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ワンピースまんがぱうち(レビュー・ネタバレ)

ワンピースをまとめながら、フラグとなる詳細を記録しつつストーリーを追っていきます。

40巻-382話 鬼の隠れ家 (エニエス・ロビー突撃-8)

2016年07月22日 | エニエス・ロビー編




ルフィを除く"麦わらの一味"とフランキー一家は、キングブルのソドムとゴモラの背に乗って、快調にエニエス・ロビーを奥へとつき進んでいた。








それまで1人で、本島内の衛兵達の相手をしていたルフィは「これでだいぶ楽になるぞ!!」と喜んで、さらに奥へと突き進んで行った。




エニエス・ロビー最奥の「司法の塔」は、本島の被害の実情を知らなかった。
被害状況は「5人」との誤情報が入った時に、スパンダムが電電虫の受話器を外したままにしていたので、それ以降の情報も入らないままであった。


スパンダムは、自分に楯突いてくる憎きカティ・フラムを何度も足蹴にして暴言を吐いていた。
「あの時から気性は変わってねぇようだな。お前が設計図を持ってると知ってりゃ、たやすくしょっぴけたんだがなァ!!。
それに引き換え、アイスバーグは厄介だった。
トムの死後、ウォーターセブンを腕1本でまとめあげ、大会社を組織した後、恨みさえあるハズの世界政府に自ら近づき、己の会社を「世界政府ご用達」の社長としての地位を確立、さらにウォーターセブンの市長として、町にとっても世界政府にとっても不可欠な存在となる事で、我々も下手に手出しできなくなった。」


その話を聞いたフランキーは、やっとアイスバーグの行動の意味を知った。
全てはトムさんの意志を継ぐため、そして、町を出ようとしない自分を守る為の命を賭けた自己犠牲であったことを・・・。


スパンダムの自慢話は続いた。
「だが風は俺に吹いてきた! "大将青キジ"より、かのニコ・ロビンが海賊船に乗ってウォーターセブンへ向かっていると!!!
俺は『バスターコール』の許可を含む全ての状況を、作戦に組み込んだ!!!
見ろ!!!古代兵器復活の"引き金"が二人共、今、ここにいる!!!
わかるか!!!?望めばどんな大国も支配できる程の"力"が、今、俺の手中にあるんだ!!!わははははははははは!!!!」


ロビンには、その話に一点ひっかかる点があった。
青キジとは、ロングロングアイランドで会っているので、連絡が入ったのはわかるのだが、
「・・・・青キジは、なぜあなたに『バスターコール』の権限を・・・?」とスパンダムに質問したが、スパンダムは「無礼者めが!!」とロビンの顔面を拳骨で殴りつけた。




殴られるままに倒れこんだロビンを見下しながら、スパンダムは力の限りでロビンを罵った。
「悪魔の土地オハラの忌まわしき血族め!!貴様の存在価値など、俺が見い出してやらねば"無"に等しいものだったんだ!!!
おれには充分感謝するんだな!!!ただしこれから先お前は、何度も死んだ方がマシだと思う程の苦しみを味わうことを覚悟しろ!!痛めつけて!利用して!!海へ捨ててやる!!!お前の存在はそれ程罪深い!!!!」


だけど、ロビンにとってそれはわかっていた事だった。
オハラが絶滅させられ、幼き日からずっと忌まわしい存在として命を狙われてきて、今さらの話だったし、自分の事はどうでもよかった。

ロビンが最もショックを受けたのは、スパンダムのその"後"の言葉だった。
「ああ・・そういえば、くだらねぇお前を取り返しに来た"麦わらの一味"というバカがいたが、エニエス・ロビーの1万の兵力の前に、ゴミ同然だったようだ。手土産に「インペルダウン」へ連行するつもりだ」


ロビンは、今までになく動揺し、言葉を荒げた。
「待って・・・約束が違うじゃない!!!!私があなた達に協力する条件は、彼らを無事に逃がす事だったはずよ!!!」




スパンダムは「あいつらはウォーターセブンを"無事に出航"して、ここへ来たんじゃねェのか!?」と答えた。




その卑怯でくだらない、仁義の欠片もないこじつけに、ロビンは顔色を変えて反論するが、スパンダムの怒りを買うだけのことで、フランキーとロビンは、再びスパンダムに、これでもかと言うほどに蹴り続けられ、罵り倒された。

海賊や罪人との約束なんぞ、守る必要なんかない。
人を裏切り続けて生きてきた女が何を言うのか。
巨大な正義の前には、全てが無力である。
今更理想的な死を選べると思うな・・・・


ロビンは悔しさに、血が出るほどに唇を噛んだ。
騙された事よりも、自分の判断の甘さで”一味”を苦しめている事が悔やんでも悔やみきれなかった。
結局、何も誰も守れなかった。




スパンダムは、ぐったりと床に倒れ、反論する気力も失くした罪人二人の処遇を部下達に指示した。
「カティ・フラムは『インペルダウン』へ護送、ニコ・ロビンは『海軍本部』へ護送。
『CP9』は一旦各自の部屋に戻り、護送船で祝杯をあげよう」



だが、ロッチは祝杯を断った。
彼らの正義は「世界政府」に帰属し、その世界政府がスパンダムを司令官とするから、その任務を全うしているだけで、スパンダム個人には何も賛同はしていない、と言う。
スパンダムが、CP9の求めるモノとは何かを聞き返した時、ロッチはその顔を獣に変えて答えた。
「血、ですかね。ここにいると"殺し"さえ正当化される」

正義の名の元に堂々と殺人が出来る地位を求めていたのだ。

スパンダムは、その気迫にゾクリとして、そして笑った。
世界政府唯一の頼もしき殺し屋集団が、自分の部下、手駒としてここにいるのだ。
もはや、誰にも負ける気がしなかった。
世界は、自分の手中にあると確信に近いものを感じた。




スパンダムは知らない。"麦わらのルフィ"が「司法の塔」のすぐ近くまで到達している事を。
それに気付いたのは、空間移動の能力者「ブルーノ」だけであった。




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