日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

詰み

2020-04-08 21:50:27 | 旅日記
噂通りにお触れが出て、青息吐息の飲食店にはとどめとなりかねない状況が現実となりました。行けるうちに行っておきたいのはやまやまながら、連日の外食では身が持たなくなってきているのも事実です。一日休み、今後の活動方針を綴っておきます。

実は、先週末の時点で大型連休の活動は難しかろうとの判断をしていました。というのも、高遠に続いて弘前でも事実上の門前払いをするという情報が入ったからです。門と橋を封鎖して、園内に立ち入れなくするというのがその内容でした。迷惑をかけてまで押しかけるつもりがないことについては、先日述べた通りです。弘前まで行くという選択肢が失われたことにより、十年続いた東北縦断の花見も断念が確定的となったのでした。
それでもなお、せめて会津か米沢まではという考えはありました。否応なしに人出が増える週末を避け、平日に二、三日かけて行くにもやぶさかではなかったのです。しかし今回のお触れが決定打になりました。いわば烙印を押された状態で強行すれば、当然ながら軋轢を生みます。それは自分の本意としないところです。
否応なく動けないように仕向けられたということであって、自ら進んで慎むという本来の意味での「自粛」とは到底いえません。あえていうなら体のいい軟禁、あるいは幽閉です。途中まで駒を進めて終えるつもりが、それ以前に突如打つ手が失われたという点で、将棋でいうなら投了ではなく詰みに相当する結果といってもよいでしょう。

しかし、飲食業、宿泊業、観光業の皆様方が直面している苦境を思えば、どうということはありません。何より悔しいのは、旅先で最も世話になってきた人々を見殺しにする政策が、「自粛」を叫ぶ多数派により押し切られてしまったことです。そのような政策に、好むと好まざるとにかかわらず加担をさせられるかのような結果になるのも不本意でなりません。
人混みをなくし、感染を予防することがそもそもの目的だったにもかかわらず、今や閉じこもることが目的化されている現状はいかがなものかと思います。極端な籠城戦がいつまで続けられるものではなく、仮に乗り切ったとしても街が荒廃してしまうからです。
このままで終わるつもりはありません。残念ながら、宿泊業、観光業に還元する手段は事実上奪われました。しかしこの苦境の中、明かりを灯し続けている店が身の回りにもいくつかあります。当面はそれらの支援に回ります。具体的な方針については、いずれ綴っていくつもりです。
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