
「ヒッコシクラブ」でアルバーナに向かおうとする一味から、クロコダイルはビビを引きずり下ろそうとしたが、ルフィが身代わりとなった。
ルフィは落下しながらここでクロコダイルと戦う決意を固め、仲間に「ちゃんとうちまで送り届けろよ!!ビビをうち(宮殿)までちゃんと!!!」と叫ぶと、ニッと笑ってみせた。

敵であるクロコダイルの強さは、カジノ内で思い知らされた。さらに、正体不明のバロックワークスのトップの女までいる。その二人に、一人で戦いを挑むことが、いかに無謀な事であるかは皆がわかっていた事だった。
特に戦い慣れしたゾロには、事態の不利さはよくよくわかっていたが、船長の意志を汲み、その上でビビに言い含むように言った。
「いいかビビ。クロコダイルは・・・あいつが抑える。反乱軍が走り始めた瞬間に、この国の"制限時間"は決まったんだ。国王軍と反乱軍がぶつかれば、この国は消える!!!そけを止めれる唯一の希望がお前なら・・・何が何でも生き延びろ・・・・・・!!!!この先、ここにいるおれ達の中の・・・"誰が""どうなっても"だ・・・!!!」

それはルフィがクロコダイルとの戦いに負けて死んでも、という事でもあった。
砂漠に残ったルフィの小さくなる姿を見ながらサンジが付け加えた。「ビビちゃん、こいつは君が仕掛けた戦いだ。・・・ただし、もう一人で戦ってるなんて思うな」
以前、ルフィに言われた言葉を思い出し、ビビは決意を込めてルフィに大声で叫んだ。「ルフィさん!!!アルバーナで!!!待ってるから!!!!」
ルフィはその声に「おォオ!!!」と応えた。

クロコダイルをぶっとばして全て終わらせ、腹いっぱいメシをくわせろ、その約束は必ず果たされる!!今のビビに出来るのはルフィを信じることだけだった。
一味を乗せたカニが見えなくなった時、女が笑った。「フフフ・・・!逃げられちゃったわね、ビビ王女には」
クロコダイルは、計画を邪魔された怒りをその腹に溜め込んでいた。「少々・・・フザケが過ぎたようだな"麦わらのルフィ"」

ルフィはクロコダイルの方を向くと、落ち着いた口調で喋りだした。
「そいつはな、弱えくせに目に入るものみんな助けようとするんだ。何も見捨てられねぇから、いっつも苦しんでる。この反乱でも誰も死ななきゃいいと思ってる」
この言葉にクロコダイルは反応した。「誰も死なねぇ?そういう甘ったるい平和バカは戦いをしらねぇからだ」
これにはルフィも同意した。「おれもそう思う。だけど、あいつはお前がいる限り、死ぬまでお前に向っていくから、おれがここで仕留めるんだ」
そのルフィの無謀さをクロコダイルは「クハハハ、救えねェバカはお前だな。他人と馴れ合っちまったが為に死んでいく」と笑った。
だがルフィはまっすぐにクロコダイルを見て「じゃ、お前がバカじゃねェか!!!」と言い返した。
その言葉に女は「フフフフッ」と可笑しそうに笑ったので、馬鹿にされることの大嫌いなクロコダイルの怒りは女に向いた。「てめぇも死ぬかニコ・ロビン」と迫ったが、女は平然と「その気ならばお好きに」と答え、先にアルバーナへ向うと場を離れた。女は、クロコダイルが自分を殺せないことを知っていた。
砂漠で、ルフィとクロコダイルが対峙する。
クロコダイルはまず、砂時計を取り出して、3分で戦いを終わらせると宣言し、受けたったルフィだったが、ルフィの繰り出す攻撃の一切がクロコダイルには効かない。
まるで実体がないかのように、その体は自在に砂となり、自在に消えては現れた。それでもルフィはもてる限りの攻撃を繰り出し続けたが、全て無駄だった。

クロコダイルは「無駄だ、貴様のようなゴム人間がどうあがこうとこのオレには絶対に勝・・・」と言いかけた顔面に、ルフィがまだ攻撃を撃ちこんだので、不本意に顔で砂化して言葉が途切れてしまった。「勝ぺ」
攻撃に必死で、クロコダイルの言葉など聞いてやしないルフィは、「かぺ!?お前何が言いてェんだ、さっきから!!!」と呆れたように問うた。その馬鹿にされ方に、クロコダイルはとうとうキレた。

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