恵那山登山-5

2013年09月26日 | 
 さてこの写真

なぜかとても気に入りまして、A3版に引き伸ばした写真をプリントアウトして居間に飾っております。


 
 実はここに至るまでにすでに3時間半あまり経過しておりまして、「行けども行けども先が分からぬ」状態だったのであります 途中の 野熊の池 までは何とかがんばれましたよ。先行者の方が荷物を下ろして野熊の池のほとりに設置されたベンチで休んでおられました。MHもここらで休むつもりでおりましたし、本当はここで先行者の方の後に荷物を下ろして一服した方がよかったのです

ところが、後ろからヒタヒタと迫る足音が幾つか。MHよりやや若いと思われる 軽装の方。やはり思った通り、足取り軽く追い抜いて先に行かれました。 なんのっ、MHとて里山を歩いて山菜取りのひとつもふたつもやってきたんだぞっ。・・・て、やっばりアルプスの一角を初めて登る初心者であることをしみじみ実感させられたのであります。 さらに続いて、今風の登山ウェア、といいますかファッション性を兼ねた色使い、多分化繊でしょう、肌にピッタリしたタイツ状のものをお召しになっておられます。お歳は30代前半ぐらいですかね。

いけませんなー、年齢もさることながら、MHと彼らとでは登る途中で見ているものや登山の目的や、そもそも登山スタイルが根本的に違う。比較するものじゃぁありませんのです。

上の写真は、今追い抜かれたばかりの急登場面でヤケクソ気味に立ち止まり、カメラに収めた時のものであります。
急登続きのここを過ぎまして、ややなだらかな稜線へとさしかかりました。

 笹原がきれいです。

 枯れ木がたたずみ、風雨に晒される高地の厳しさが感じ取れる場所です。

恵那山登山-4

2013年09月25日 | 
 これは冠雪した冬の恵那山です。恵那市山岡町からの眺めです

前回の 恵那山登山-3 でお見せした写真は、山麓直下の様子を撮るために ここからさらに一山越えて撮影しました。

 冬の恵那山は、山岡町のこの道路沿いにある鳥居の辺が一番キレイだと思っています。

雪を戴いた恵那山に重なっているように見えますが、間にもうひとつ山があるのです。その山には岩村町、阿木町を経て根ノ上高原、そして中津川の恵那山登山口へと続く道がついております。



この写真ですと分かりやすいかも知れません。

 また、ここでは詳しく触れませんが、岩村町と阿木町の間に『風神神社』という変わった名の神社があることも知りました。アマテラスオオミカミの産着(胞衣・えな)を納めたとされる恵那神社は、伊勢神宮と深い関わりがあるとされています。もしかしたら、風神神社も何かの関係があるのかも知れません。

恵那山登山-3

2013年09月23日 | 
 ここで少し別の角度から恵那山を見て見ましょう。  右奥にある恵那山山頂には、いつものように雲がかかっています。


 中腹のあたりに陽が射してが台地のようになっています。恵那山エンノオズヌ?と呼ばれる人々が古来から修験道として利用していたそうです。台地のあたりが登山の中継基地?となって、地元の人々との交流があったのでありましょう。

ウェストンも恵那神社のあるここからのルートをたどりました。

中津川に宿をとり、日帰り往復で山頂を極めた後に宿へ帰ったといいます。驚異的な脚力だと思います。バイクで黒井沢登山口まで行ってから、登り始めからバイクに戻るまでに往復9時間ほどかかったMHにしてみれば、ウェストンさんは超人です。


  その黒井沢ルートですが、ウェストン公園を過ぎてすぐの谷川沿いの道を10数キロ行ったところから登りはじめるのです。ときどき(数年に1回くらいの割合で)沢崩れが起きて通行止めになったりしますので、黒井沢が迎えてくれるのはラッキーと思った方がいいような。写真では、右手はるか先になります。

