四条大宮ジャーナル

この度の東北太平洋沖地震にて被災された方々へ
お見舞い申し上げます

やましき沈黙

2009-08-17 13:07:08 | マスコミ
盆になるといつも戦争特集・ドラマ・ドキュメントが
放送される。そこにはお涙頂戴も理不尽さへの憤りを
起こさせるものもあるが、今回NHKがやった「海軍反省会」
はなんか不気味な特集だった。

戦争、海軍というキーワードだけではなく
組織の脆弱さを思うと、興味深く見れたのだ。

戦後、生き残った海軍幹部たちが「反省会」と称して
毎年反省会を行っていたのである、今ではその当事者も
物故者となり、残ってるのも録音テープだけ。

特攻隊の話になって、「誰が指示したのか」の部分で
はっきりした人物は出てこず、皆反対の気持ちは持っていたものの
言えなかった。

これをある人物が「やましき沈黙だった」と例えていた。
巨大な海軍ですら、そうである。
これは現代社会にも通ずるのではないか、会社内での実権を握ってるものへ
相対するとき、その周囲の人間たちは「やましき沈黙」に
陥ってないか?もしそうであれば、崩壊への序章かもしれない。
歴史は教材であり、繰り返しもする。

それでも裸の王様を「はだかやんけ」と言うことの出来る組織は
自由であるかも知れないが、無秩序になる恐れもある。
(戦後すぐの日本が荒廃し、大人の威厳が失われた時のように)

左右に囚われない思考は、ややもすると日和見的に思われるが
一つの事に邁進するということをええことに、間違った方向へ
行ったとき、公正にNOと言えるバランスと聞く耳は大事なことである。

これでメシ食えるなら黙っとこ、も処世術だろうが
迷惑を受ける(特攻隊員)人間が出たら話は別だ。
反省会は、本当の本音が出ぬまま、全員鬼籍となった。
(生きてる間は表に出すな!と言われていたらしい)

墓場まで持っていくくらいの、やましき沈黙は
誰に対して貫いたことなのか・・・・・・
そう、答えは、解かっているのだ。



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2 コメント

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Unknown ()
2009-08-18 18:07:02
やましき沈黙=白い巨塔 とっさに頭に浮かびました。
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Unknown (大河内)
2009-08-19 09:29:45
どの組織に於いても
財前教授と柳原医局員は居そうです。
里見は少なそうだが(笑)。

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