日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2017続編 - 全行程終了

2017-05-07 23:50:29 | 東北
全行程終了です。普段なら矢板まで東北道に乗るところ、ここから一区間だけ乗り直しても割高になります。あとは4号線を経由して帰ります。
今日は腹ごしらえせずここまで走ってきましたが、これはめぼしい店の心当たりがなかったのに加え、空腹感がそれほどでもなかったためです。この時間では牛丼以外の選択肢は事実上なく、しかもなまじ腹を満たせば眠くなってきます。空腹感が限界にならない限り、そのまま走り通すのも一案でしょう。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 千本松温泉

2017-05-07 23:37:57 | 温泉
普段は矢板で下りる東北道を、一つ手前で下りました。移動の合間に一風呂浴びていきます。立ち寄るのは「千本松温泉」です。
今日は汗を全くかきませんでした。しかし、時間が経つほど気温が下がり、身体も少々冷えています。加えて、毎日温泉に浸かってきた今回の道中、最後の日だけ入らないというのも画竜点睛を欠くような気がしました。そのようなとき強い味方となってくれるのが、西那須野塩原のIC至近、なおかつ11時半まで入れる奇跡の温泉です。
ICに近くて遅くまで入れる温泉といえば、自身愛用してきたのが前橋ICの「天神の湯」ですが、こちらの世話になったのは一度だけです。しかし、久々に再訪するとこれがなかなか秀逸です。赤湯と飯坂に比べれば、700円の入浴料はやや割高とはいえ、利便性を考えれば納得できる範囲です。那須という場所柄、観光客相手の大型施設にしてもおかしくなさそうなところ、あえて小さな浴槽に源泉を掛け流すのは天晴れで、共同浴場然とした飾り気のない雰囲気も好ましいものがあります。前橋ならともかく、那須で深夜に営業してお客が来るのかと思いきや、この時間にも切れ目なく入ってくることからして、根強い人気があるのでしょう。それも納得できる内容です。
今回とりわけよかったのは露天風呂です。石造りの浴槽に浸かれば、周囲の木立が投光器の明かりに浮かび上がり、それらが切れた頃よい位置に月が昇っていました。旅の最後にふさわしい月見の湯です。

千本松温泉
那須塩原市千本松799
0120-36-1025
平日 1200AM-2330PM(最終受付)
土日祝日 1000AM-2330PM(最終受付)
入浴料700円
泉質 アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)
泉温 64度
pH 9.0
湧出量 139.4l/min(動力揚湯)
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 月明かり

2017-05-07 21:29:48 | 東北
これが最後の夜桜と思えば、ぼんぼりに照らされただけの桜も無性に愛おしく思えてくるものです。さらに一時間ほど名残を惜しみ、八時半を回ったところで切り上げました。猪苗代湖を周回し、初日の朝に訪ねた舟津浜キャンプ場を再訪しています。
気温は日中から一貫して下がり続け、現在7度となっています。暑がりの自分にとってもさすがに寒く、シャツを半袖から長袖に、雨合羽を薄手のものから厚手のものに着替えました。風はないため、さらに一枚着込めばどうにかキャンプもできるといった見当ではありますが、明日の朝どこまで気温が下がるか次第でしょう。

連休最終日のキャンプ場に人影はなく、八日前にはまだ蕾だったソメイヨシノが、月明かりの下でぽつんと佇んでいました。湖岸の松林が強風を遮ったか、少し散ってはいるもののかなりの花が残っており、これなら日中に訪ねてもよかったかと少し後悔させられます。
この光景を見て思い出すのが、初めて北海道で花見をした七年前です。襟裳岬で凍えるような風に吹かれた後、少し走った場所にある公園を訪ねたところ、あれほど吹き荒れていた風が嘘のように止み、月明かりの下で桜が佇んでいたのでした。
近くには蛍光灯の街灯が一本立っているだけで、これと月の明かりだけではさすがに撮影にはなりません。そこで咄嗟に思いついたのが、持参したランタンで桜を照らすというものです。こうして撮った写真はあたかも夜桜のように見えます。つまり、自分で明かりを焚けばこの後も延々と夜桜を鑑賞できてしまうわけです。しかしそれではさすがにきりがありません。月明かりに照らされた姿を瞼に焼き付けてから出発します。これが今季最後の花見です。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 前言撤回