 行者やウェストン、日本100名山の始祖らが登った道は今でも細々と登られているようです。


恵那山登山-2

2013年09月22日 | 
 未明の五時前に起きて、前日に入念?に準備しておいた装備一式を携えて現地登山口までまっしぐら

真夏の、8月初旬のことであります。

登山口までの下見もあらかじめしてありましたが、一体何時間かかるものか分からないのにも拘らず、「よしっ!」と意気込んで単身 歩を進めるMHでありました。

最初の1~2時間は、勾配が緩やかなこともあり、里山歩きには自信のあるMH
にとって楽勝状態(と不覚にも思ってしまったですが)。もののけ姫に出てくるような原生林を眺めながらの 恵那山登山。

 ここは下山の時に雨に襲われた場所です。谷川が下の方で瀬音を響かせています。何百年?が経っているであろう巨木の枝葉が印象的です。

恵那山は、里山ではありません。れっきとした 日本アルプス山脈の一角なのであります。ここから、登山道は岩がゴロゴロした、登山者を苦しめる道が代わる代わる出現してきます。
途中、清水の湧き出る所があったり、趣のある花が咲いていたりしますが、まだこの序盤でまったりしている場合ではありません。ジクザグの道に沿ってただただ登り詰めることに専念していきます。
思い出に残る写真をとりたいなぁー、と思いつつ、この1枚。 





涼しそうでさわやかな高原風景に見えますでしょうか?

いやいやー。

皆様、夏の登山に必需品なのは 以外にも 「防虫ネット」だったのです。ものすごい数の「ブヨ」が目鼻を襲い、ダラダラと続く岩だらけの登山道を進む人々を苦しめて、気力を殺ぎます。ブヨは目を狙ってまとわりついてきます。

全行程で。

夏登山の方は充分、お気を付け下さいませ。
 
 それさえなければ、こんな、エアコンのコマーシャルに出てきそうな さわやかそうな場所で過ごしたいものですね。



恵那山登山-1

2013年09月21日 | 
 恵那山日本百名山のひとつに挙げられています。

どっしりとした山で、木曽路のシンボル的存在でもあり島崎藤村がこよなく愛した山でもあります。

今回初めて、黒井沢登山口からの日帰りコースに挑戦しました。午前7時、バイクを黒井沢登山口に停めて登頂開始。天候はやや曇りがち、湿度高く、気温も高め。

ガイドブックを見ますと、片道4~5時間かかるように書いてあったり、2~3時間で行けるようなふうに書かれてあったり。どちらが本当か、登ってみないことにはわかりません。で、登り始めました。

最初の林道は平坦に近く、快適です。
 谷川がすがすがしい。

 少しずつ傾斜を増して行く登山道。

 木陰の空気がこころなしか涼しく感じられます。谷川を渡る木の橋です。ここらあたりを過ぎると本格的な山道になっていきます。




あの子は空を見ていたの-2

2013年09月19日 | 
 空に現れたジッパー





 よく見ると、太い方の雲は、底面がペッタンコ

 それに、影がバーコードみたいに現れています。ということは、この下にもやのように広がる空気層があるということです。それゆえ太陽の傘がここに映っているとも思えます。

想像ですが、空の上の太陽と太い飛行機雲・細い飛行機雲、そして影が映りこんでいるうす雲との位置関係は、きっとこんな風になっているのではないのか、と。





あの子は空を見ていたの-1

2013年09月19日 | 
 ある朝、東の空にこんな模様が浮かび上がっていました。

 カメラの方向は、ほぼ東向き。写真縦方向に太いスジと、そのすぐ横の鋭くて細いスジ。やや高低差があるものと思われます。
写真左から右方向は、関東・東北方面からセントレア空港や小牧空港に向かう飛行機が頻繁に通ります。実際にこの写真には左から右に向かって、飛行機が飛んでいるのが分かります。
また、太陽の右側にも古い飛行機雲がたなびいています。


