無理無体の極みもひとまず緩和されそうなのはよいことですが、その前に行っておきたかったのが「月肴」です。理不尽な宣告を突きつけられた当店が採った対応は、持ち帰りを再開するというものでした。昼は定食、夜は折詰の肴を売る形で始まるも、昼夜通しは厳しかったか、平日は昼の定食のみ、週末は持ち帰りのみに落ち着いて今に至ります。苦肉の策がひとまず無用となる前に、盛り沢山の折詰を今一度いただきたかった次第です。
同じ折詰の肴でも、当店と「あい田」のそれは好対照です。四角い折に絵を描くような美しく彩り豊かな盛り付けは、当店における最大の特徴と思います。今回再発見したのは、立体的に盛り付けられていることです。中心に立派な海老が鎮座して、その下には木の芽風味の白味噌で焼いた真鯛の切り身が重なっており、折の底には万願寺焼きと出汁巻き玉子が隠れています。赤、白、黄、緑の彩りが鮮やかです。食材を仕入れる時点で、どの品をどこに置くかという構想が店主の中には既に存在しているのでしょう。画風とでもいうべき感性が独特です。
同じ折詰の肴でも、当店と「あい田」のそれは好対照です。四角い折に絵を描くような美しく彩り豊かな盛り付けは、当店における最大の特徴と思います。今回再発見したのは、立体的に盛り付けられていることです。中心に立派な海老が鎮座して、その下には木の芽風味の白味噌で焼いた真鯛の切り身が重なっており、折の底には万願寺焼きと出汁巻き玉子が隠れています。赤、白、黄、緑の彩りが鮮やかです。食材を仕入れる時点で、どの品をどこに置くかという構想が店主の中には既に存在しているのでしょう。画風とでもいうべき感性が独特です。