2017-05-07 19:32:04 | 東北
苦言を呈してしまいましたが、幸いにして前言を撤回する必要が出てきました。音楽が流れていたのは並木の中でもかなり上流の方で、その一角の桜だけが、色が変わるLEDの投光器で照らされていたのです。おそらくは音楽に合わせて色を変えていく演出なのでしょう。このようなものを以前に見たことはないため、最近始まったものなのかもしれません。それより下流にぼんぼりの夜桜があり、ここまで来ると音楽も聞こえず、枝垂桜が浮かび上がった光景には風情があります。鶴ヶ城に比べればごくささやかという印象だった観音寺川の夜桜も、捨てたものではないと実感させられました。もうしばらく眺めてから出発します。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 有終の美

2017-05-07 19:01:02 | 東北
今年も有終の美を飾れたことを幸いに思います。大トリを飾るのは観音寺川の桜並木です。
初日に通った時点で猪苗代の町内よりも開花が進んでいた桜です。あちらの散りようからすれば、こちらも散り終わっているのはもちろん分かりました。それにもかかわらずやってきたのは、夕暮れ時がとりわけ絵になる桜だからです。弘前の禅林広場にしてもそうでしたが、ほとんど散っても影絵になればそこそこ様になるものです。道中最後の夕景をどこで眺めるかと考えたとき、ここ以外の場所は考えられませんでした。
こうして現地に乗り込むと、果たしてソメイヨシノはあらかた散り終わっており、駅前の八重桜にいたっては会津盆地よりも散っていました。しかしありがたいことに、並木の中でもとりわけ立派な中学校の前の枝垂桜がまだ咲いていました。正面から日が当たるとやや散ったようにも見えるものの、西の空に向かって眺めれば、見上げるような大木と、夕日に淡く染まった花びらが実に印象的で、東北編の初日に眺めた五斗蒔田桜を彷彿とさせます。その光景をしばし眺めていると、淡い夕日が磐梯山の左の裾野に沈んでいくという、まさに有終の美というべき結末でした。
花見の旅を会津で終えるという状況がどうにも腑に落ちず、画竜点睛を欠く結末にならないかと思ったこともありました。しかしこの枝垂桜を見た瞬間、これで終わったという実感が一挙に押し寄せてきました。ここで終われてよかったと、心の底から実感した次第です。

日が落ちるのとほぼ同時にぼんぼりの明かりがつき、次いで投光器の明かりが灯されました。これが今年最後の夜桜です。しかし前からそうだったかどうか、かなりの音量で音楽が流されています。華やかさを演出するという目的はあるとしても、これでは小川のせせらぎが台無しになり、少なくとも個人的にはいただけません。夜桜は手短に切り上げて、余韻をそのまま持ち帰ることにします。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 無情の風

2017-05-07 17:35:32 | 東北
続いては亀ヶ城を再訪します。昨晩の状況と今日の風から予想できた通り、ソメイヨシノは散り終わったも同然、八重紅枝垂が満開で、八重桜が五分咲きという状況です。土津神社の近くにあるにもかかわらず、こうも眺めが違うのは、あちらの杉木立が風を遮ったからなのでしょう。桜を散らして仕事は終わったといわんばかりに、あれほど吹き荒れていた西風がようやく収まってきました。何とも無情な今日の風でした。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 土津神社

2017-05-07 17:09:56 | 東北
五時を回って日の入りが気になってくる中、毒を食らわば皿までもの心境で土津神社を訪ねます。保科正之公が眠るという由緒正しきこの神社、鶴ヶ城と同様に、名君ゆかりの高遠から贈られたコヒガンザクラがソメイヨシノとともに咲いていました。大分散ってきたとはいえ、磐梯山牧場の桜並木と比べても遜色はありません。開花の早いコヒガンザクラでさえ花が残っているということは、ソメイヨシノはまだ見頃ということでもあります。既に日陰になってしまったのが惜しまれるものの、これがおそらく今季最後に眺める満開のソメイヨシノです。
ちなみに、本殿の前には保科正之公の大河ドラマを期成する署名の記入台が。高遠城址で毎年署名活動が行われていることについては以前も述べましたが、今年は訪ねた時間が遅かったため既に撤収しており、署名の機会を逃していました。図らずも埋め合わせができたことを幸いに思います。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 大鹿桜