  右側の古い雲が一番高く、太陽の光輪が円くかかっているのをみますと、一番下がこのまっすぐで鮮明な雲でしょう。新しい雲の隙間に太陽光線が差し込み、雲の反対側に影が出来ていますが、普段このようなアングルで飛行機雲が照らされることはありませんので、何か新鮮な気持ちになりました。

  まるで空に現れた『巨大ジッパー』のようでした。






風立ちぬ-3

2013年09月18日 | 
 ここが終点の大船牧場です。

 

展望台が設置してありまして(写真は撮り忘れました)、そこからはほぼ360度のパノラマが展開します。誰もいませんでしたので、展望台の上でお湯を沸かしてインスタントラーメンをおかずにご飯を食べました。ごはんは、山岳用品コーナーでみつけた、『粗い不織布』を使った新しい炊き方に挑戦して作りました。
炊いた、と書かないのは、炊くというよりも煮るのです。不織布袋に米を研がないでそのまま入れ、20分くらいグラグラと煮ます。フタをせずにひたすら煮立たせるわけてす。
不織布を通してアラ不思議、ヌカ成分は煮汁に残り袋の中は白いご飯が・・・・という説明がしてありました。

はたしてそのお味は?

美味くありませんて゛した。やっぱりお米はフタをして加熱することによって、蒸気圧と遠赤外線とでデンプンをじっくりとβ?化し、最後にちゃんと蒸らして食べるものです。米の香りもごちそうのひとつですから。それに、この作り方ですと、燃料が余分にいりますし、水も無駄になりますので決してエコではありません。米は研がずにふつうに炊いてもそんなにまずくはなりません。


展望台から大船山山頂を臨む。プロペラ塔の奥が大船山山頂



途中の林道を拡大したものです。道は車がすれ違うには厳しいくらいの幅です。あのカーブの所の木陰で食事してもよかったなー。


   
大船山ありがとう、また来ます。




風立ちぬ-2

2013年09月17日 | 
 風の生まれる場所、とは?


それは空に近くて、雲が出来たりまたは雲が通り過ぎることができたり、高低差のある所

  大船山の峰は、生まれた風をキャッチするのに適した条件がそろっているということですね。


そういえば、最近台風18号がこの辺りにも上陸しましたけれど、プロペラは大丈夫だったでしょうか?

風立ちぬ-1

2013年09月16日 | 
 今回の上矢作行きの主目的は、実はこちらの方だったのであります。



  大船神社を後にして再び林道をバイクで登っていきますと、市が立てた  『風の森』 の案内板が。山上の風力発電所なのです。


 
  ←クリックすると拡大します。 案内板に気づくより先に巨大なプロペラが見えて、静かだった森のたたずまいがこれによって一変します。
  これもクリック拡大できます。プロペラ部分と大空のコンボ。飛行機が空を旅しているよう
画面中央右寄りに、本物の飛行機が小さく映っていますが、お分かりでしょうか。

 大船山の、風の通り道に沿って次々と風車塔が林立していきます。
 しかしこんな大きなもの、よく作ったなー。

   ←拡大してご覧ください。

途中の見晴しのいい所で北西方面を撮りました。


弁慶杉-2

2013年09月15日 | 
 あらためて弁慶杉の胸のテラスから首にかけてと髪のかかった顔までをたどってみますとこのような感じです、 左腕は名誉の負傷で失われてしまったのですね。
 
