桃源郷ーシダレ桃の里(2)

2016年04月17日 | 

 少し行くと、車両の進入ができなくされていましたので道の片隅にバイクを置き、歩きました。バスで乗り付けた方々がすでに奥の方にあふれています。

  普段は畑や山の斜面、道の土手などに植えられた枝垂れ桃緑まだ浅きこの頃が一番映える時
白桃の向こうがわの山一面に花が咲いています。



 この花色がない冬の間は、寂しい山にしか見えないことでしょう。

小径の傍らには可愛らしい花がひっそりと咲いています。

 この集落は、山あいに道がつけられ、低地には田や畑。  あまり利用できない斜面に枝垂れ桃をたくさん植えています。 それぞれの木の大きさから言うと、植えてからさほど年月は経っていないように見受けられます。

  この時期にはヤマザクラ等の花木も山や斜面を彩ります。それにも増して、桃の花は鮮やかに咲き普通の春山を特別な場所に変えています。

  見事な花の帯

 もし枝垂れ桃がなかったら、灌木が生えた何の変哲もない山だったことでしょう。

 また、斜面に対して柔らかに花を添わせる、枝垂れ桃だからこそ作ることのできる景観がここにあります。

  花のアップ。いうまでもなく、清楚な『桃色』です。



  この美しい『桃源郷』の風景も花の終わりと共に移り変わってしまいます。

 いい時にやってくることができました。



桃源郷ーシダレ桃の里(1)

2016年04月16日 | 
  春の陽気に誘われ、カメラを提げて出かけました。

 原付バイクでの、行き先を決めずの小旅行。幹線道路は避けながら山道里道をくねくねと走ります。バイクですので、ナビなぞありません。

どこをどう進んだのか・・・・、今思い出せ、と言われても無理です。   そして『桃源郷』に入り込んでしまったのです。

 今では、紅白の花桃は結構ポピュラーなものになっていて、そう目新しいものではなくなっています。でも、ここからが桃源郷のモノローグ。


 梅か桜かはたまた桃か・・・・。よく見ると枝垂れています

 狭い農道が渋滞しています。 丁字路の先には、何やら道路案内が。

  このような廃屋もあり、過疎化を免れない地域であることが想像できます。

  渋滞は続きます。それにしてもひと昔前でしたら、白一色だった自動車も最近はとてもカラフルになってきました。 そのことと花々が見せる色合いの対比が美しい。



マイカーで来られる人たちだけでなく、バスツアーのようなものも組まれていて大勢の人々がやってきていました。

  ここの場所は『愛知県豊田市上中町槇ケ洞』です。


                            続く。



野生種と園芸種ーコゴミ

2016年04月11日 | 山菜

 単なる栄養状態の違いなのか、種類が異なるのか・・・・・・・・。

ホームセンターに、コゴミの苗が売っていました。試しに買ってみることにしました。
鉢に植えて春雨に土が馴染んだ頃、たくましい芽が姿を現しました。確かにデカい


  ボールペンの白い部分と比較してみて下さい。 学生時代、新潟の山奥で味わったデカコゴミっぽい感じです。  ・・あ、右上のやつは苗に付属する写真です。いわゆるラベルね



      
     ↑ 買ってきたこれと、

     ↓ 野生種のこれ(一株植えたら株数が増えました)とでは、




    


 芽の大きさが違います。 3日後の園芸種。たくましく伸びてきています。



 野生種は、やっぱり小ぶり。その代わり、沢山の芽が株元にあります。





 双方食べ比べてみましたが、味はほとんど同じ

 買ってきた園芸種?も何年か栽培していれば野生種のように小粒になっていくのかも知れません。


心の虫眼鏡ーリンドウ

2016年04月10日 | 
 あちらこちらに、花や緑が。ポツポツと。

この時期、冬色の上にうっすらと春色が重ね塗りされているのを感じます。

気温担当の『釜爺(かまじい、千と千尋・ジブリ)』がどこかで石炭を燃やし始める・・・?のでしょうか、 ポツポツとどこかに咲いているのです。釜爺の絶妙なさじ加減が効いてきたようです。カメラを手にしたからには、心の目を開いて咲いている花を収めよう!どこかにないかな・・・・

ありました。リンドウです。




 これ、とても小さいんですよ!