2017-05-07 17:02:42 | 東北
四度の週末に跨がった花見の旅、トリを飾るにふさわしい役者が登場です。会津五桜の一つに数えられる名木、大鹿桜を訪ねます。
ウェザーニュースの「さくらCh.」で、北海道以外の桜がほぼ散り終わった後も満開となっている、かねてから気になっていた桜です。しかるに、この桜だけ開花があまりに遅すぎて、これまでの花見では立ち寄る機会がありませんでした。猪苗代の桜までがあらかた散った今回、初めて訪ねる機会が巡ってきたわけです。
亀ヶ城のやや北、土津神社なる立派な神社にまず乗り込むと、歩ける範囲にもう一つの神社があり、そこに目当ての桜があるとの案内板が。それに従い砂利道を五分少々歩くと、伊佐沢の久保桜を彷彿させる佇まいをした一本桜の大木が見えてきました。近付いてよくよく見ると、一本桜と思っていた木は高低二つに分かれています。右側の大木は矍鑠としている一方で、低い木の幹は空洞になっており、こちらの方が樹齢は相当高いようです。村上天皇の治世に植えられたということは、千年を超す樹齢ということになります。両方の総称なのか、老木の方だけを指すのかは不明ながら、ともかく桜を超越した一つの存在にまで昇華された佇まいです。
境内のソメイヨシノが今日の風で多くの花を散らす一方、八重桜のこちらは五分咲きを過ぎて見頃を迎えています。惜しむらくは、こちらが着くと同時に日が陰ってしまったことですが、結果としてはこれでよかったともいえます。というのは、桜の周囲が鬱蒼とした杉木立となっており、南の方角だけが開けていて、昼頃の短い時間帯以外は日陰になりそうだからです。見る角度により立ち姿が大きく変わるこの桜を鑑賞するには、晴より曇の方が合っているのかもしれません。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 花吹雪

2017-05-07 15:38:27 | 東北
さらに東へ走り猪苗代にやってきました。覚悟していたことではありましたが、町内が近付くにつれ、大分散ったと分かるソメイヨシノが見えてきました。ならばここしかなかろうと、一縷の望みを賭けて向かった磐梯山牧場でも、明らかに見頃を過ぎた状況です。初日に通った時点でまだ咲いていなかったソメイヨシノが、わずか八日でこうなったということは、今季の関東とは対照的な急ぎ足だったことになります。やはり、気温が上がったところで雨風にさらされたのが大きかったのでしょう。
とはいえ、磐梯町ではすっかり散り終わっていた花が、ここではざっと五分以上残っています。正面から日が当たるとあからさまに散ったと分かるものの、逆光に透かして見ればまだどうにか絵になるものです。並木道から見上げれば磐梯山が、見下ろせば猪苗代湖と桜が重なる絵柄も見事。最後を飾るにふさわしいソメイヨシノの花吹雪です。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 西風

2017-05-07 14:17:58 | 東北
今日は遠景が極端に霞んでいます。雄国パノラマラインの菜の花畑も、これでは残念ながら絵になりそうにありません。進路を東にとって、只今龍ヶ沢湧水を訪ねています。
晴れたり曇ったりの天候は朝から一貫しています。しかし内容は一変しました。朝のうちは空全体に薄雲が出て、晴れたり薄日になったりを繰り返していました。ところが昼前から西風が吹き出し、それとともに雲の形も変わってきました。はっきり形の分かる雲が空を流れており、それが切れたところで日が射してくるという状況です。
もう一つの明らかな変化が風です。鶴ヶ城にいた頃から吹き出した西風が、時間を追うほど強く、なおかつ冷たくなっていきました。昨日も風はあったものの、寒く感じることなど一度ありませんでした。しかし、ここでは風にしばらく吹かれていると身体の芯が冷えてきます。18度という気温をはるかに下回る体感です。
この風に吹かれては桜も根こそぎ散ってしまうかと思いきや、八重桜も山桜も満開で、紅白二種の山桜が枝をしならせながら強風に耐えています。ここを初日に通ったとき、このような桜があることには一切気付きませんでした。そのときまだ蕾だった桜が開花し、今になって盛りを迎えたということなのでしょう。猪苗代のソメイヨシノはひとたまりもなさそうですが、期待以上に楽しめているのは幸いです。

