日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

小春日和の九州へ 2018 - サンライズ瀬戸

2018-11-25 22:51:44 | 中国
500系が走り去るのを見届けて、在来線のホームへ下りると、間髪入れずに「サンライズ瀬戸」が入線。前回の教訓を活かし、まずシャワーカードを買ってから個室に入りました。
新山口を出た直後、東の空から月が昇ってくるのに気付きました。最初は赤っぽい月が、天頂へ向かうにつれて青白くなっていき、岡山へ着く頃には窓際からのぞき込むような高さまで昇りました。あのまま乗り続けても、いずれは視界から外れていたでしょう。その点、上部が湾曲した二階の個室の窓はお誂え向きです。ほぼ頭上に近い角度から注いでくる月明かりが、室内にも影を落としています。この月が次第に後方へ去り、やがては東の空が明るくなってくると予想されます。さらに一晩楽しめる以上、やはり新幹線で直帰する手はありません。

★岡山2234/サンライズ瀬戸(5032M)/708東京
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小春日和の九州へ 2018 - こだま762号

2018-11-25 20:36:33 | 中国
「三枡」を出てから小倉へ戻れば、最終の新幹線にも間に合いました。しかし、連休最終日の混雑に揉まれたくはありません。大型連休並みに混み合う11月ならなおさらです。グリーン車までほぼ埋まった「のぞみ」を見送り、500系の「こだま」で岡山へ向かいます。

★新山口2015/こだま762(762A)/2217岡山
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小春日和の九州へ 2018 - 3500番台

2018-11-25 18:55:34 | 中国
新山口までは山陽本線を上ります。九州から来る列車との接続を図り、小幅の遅れで発車しました。運用につくのは115系3500番台、117系から改造された変わり種です。
山陽本線の普通列車に、今回の活動で通算五回乗車したことになります。そのうち四度は原形の転換クロスシートを備えた3000番台か3500番台のいずれかでした。このことから窺われるのは、新車への置き換えが進み、それ以外の番台が次第に数を減らしてきている可能性です。新潟の115系が引退すれば、ここが最後の砦といってもよく、それすらも末永く安泰というわけではありません。乗れるうちに乗っておきたいものだと改めて思います。

★下関1844/3422M/1950新山口
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小春日和の九州へ 2018 - 三枡

2018-11-25 17:07:02 | 居酒屋
九州を出た後も旅はしばらく続きます。続いては「三枡」の暖簾をくぐりました。
当店をこよなく愛用してきたのは、古い大衆酒場の趣もさることながら、手軽さによるところも少なからずあります。駅から歩道橋を渡ればすぐにたどり着き、酒も肴もすぐに出るため、乗り継ぎの合間でも気兼ねなく寄れるところがよかったのです。ところが、女将とともに店を仕切ってきたおばちゃんが高齢で引退し、会社勤めをしていた若主人が店に入ってからというもの、提供が間延びするようになってきました。とりわけ曲者なのがふくちりです。小一時間待っても着手すらされないことが珍しくなくなり、やむなく注文を取り下げたり、雑炊をいただく時間がなくなったりという経験を何度か繰り返してきました。もちろん他の品も悪くはないものの、手頃な値段でふくを味わい、残った出汁で雑炊もいただけるという、一粒で二度おいしい品だけに、これをいただけるかどうかが、勝敗の分かれ目となって現在に至ります。
そのような経緯があるだけに、今回も席に着くなりふくちりを刺身とともに即注文。厨房の様子を観察しつつ、なかなか着手されないようなら、取り下げて他の品に切り替えるという自衛策も考えていました。しかし、連休最終日という条件もあり、今日は多少なりとも落ち着いていました。小鍋は早々と火にかけられ、千秋楽の結びが始まる直前という、図ったような間合いで運ばれてきました。それを肴に二本目の酒を飲み干し、雑炊をいただいて辞去すれば、予定していた列車にも余裕で間に合い、さりとて時間は持て余さないという、実に理想的な配分です。たとえていうなら、「メーヤウ」のカリーバイキングで骨付きチキンとポークが揃い踏みしたときのような、久々の完全勝利と相成りました。