  オオイヌフグリの鮮やかな青色とはまた違った、豪華で華やかな『青いパラソル』。

ここの土手に咲いておりました。


カモシカの散歩

2016年04月10日 | 里山
カモシカが真昼間に田んぼの畔を歩いていました。

蹄は二本。偶蹄類です。奈良の都のシカさんは何蹄類? 偶蹄類だそうです。

カモシカさんは牛の仲間です。 すると奈良のシカさんも牛の親戚なんですね。






 こんなふうにあぜ道を悠々と歩いて、イノシシ除けの電線もものともせずに山へ入っていきました。
動画はこちら↓

 https://youtu.be/tl4ZVJ63jG0   
   
https://youtu.be/RgYLzQ-XNgo

https://youtu.be/mdWuL1XCn44
https://youtu.be/aOx06I1muDQ


イノシシ用の電柵よりも何倍も電圧の高いカモシカ用電柵をかいくぐってしまうらしいです。

一昨年、地域総出で何日もかけて設置した、カモシカ除け電柵。少しは効果があるかも知れませんが、現にこうして柵内に現れています。

ほんのひと昔前は全く見ることのなかったカモシカが白昼堂々とは。カモシカの前は、イノシシがこれをやっていました。野生動物もだんだんと人里を侵食してくるんですね。

スプリング・エフェメラル2

2016年04月07日 | 

 これは消えゆく運命にあるカタクリ集落なのかも知れません。以前アップしてから3年ぶりです。





この時期、虫も少ないこともあって、受粉を風に頼っているのでしょう。やはり真ん中の太い雌しべとそのすぐそばに花粉袋を支えた雄しべ、という配置です。



それにしても花の色が薄く弱々しい。3年前と比べても花の数は疎らで、あまり増えたという感じがしない。なによりも葉っぱがせいぜい2~3枚ずつしかないのです。  学生時代は、日当たりのいい所にある大群落を見つけて、葉っぱをたくさん採って持ち帰り味噌汁種にしたりしました(今それをやると顰蹙ひんしゅくものですね)。



この場所は沢伝いの林の中です。 ここ何年かは手入れされておらず、特に3年前からは人の歩いた形跡がありません。  そのせいか、樹が茂って林床が薄暗くなった感じです。 カタクリ達も精一杯なのでしょう。



 ところで、カタクリの花を屈みこんで下から撮影してみると花の中ほどにギザギザの縁取りがあるのに気づきました。 手が込んでいるといいますか、なかなか粋ではありませんか。



恥ずかし気に下を向いて花弁を拡げている妖精のようなカタクリ。 スプリング・エフェメラル



 





 山主さーんっ、ほんのちょっとでいいですから間伐やってもらえませんか。  光を求めてカタクリたちが瀕死の状態です。




スプリング・エフェメラル

2016年04月07日 | 

ショウジョウバカマ。猩々袴、と書きます。

子供の頃、お釈迦さまの誕生日の4月8日(花まつり)に山道を通ってお寺まで一人で歩いたことがあります。  暖かくて麗らかな日でした。 木漏れ日に照らされて、このショウジョウバカマが可憐に咲いていたのを覚えています。

 もうその山道は切り拓かれてしまっていて存在しませんが、適度に手入れされた里山には、人ひとりが通れるだけの小道がつけられておりました。所どころ急な登りのある、ありふれた道。辺りを森に囲まれて、木々の隙間からの光線が小さな流れを揺らしています。春を湛えたかのようなそこの空間には、湿りを含んだ空気が満ちていました。

