日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

痛み分け

2020-04-04 21:56:13 | 旅日記
自粛自粛と喧しいご時世ではありますが、今のところ近所を散歩すること自体は「不要不急」の例外ということのようです。ならば遠慮は要りません。今日も朝から機材を担いで近所を一周してきました。三時まで使えるだけでも十分ではあったものの、終日使えるとなるとそれ相応の収穫はあるものです。夕陽を浴びて輝く桜は今日ならではの眺めでした。
あいにくの天候だった先週末から一転、雲一つない快晴がこれで三日も続きました。いくらお上が触れ回っても、さすがに人出は増えるだろう思っていました。しかし、結果はむしろ逆でした。見物客が殺到する例年の週末からは想像もつかない、靖国神社の厳粛な境内が印象的でした。
その一方で、惜しかったことが一つだけあります。実は先週末もそうだったのですが、高遠の遊覧ヘリを彷彿させるかのとごく、上空をのべつまくなしにヘリコプター飛び回り、騒音を撒き散らしていたのです。家に籠ってあの騒音を四六時中聞かされては気が狂っていたでしょう。外に出られる好天だったのが不幸中の幸いでした。「自粛」により人出が大きく減った結果、例年ならばあり得ないほど心置きなく観賞できているのは事実です。痛み分けということにしておきましょう。

一段と気温は上がり、午後からは再び風が吹いてきました。一昨日の強風を耐え抜いた桜も散り際を迎え、派手な花吹雪が舞う場面も散見されました。朝と晩とで眺めが変わったのをありありと感じたのは、一日でそれだけ散ったということでもあります。しかし、遠目にはまだ見頃の桜もそこそこ残っています。史上最速の開花ばかりが話題にされる今季ではありますが、咲いてから散るまでの長さも屈指です。
明日は午後から雨の予報です。無情の雨がますます桜を散らすでしょう。しかし、翌日は再び好天の予報が出ています。雨上がりの石畳に積もった花びらもよいものです。その様子も見届けてから切り上げます。
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