それは非常によかったのですが、気になることが一つだけあります。女将が相当疲れているようなのです。実は前回も、手元が狂って猪口を落とし、最近調子が優れないと漏らしていました。月に一度の定休日を設けたのも、新入りらしきお姉さんが途中から出てきたのも、女将の体力的な限界と無関係ではなさそうです。店舗の老朽化を憂いた前回に続き、女将までということになると只事ではありません。依然として予断を許さない状況ではありますが、務めて足を運ぶことで、せめてもの支援をしてきたいものです。願わくは年内にまたお会いしましょう…

三枡
下関市竹崎町2-13-1
083-223-8608
1500PM-2300PM
第一水曜及び盆正月休業

菊川二合
いわし
ごまさば
鯨煮
ふくちり
雑炊
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小春日和の九州へ 2018 - しばしの別れ

2018-11-25 16:42:19 | 九州
黒崎から電車を乗り継ぎ下関へ向かいます。九州とはこれにてしばしの別れです。
今回は趣向を変え、福岡に二泊、佐賀に一泊という内訳でした。駅前以外ほぼ知らなかった佐賀市を巡り、唐津で呑むという貴重な経験ができた点で、佐賀に一日費やしたのは成功だったといってよいでしょう。しかし、福岡では二泊目を十分に生かすことができず、大分にしわ寄せが行くという代償もありました。功罪相半ばというべき結果です。あとは熊本、宮崎、鹿児島が残っています。次は年末にお会いしましょう…

★黒崎1605/3240M/1624小倉1638/5176M/1652下関
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小春日和の九州へ 2018 - 低床車

2018-11-25 15:32:08 | 九州
キハ47に乗れるなら、帰りは筑豊本線経由で行くにもやぶさかではありませんでした。しかし、今ではDENCHAなる軽薄な愛称の規格型車両に置き換えられてしまいました。それを嫌い、筑鉄電車で戻ろうとすると、やってきたのは同じく現代的な低床車でした。とはいえ、郊外電車の車窓だけは変わりません。

★筑豊直方1517/64レ/1552黒崎駅前
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小春日和の九州へ 2018 - 石炭記念館

2018-11-25 14:40:25 | 九州
商店街に勝るとも劣らない見所がもう一つあると聞いていました。続いて立ち寄るのは石炭記念館です。
着くなり出迎えてくれたのは、貝島炭坑で働いていたという舶来の機関車と石炭車でした。同じく前庭にはC11が鎮座し、建物の裏手には坑内用の機関車、炭車、人車もあります。構内模型、防護用品、掘削機材、筑豊の石炭産業を支えた先人達の生涯から、庶民の暮らしぶりを伝える写真や絵画に至るまで、様々な展示物を揃えた館内も一見の価値ありです。これで100円ならただ同然といってよいでしょう。小規模坑を中心にした筑豊の特徴が分かる秀逸な展示でした。
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小春日和の九州へ 2018 - ふるまち通り

2018-11-25 12:50:50 | 九州
明治町商店街を歩いて行くと、それと直交するもう一つの商店街に突き当たりました。アーケードにはふるまち通りとあります。これが須崎町に勝るとも劣らないうらぶれようです。
長さで言えばあちら以上ではないでしょうか。しかし、長ければ長いほど、空き家が連なる光景の侘しさが増してきます。もちろん、日曜定休の店もあるのでしょう。しかし、平日になったところで五十歩百歩のような気がします。
三つの商店街を訪ね歩いて、何となく気付いてきたことがあります。まず須崎町商店街、次いでこのふるまち通りが廃れていき、駅に直結した明治町商店街が、比較的近年まで健在だったのだろうということです。それとともに、早々と淘汰される業態と、最後の方まで残りやすい業態の違いについても分かってきました。商店街はこうして廃れていくという、生きた見本がここにはあります。
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小春日和の九州へ 2018 - 明治町商店街

2018-11-25 12:12:05 | 九州
市街地の地図によると、商店街は他にもいくつかあるようです。続いては明治町商店街を訪ねます。
線路と平行にまっすぐ延びた須崎町商店街に対し、駅を背にして左へ弧を描くように延びた商店街です。荒んだ雰囲気だったあちらと違い、こちらのアーケードは小ぎれいに整備され、盛業中の店舗も多く、多少なりとも生活感が残っています。ただならぬ存在感という点では一歩譲るものの、思わず安堵させられる眺めです。
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小春日和の九州へ 2018 - 東筑軒

