
ルフィが現れてから、ナミとゾロが饒舌に会話したり、ゾロが蝋人形のポーズをとったりと急にリラックスしだしたことに、ビビは気付いた。(まだ窮地を脱していないのに、この2人はもうまるで、危機を感じてないみたい・・・)
ブロギーが態度の変わったゾロに聞いた。「小僧・・・あがくのはここまでか?」
ゾロはにやっとしたまま「ああ、どうやら、あがき役の交代だ」と答えた。
そこには、絶対の信頼があるように見えた。
敵を前にして、戦闘態勢に入るルフィ。
共に戦うと誓ったウソップとカルーは、ルフィのはるか後方の森の木の影で「往生しろよ!」「クエッ!」と吠えた。

しかし、Mr.3の能力を知らないルフィは、戦う前に、あっさりと【キャンドルロック】で足を拘束されてしまう。するとルフィは「おお、ちょうどいいじゃん」と、足にロウの拘束具をつけたまま、ブロギーの手に突き刺さっている剣に手を伸ばし、剣に伸ばした腕をぐるぐると幾重も巻きつけた。
「ちょっとごめんな、巨人のおっさん」と言うとルフィは、巻きつけた腕を勢いよく逆回転させ【ゴムゴムのトンカチ】で柱を打ち砕いた。
ルフィの回転によって、ブロギーの手につきささった剣も回転し、ブロギーの手の肉は激しくえぐれ、血が噴出し、ブロギーはその痛みに悶絶した。

ブロギーの手を犠牲にして柱を蹴り壊したルフィだが、柱の全体ではなく、炎台を支える部分の柱だけを打ち抜いたので、だるま落しの要領で炎台が1段下に落下し、ナミ達3人の頭上真近に迫って、以前よりも激しくロウをまき散らす結果となった。

動けない体の頭上に巨大な炎台が落ちてくるという死の緊張感に包まれた3人に、ルフィは「あぶねーなー、お前ら何で逃げねぇんだ?」と聞いたものだから、ナミが「動けないのよっ!!!!」と激怒する。ナミに叱られて、ルフィはようやく状況を理解した。
ビビは怖くなって、「本当にいいの!!?あの人に命預けて、ミスターブシドー!!?」と叫んだ。そうだ、ルフィは強いのだが、バカである。
物凄い速度で固まっていく体に、ビビもたまらず「ルフィさん!!お願い急いで!!!」と叫ぶ。
ルフィの攻撃を妨害するMr.3だったが、【キャンドルロック】も【キャンドルウォール壁】も、ルフィの【ゴムゴムのトンカチ】には通用せず、Mr.3はふっとんで行った。

邪魔者がいなくなった、あとはキャンドルセットを壊すだけ、という時になって、ルフィの動きがピタリと止まった。
「ルフィ!!早くこのセットを壊して!!」と叫ぶナミに、ルフィは「・・・・いやだ」と答えた。
「どうしよう、おれ、お前ら助けたくねェ」

それまで黙っておせんべいを食べていたミス・ゴールデンウィークがつぶやいた。
【カラーズ トラップ】
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