」




フランキーは、倒れこんで痛がった。
ロビンに掴まれた股間が痛すぎる!痛くて涙が止まらねぇぇぇ!!くそぉ痛てて!!いでーいでー痛くて涙が出る!!」
ニコ・ロビンは「ふふふ」と笑った。 
「私がやったのは初めの1回だけ、ずるいわね、涙を痛みのせいにして」

フランキーは泣いた。
裏町で悪さを働いていたバンザイ達とであった時を・・・昼まっから飲んだくれていた妹達とであった日を・・フランキー一家を立ち上げた日を・・・共に家族として過ごしてきた日々を思い出して泣いた。彼らの気持ちがありがたくて泣いた。彼らとの別れを惜しんで泣いた。
「・・・てめぇらおれがいなくて・・生きていけんのかよ・・・!!」

だが子分達は口々に叫んだ。
「おれ達力を合わせて立派に継いでみせますとも!!」「安心してくれ」「アニキがどこに行こうとも、おれ達ァ一生あんたの子分ですからね!!!」


その別れの涙を引き裂くように、ガープの艦隊が攻撃態勢で戻ってきた。
ルフィは船の上に立ち上がって、フランキーにパンツを返した。
「さァ乗れよフランキー!おれの船に!!!」

「生意気言うんじゃねぇよ、大工の一人もいねェとは船が不憫だ。仕方ねェ!!世話してやるよ!!!おめェらの船の『船大工』!!!このフランキーが請け負った!!!」




フランキーは足を踏み出した。
トムさん・・・おれ、この島出るぜ。迷惑ばかりかけた出来の悪ぃ弟子だったけど、どうも世話んなりました!!
ガレーラの若頭共、アイスバーグを頼んだぞ!!おめぇにも迷惑ばかりかけたな・・・。
ココロのババー、チビにウサギ、ヨコヅナ・・・、活気ある市民共、妹達、ソドム・ゴモラ、そして愛すべき子分共よ・・

フランキーは涙でぐちゃぐちゃになった顔で振り向いて、パンツのはいてない尻をつきあげた。
「ちょっと行ってくらァ!!!!!」












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