2018-11-25 11:52:10 | B級グルメ
ひとしきり歩いたところで昼時となりました。しかし、商店街があの調子では、飲食店にも多くを期待できません。幸い駅に東筑軒があったため、こちらでうどんをいただきます。
堂々たる木造駅舎は残念ながら取り壊され、跡地に建った橋上駅舎の一階に店舗があります。構内というよりは、駅の敷地に間借りしているのが実態です。とはいえ雰囲気は悪くありません。L字のカウンターの手前側が立ち食い、奥が椅子席になっていて、熟練した二人組のおばちゃんが店内を仕切ります。うどんの他におでんもあり、軽く一杯やっていくにもよさそうです。壁際に設えられた荷物棚は、先代駅舎の時代から受け継がれたものでしょうか。駅が多くの旅行者、用務客で賑わった、古きよき時代が偲ばれます。

★東筑軒 直方うどん店
直方市山部226 JR直方駅1F
700AM-1940PM(LO)
丸天うどん410円
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小春日和の九州へ 2018 - 須崎町商店街

2018-11-25 11:32:59 | 九州
郊外電車にしては破格の長い長い鉄橋で遠賀川を渡ると、橋の袂に終点の筑豊直方があります。地図の上で見る限り、直方駅までは歩いて10分前後といったところでしょうか。その途中にある商店街が怪しげです。長いアーケードは昼間から薄暗く、おばちゃん向けの衣料品店、床屋に眼鏡屋など、数えるほどの店が細々と営業しているに過ぎません。全国津々浦々にある寂れた商店街の中でも、このうらぶれようは屈指です。
沿道の商店を書き入れた案内板は、相当昔のものでしょう。これらが全てあったとすれば、商店街であらゆるものが揃ったのだろうと想像できます。しかし今となっては見る影もありません。炭坑華やかなりし頃に栄えた、しかし今は廃れた商店街といえば、思い出すのは若松ですが、あれはまだましな方だったのだと気付きました。筑豊の栄枯盛衰ぶりがありありと窺われる光景です。
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小春日和の九州へ 2018 - 筑鉄電車

2018-11-25 10:21:53 | 九州
曇りがちとの予報ながら、今のところ時折日も差すそこそこの天候です。どう活かすかと思案の結果、筑鉄電車に乗ることにしました。かつての北九州線の流れを汲む郊外電車に、久々に乗ってみようと思い立ったのに加え、筑豊を訪ねるのも目的の一つです。
いわゆる「空白の一日」で騒動を巻き起こす前年、当人が指名を拒否するにあたって吐いたのは「九州は遠い」なる捨て台詞でした。実際のところ、関東人にとって九州は遠すぎ、県庁所在地以外の地域にまではなかなか手が回りません。筑豊にもかれこれ十年以上無沙汰しており、どのようなところだったかも定かでなくなっています。初めて訪ねる町のごとく、新しい発見に出会えるかもしれません。

★黒崎駅前1012/29レ/1047筑豊直方
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小春日和の九州へ 2018 - 快速列車

2018-11-25 09:17:13 | 九州
日が射してきたのを見計らって宿を出ると、目の前の停留所にほどよい間合いでバスが来ました。しかも、博多駅では当駅始発の快速列車に乗れるというおまけ付きです。まずは黒崎まで移動します。

★博多910/3324M/1006黒崎
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小春日和の九州へ 2018 - 四日目

2018-11-25 07:34:36 | 九州
おはようございます。昨夜は日付を少し跨いだところで宿に戻りました。福岡に二泊するという宿願を果たした以上、もう一軒欲張りたいという心情はあったのです。しかし、心情だけが先走り、これはと思う店は結局浮かびませんでした。体力が限界だったこともあり、未練を残して切り上げた次第です。
予報の上では、昨日が道中一番の好天で、今日は若干下り坂となっていました。その予報通り、朝から雲が広がっています。ただし曇り空ではなく、いずれ日が差してくるかもしれないと期待させる状況です。この時期の九州で夜が明けきるのは八時頃でしょうか。状況を見極めてから出発します。
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