外は青空。乾いた風に、僅かに黄砂のようなものが混じっているのを感じる。いかにも高知らしい、私にとっては今でも物珍しく見える「南国の冬」の風景だ。
去年は、私も家族も(それぞれ個人的に)さまざまな出来事のあった年だった。私自身は長年の離人症に取りあえず決着がつき、薬代わりに必要だったアルコールもやっと止めることが出来た。
こうしてまた1年間に観た映画を、1本1本振り返る余裕がやっと出来てきたのも . . . 本文を読む
長すぎる「ひとこと感想」その3。
自分自身との距離が近すぎて、どうしても感想が書けなかった1本。(殺人犯とその彼女の映画のどこが私に近いのか?)
人は長い歳月孤独の中にあると、その人本来の姿ではなくなってしまうことがある。特に小さな子どもの頃からの場合、そのまま続くとその人が本当はどんな人間だったのかを、本人にも見失わせてしまう。
しかし、不思議というか当然というか、本人にとっての善し悪し . . . 本文を読む
長すぎる「ひとこと感想」その2。
メモには「とにかく、凄い映画を観たと思った。」と。(あまりに「凄い」ので、またまた感想が書けなかった1本だから当然?)
第2次大戦後の高度成長期のアメリカで、「生産」活動の歯車の一つとなった人たち、或いはその消費を支え、歯車の再生産?を受け持つことになった女性たちが感じていた重たい雰囲気、息詰まるような苦しさを、私は映画や小説で何度も見たことがある。けれど、 . . . 本文を読む
(以下は結末に触れています。未見の方はご注意下さい。)
今、2009年に観た映画を振り返るという、とても楽しい作業をしている。この映画については、「ひとこと感想」の筈が、いつも以上に支離滅裂なせいで長くなってしまい、仕方なくもうこうして別に公開することに。(それにしても120本の感想なんて、去年どうやって書いたんだろう・・・などなど。)
『イントゥ・ザ・ワイルド』を観てから1年近く、チ . . . 本文を読む