富士市を中心の郷土史

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富士市今泉の昔話(75)

2013年10月12日 09時32分20秒 | 昔話
富士市今泉の昔話(75)年間ブログの整理(7)

昔話(41)外伝 善得寺考 富士の大木(5)
富士市北端の「勢子辻」に、市立「勢子辻ひのきの家」が完成し、中に古色
の「植森林興学校」の扁額が掲げられている。厚さ3cmの神代杉の板であり、
明治19年発足の学校であり、当地の林業の拠点だったと思はれるが珍しい。此
の地が神代杉の発掘で湧いた時期であり、別稿で述べたい。




(神代木―1)
数千年前の大木が、天災で埋没され、現代に発掘された物を「神代杉・神代檜」と
言ひ品質的に珍重されていた。
島根の「神代杉博物館」は圧巻である。
白糸財産区「神代杉展示館」の杉も3mに及ぶ径の物であり、素晴らしい。
裾野市「富士山資料館」にも神代檜・神代杉が展示されている。



昔話(42)外伝 善得寺考 富士の大木(6)
「富士山資料館」の展示に熔岩樹型の幾つもある。
御殿場市「市立富士山交流センター」は「樹空の森」と呼ばれ、大きな熔岩樹型が在
る。熔岩樹型は重なる富士山噴火の歴史といへる。




昔話(43)外伝 善得寺考 富士の大木(7)
富士山の熔岩流は山梨県にも多く、「貞観熔岩流」「剣丸火熔岩流」が良く知ら
れている。
(熔岩樹型―3)
熔岩樹型は数多くみられるが、地形の為か2m以上の物は見られない。
剣丸火熔岩流の上に「河口湖フイールドセンター」があり、此処には100ケ以上
の熔岩樹型があり、中の船津胎内樹型は今回の世界遺産の一項と成っている。近
くの吉田胎内樹型と共に複合型熔岩樹型で複数の木木より成る樹型で共に世界遺
産となった。
(花の都公園)は「鷹丸火熔岩流」のうえにあり、大型の木目熔岩樹型等地下観察
体験ゾーンが珍しい。




昔話(44)外伝 善得寺考 富士の大木(8)
(神代木―2)
箱根西麓地区も深良を中心に神代木の発掘が多い。発掘の苦労・成果の伝承も
数ある。
「富士山資料館」に此の幾つかが展示されている。




昔話(45)外伝 善得寺考 富士の大木(9)
(神代木―3)
愛鷹山は、洪積期より活動を続けBP40万年頃活発だった。死火山後の長期の
浸食作用により開析が進み、八方に伸びる多数の沢を中心に山裾は広く、集塊岩
質の泥流で覆われており、是が数百年の大木を育み、埋没の大木を生ぜしめたと
思はれる。
愛鷹山の東麓・西麓共に神代木が発掘され、東麓では妙心寺の欅の大木が取られて
いる。
西麓の「勢子辻」には発掘現場が見られ、伝承が在り、記録が色々とある。
内山組合の予算の中に「埋もれ木代金」として50円とある年が在る。当時の
内山取締り人の年収が36円であり、対比できる。50円は売上高の5%に当
たる為、現在の価格に考えると、一億に及ぶと思はれ興味深い。



昔話(46)外伝 善得寺考 富士の大木「10」
色々と調査の結果、富士山の周辺に大木の繁茂の時代が在った事を確信した。
「こどもの国」入り口の復層林は丁度米寿であり大事に育てたい。
将来の大木を夢見て、林業の施策を50年伐期より100年伐期の長伐期に変
更を進めている。




庭に酔芙蓉が満開に。