ちょうどピッタリの場所に、ピッタリの角度で群落が展開しているのです。  夢のようでした。 その時の花の色は、。ショウジョウ色、としか表現できません。

 ところがこの沢には、なにかの変異なのか、色の異なる種があるようなのでした。




これはピンク、ですよねぇ。




そしてこの花は淡いが混ざっているような。   首を高く掲げて、虫たちに存在をアピールしているかのようです。



ところが初めて花の姿をシゲシゲと見たわけですが、これはどうやら虫をあてにしていない。風媒花っぽいんです。



花弁が小さくて雌しべが立派、雄しべも柱頭のすぐ近くにがっしり延びている。   ダメでも自家受粉はしっかり確保。良ければ風に乗った他家受粉が。時間との闘い、ここでもしっかり行なわれているんだなぁ

さて、やっと見慣れた色のものがありました。これが普通のショウジョウバカマ。



でも、これは?   びっくり、初めて見たのですが。 何? 黄色?



分かりません、ポピュラーな変異色なのか、土壌環境による個体変異なのか。  もし、新発見でしたらこれの観察場所は一応秘密、ということにしておいたりして。




ソメイヨシノ、満開

2016年04月07日 | 
MHのような道草ヤロウは、ブログ更新のスキルがつく前に、次のフィールドへとさまよい出てしまいます。

だってブログって、とてもメンドクサイ。仕事でやってれば別でしょうが、毎日のように更新する人って、どれほど優秀なんでしょうか。MHは、人様のブログを追っていた方が気が楽であります。

 
この写真もずいぶん後になってから挙げているのです。本当は。




 gooブログさんは、過去に遡っての「更新」を可能にしてくれていますので。



今この記事を書いているのは、8月16日です!写真は4月ですけどね



 んで、清少納言の『春はあけぼの』を思い出しているのです。凛とした空気。春だぞーっ。

寒さに足止めされていた人々が待ち望んでいた『合図』が現れる。




こちらはヤマザクラ。


野生のコゴミ

2016年04月06日 | 山菜
 何年か前にアップしたコゴミは、この川の上流で採取したものでした。

 

そこは砂地でしたが、ここは石の河原。群落を形成しています。

水際に生えているこの株は、ちょうど食べごろ。コゴミの味は淡泊でクセがありません。



こちらも食べごろですね、ただ気のせいか小さいのです。やわらかい部分を折り取ってみると10cmほどしかありません。何か尺度になるものをもってくれば良かったのですが。



この群落は食べごろをやや過ぎているようですね。それにしても小さいなー



コゴミ=クサソテツ。 




ひな祭りの花とくれば

2016年04月05日 | 
 やはり桃の花ですね。

本来の『桃色』のものだけではなくて、最近では1本の木に赤花と白花が混在して咲くものもありまして、それらが沢山植わっている所はまるで『桃源郷』です。

でもひな祭りは3月3日のはず。 どうして今の4月に花開くのでしょう?

 

まだこの時期、早朝の空気は凛としていて寒さが漂っています。  そこに浮かび上がる桃の花の綺麗な色合い。 女の子の節句ということで4月3日頃が選ばれたのではないでしょうか。

   

 つまり、もともとはひな祭りはこの月の初め頃のものであって、それがだんだんと旧暦から新暦への切り替わりとか男の子の節句の5月5日に合わせて、語呂合わせ的に前倒しになっていったのかも知れません。

  

  ともかくも、真冬の厳寒期には草一本生えておらずまるでモノトーンの世界。人々は春の訪れを心待ちにして、染粉で色をつけた餅を飾り冬の生活に色どりを添えたりしていたのです。 

  

桃の花が開けばもう間違いありません。


  

 春の訪れです。木の枝に通していたカチカチになってしまった花餅は、揚げてアラレに



先祖伝来のお雛様には立派な『菱餅』をお供えして、皆で命が踊る春の訪れを祝う。



なんとも心楽しい昔からの行事であったことでしょう。

 

  ちなみに、この地方では、『からすみ』という米粉のお菓子を作って近所にふるまったりする風習がありました。なぜだかそれの形は、菱餅のようなものではなくて「富士山金太郎飴みたいな形をしています。


