
その後も、ボン・クレーとサンジの互角の戦いは続いた。
【腰肉ロンジュ】【後バラ肉タンドロン】【腹肉フランシェ】【上部もも肉カジ】【尾肉クー】【もも肉キュイソー】【すね肉ジャレ】・・・サンジがこれだけの技を繰り出す中、ボン・クレーの【爆弾白鳥】が何度もサンジの腹をえぐっていた。

両者、骨がミシミシときしむ中、最後の蹴りは【仔牛肉ショット】と【爆弾白鳥アラベスク】だった。

両者、地面に跪き、意識は遠のき倒れこむ。
サンジはフラフラの体で、ボン・クレーにトドメを刺すために立ち上がった。命掛けで戦う仲間の為、ビビの国の為にサンジはここで倒れるわけにはいかなかったのだ。
もう立ち上がる気力のないボン・クレーは覚悟した。
「ナミさんに姿を変えれば、おれはお前にとどめは刺せねェ・・・」と教えるサンジに、ボン・クレーは「笑止。アンタの勝ちよ・・・殺しなサイ・・・・」と逃げも隠れもしなかった。
殺される覚悟を決めたボン・クレーは次の瞬間、わが目を疑った。敵であるサンジが、自分に手を差し伸べているではないか!
サンジは満足気な顔で「いい勝負だった・・それ以上、言葉はいらねェハズだぜ・・・」とボン・クレーの健闘を称えた。

ボン・クレーはその胸に熱いものがこみ上げてくるのを覚えた。敵と熱い握手を交わしたボン・クレーは幸せだった。
「これは紛れもなく、ライバルとの友情の証・・!!!あちし・・・あちし泣かないっ!!!」

熱い握手の後、最後にしっかりボン・クレーにとどめを刺して、サンジは王宮へと向かった。
アルバーナ南ブロックボルカ通りの戦い------勝者サンジ。戦利品、小さな友情。

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