眺めのいい部屋

人、映画、本・・・記憶の小箱の中身を文字に直す作業をしています。

「家族」という名の運命共同体 ・・・・・ 『ザ・ファイター』

2012-05-11 11:35:55 | 映画・本

長くなった「ひとこと感想」その13。

下書きファイルのタイトルには、「“家族”という名のどうにもならなさ」とあった(苦笑)。

観た当時はまだ姉からの電話もあって、「家族」につきものの愛憎・葛藤について、自分なりに色々考えさせられることが多かったのだと思う。映画を観ている間も、アタマのどこかで常に「家族」(というある種ワケノワカラン?もの)を考えてしまう・・・そんな毎日だった気がする。

長目のメモが残っている。

「映画ではユーモアを交えて描かれているけれど、こういう“家族”問題の根の深さをひしひしと感じるので、私は笑うに笑えなかった。(笑うしかないのもわかるんだけど。)ただ・・・今この歳で見ていると、こういう解決くらいしか浮かばないかも・・・と思う自分がいるのも感じる。」

「人はそう簡単には変わらない。もしも誰かがちょっと(或いはかなり?)変わったとしても、それで他の人間も変わるかどうかは、はなはだアヤシイ。」

「家族間の“執着”の仕方についても同じ。人は人を、その執着の対象・仕方も含めて、変えることなどまず出来ない。自分で自分を変えたくてもなかなか変わらないのが人間・・・今の私はそう思うようになっているのだろう。」

「“とてもいいコト”、“とてもとても嬉しいコト”を共有するぐらいしか、“家族”が前に進む道はないのかも・・・そんな感慨が、映画のラストでしみじみ湧いた。」

主人公ミッキーの「100%晴れ晴れとはしていない」?笑顔と、兄ディッキーの200%の笑顔を見ながら、それでも「ああ、良かったな~」と思える、そんなオトナ世界のハッピーエンドだったと思う。

(この映画は実話とのことで、最後に本人たちの家族写真が出てくるのだけれど、そこに写っている雰囲気、家族同士の距離感、空気感?などが映画そのまま!だったのにも驚いた。私が今、勝手に脳内で創作したんじゃないといいけど(笑)。)




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