ホトケノザ七変化

2016年04月04日 | 
 あれっ、こんなところに綺麗な花が。

ホームセンターなんかにはない色だな。この系統の色は、早朝や夕方にとても目を引くのです。そのせいか、なんだかとても新鮮に思いました。

 

冬枯れした植物の茎の残骸から延びてきているようです。



ほら、そこかしこから。でも、すぐに正体が分かりました。



春の七草のひとつの、『ホトケノザ』だったんですね





  ↑ こちらの方もホトケノザと思ってましたが、別種です。『ヒメオドリコソウ』といって、畑に大量にはびこる草です。花の形と色は、ホトケノザとそっくりです。 

これは手で抜くと臭いので、「春の七草というが、どうしてこんな臭いものを食すのだろう」と不思議に思っていましたが、ホトケノザさん、濡れ衣だったようですね。

ミズキの一種らしい

2016年04月03日 | 

 よく見ますと、若い木の樹皮は緑色をしてます。

私たちのイメージでは早春につける花は黄色い房状。 春の花はなぜか黄色が多い、草花ではないから、キンポウゲ科でもなさそうだ。

ではこの黄色は?



 ここはググるしかありません。
 
四国に分布する落葉性の低木だからこの名がついた、とのこと。高知(土佐)の蛇紋岩地に野生のものが多く見られるため、この名前がついたようです。ミズキ科ではなく、マンサク科の植物
です。

これは葉の形がミズキ科の樹木と似てところにちなみます。早春から明るい黄色の花
を咲かせ、レンギョウやマンサクと同様、江戸時代から庭木や盆栽、切り花として親しまれてきました。




地際から太い枝を出して茂ります。葉はまるっこいタマゴ型で、裏面は粉をふったように白っぽくなります。主な開花期は3月下旬~4月、葉が出る前に枝からぶら下がるように黄色い花を咲かせます。花穂は長く伸びて7輪前後の花を付けます。雄しべの先端の葯(やく)が暗い紅紫色をしています。
海外へは19世紀、シーボルトにより紹介され、属名のコリロプシスはコリルス(ハシバミ属)とオプシス(似ている)からなり、葉の形がハシバミに似ているところに由来します。

マンサク科トサミズキ属は東アジアからヒマラヤに数10種が知れています。日本にはトサミズキ以外に、ヒュウガミズキ〔C. pauciflora〕、キリシマミズキ〔C. glabrescens〕、コウヤミズキ〔C. gotoana〕などが自生しています。姿や大きさなど若干異なりますが、基本的に花は黄色です。トサミズキ同様、自生地が比較的限られているものが多いです。ヒュウガミズキ庭木としても親しまれています。----

wikiからの引用ですが、こんな様に書いてありました。


 




染井 吉野とは?

2016年04月02日 | 田園
 
 文句なしの『ソメイヨシノ』。



この頃が一番、美しい。二分から三分咲きかな。なんせ桜にとっての時間の流れは、人間の感じるそれと全く違いますから。
花びらの開いているものは『満開』ですが、他のはまだ蕾です。全体的に見て、○分咲きとか満開とか言っているんでしょうね。



こちら側はいっぱいに開いていても、すぐ向こう側は蕾の状態が様々に異なっています。

私たちを惹きつけるのは、やはりこの頃のサクラが一番ですね。  



ソメイヨシノの美しさは、何といってもその色合い。花だけが最初に萌え出るのも、このサクラは自らそれを意図してるかのようです。

さぁーっ、咲きますよっ






やはり野に咲け、スミレ草

2016年04月02日 | 田園

やはり野に置けスミレ草。





以上です。

こんな小さくて可憐な花、他の草花が勢力を増すほんのちょっとばかり前に、かちんこちんのアスファルトの隙間やわずかに覗く土の空間から、『出てるよー。』とそのささやかな花を結ぶ。

言うことなし、野の足元が彼らの世界。