天をつく怒髪は、この日の青空にマッチしてさらに高みを探っておりまして、「おさかんな」ご老体ですな。


やはりこの「髪の毛」部分はすでに鳥や虫たちの高層マンションになっていますね、ずーっと昔から。



それにしても、もしこれが地上に切り倒されたとしたら白い木肌の上に寝転がりしばし昼寝でもしてみたいものです。



周囲の「後輩」たちに何かしら語りかけているような親分杉に名残を惜しみつつ、大船神社を後にいたしました。


弁慶杉-1

2013年09月14日 | 
 これではまだ実感できませんね。

ふーん、なんだ枯れかけたような古い大きそうな木が途中にあるだけじゃん。・・・・
   
無理もありません、私達は神社境内のご神木の品比べなどやりなれてはおりませんから。
  この巨樹は推定年齢2500年以上、現在樹木医とその指導のもと樹の延命を第一に、半ば腐れかけた枝葉を伐採して人工樹脂でカバーし全体的な形を整えた結果なのです。幹の途中の切株ひとつに人間ひとりが十分ビバークできるほどの規模ですよ。

空中都市、天空の城なのです。

こんな田舎?に見上げるほどの巨大建築?が静かにそびえているわけなのであります。

  あの幹から立ち上がる枝にツリーハウスを架けたら、六畳一間どころかもっと広いフロアができそうですね。あくまでも想像ですけど。   弁慶杉のすごい所は、それだけではなくて、幹元の杉独特なつややかさにあります。

2500年以上を生き抜いて、皮を落としながらも暖かい斜面に粛々と息づく姿は、私達の老後の見本のようなものでもあります。
 
 

大船神社 本殿から弁慶杉へ-1

2013年09月13日 | 
  本殿はもうすぐそこ。   山深きゆえに、訪れる人も少なく 地元の人々によって静かに守られているたたずまいでした。

伊勢神宮ではありませんけれど、神域であるだけに撮影は自主規制させていただきました。 苔むした社の荘厳な様子をご想像下さい。

さて、先ほどからご紹介しておりますように、ここには普通の神社のご神木クラスの巨木が 文字通り林立しております。これから巡るのは、境内に収まりきれないといいますか、近寄りがたい神木中の神木=弁慶杉です。境内に近い所にはありますが、神社の外の道を少し下っていきます。

 ←この自然にできた 祠 には先住民が。キイロスズメバチの巣が入居中。写真をクリックすると拡大します。

スズメバチを刺激しないようにすぐ傍らの道を進むと向こうに弁慶杉が。     ここらにきますと急に日当たりがよくなって、杉巨木が枝を拡げてまるで人が踊っているかのようです。

  弁慶杉の上部です。


大船神社-3

2013年09月12日 | 
 そう距離はないのですが、登り道の参道は巨人兵みたいな杉の古木の間を縫うようにして巡り、本殿に近づいていきます。


  地際の部分はなんだか包み込んでくれるような暖かさが感じられます。

  はるか上からは、秘密基地から何かの生き物たちが参拝者を見つめているみたい。


  ふつう私達は木を見たら木材を思い浮かべてしまいますが、地面深く刺さり込んで、年月かけてこんなに成長した樹の姿を目の当たりにしますと、これは自然の建築物なのではないかと思ってしまいます。

  あと少しで神社本殿です。












大船神社-2

2013年09月11日 | 
ここは岐阜県恵那市上矢作(かみやはぎ)町の 大船神社参道です。

といいましても、一般的な神社のそれとは違ってちょっとした山歩きのおつもりでいらして下さい。たまにが出るそうで。・・・・大丈夫ですよ、交通事故に遭うより出会いの確率は低い?ですから。



木漏れ日に当たった巨杉の幹です。地上部分のササと比べてみて下さい。存在感が違います。



樹の上部はこのようになっておりまして、もうすでに枝の一本一本がかなりの太さ。ふつうの営業林の木の太さぐらいありそうです。

まるで もののけ姫 の世界ですね。

   この樹がさらに巨大化したら、アバター みたいにこの樹に人が住みこんで村のひとつも作れるかもしれませんなぁー

  低地のまちなかにある神社とは質もスケールも違います。
大船神社本殿に至る参道に、こうした巨木が佇んて゛、やってくる人たちに圧力をかけてくるのです。

これから本殿にむかいます。
 
さらにその後、大船神社のご神木 というべき 超巨大杉 が姿を現します。