ちなみに、遠景が霞む理由も分かりました。籠太の親方のfacebookに、黄砂だという投稿があったのです。そういわれて見てみると、たしかに砂らしきものがダッシュボードに積もっていました。角度によっては、ボンネットにも砂が積もっているように見えます。この風が収まるまで窓を閉め切るしかなさそうです。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 渡辺宗太商店

2017-05-07 13:08:39 | 酒屋
若松を出る前に渡辺宗太商店で酒を買います。気候と日数の関係上、常温保管可能な酒しか買えないのは花見の旅の宿命ですが、最終日となった本日は迷うことなく要冷蔵の酒を選ぶことができます。その中から「ささまさむね」の一回火入れを選びました。

渡辺宗太商店
会津若松市白虎町1番地
0242-22-1076
900AM-1900PM
火曜定休
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 麦とろ

2017-05-07 12:44:05 | 居酒屋
鶴ヶ城に思わぬ長居をしてしまったことにより、若松を出る前に昼時がやってきました。その結果「麦とろ」に入るという流れは、奇しくも前編の最終日と同様です。
今回は思わぬ再会がありました。去年の暮れに訪ねたとき酒を奢ってくれた社長が、今日も昼から一献傾けているところだったのです。一期一会のはずがこうして再びお目にかかれただけでも、滞在を昼まで延ばした甲斐はあったというものでしょう。
それに加えて朗報がありました。店主の具合をたずねてみると、旅行中との返答があったのです。連休も終盤に入り、お客が引けてきたのを見て、婆さんに店を任せて旅立ったのでしょう。体力気力がそこまで回復したのであれば、もう心配無用といってよさそうです。こしあぶらの天ぷらは今年も残念ながら逃したものの、店主の健在ぶりを聞けたのが最大の収穫でした。

麦とろ
会津若松市栄町4-9
0242-24-9886
1100AM-1400PM/1700PM-100AM
麦とろ定食800円
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 新緑と八重桜

2017-05-07 10:50:08 | 東北
花見には多くを期待できないと申しましたが、前言を撤回する必要がありそうです。鶴ヶ城でさらに見事な光景が現れました。濠端の八重桜が新緑と重なっていたのです。
場所は北出丸と三の丸の二ヶ所、合わせても10本少々のささやかさです。しかし、まだ見頃なのは先ほどの八重桜と同じです。しかも桜の向こうに高い土塁があって、その上にある大木に新緑が萌えています。花びらが五枚残ったソメイヨシノも一つだけ見つけることができました。たとえ猪苗代が空振りに終わっても、これを観られただけで十分です。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 八重桜の木陰

2017-05-07 09:41:10 | 東北
猪苗代の桜が相当散ってきたのは分かっており、一刻を争う状況でもありません。まずは鶴ヶ城を訪ねることにしました。とうに散ったのはもちろん承知の上で、夢の跡とでもいうべき光景を見ておこうと思った次第です。それに加えて、八重桜ならまだ咲いているだろうという期待もありました。
こうして自転車を走らせると、高校のテニスコートの脇に二本並んだ八重桜が咲いていました。少し散ってはきたものの、まだ十分見頃の桜です。木陰にはお誂え向きのベンチがあり、大きな花が強い日差しを遮って、時折吹く風が涼やかに感じられます。すぐそばにチューリップが咲き、木々の緑も実に鮮やか。会津の初夏をしみじみ実感させる光景です。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 中町フジグランドホテル

2017-05-07 09:23:00 | 東北
昨晩世話になったのは、言わずもがなの中町フジグランドホテルです。エコノミーかデラックスかで迷った前回に対し、今回はデラックスの禁煙室が埋まっていたため、エコノミーに落ち着くという結果です。宿に金をかけない主義の自分にとって、エコノミーでも何ら不足はないだけに、千円安く泊まれたのは助かりました。
先月から朝食会場が変わったことについては既に述べましたが、それとともに変わったことがもう一つあります。お茶、お冷や、海苔、納豆がセルフサービスになったことです。内容的にはささやかでも、弁当の折を使って一人前ずつ提供される朝食がここのよさでもありますが、ビジネスホテルの朝食といえばセルフサービスが当たり前になる中、こちらにも少しずつ影響が及んでいるようです。
ただし、代わりに牛乳、りんごジュースなども選べるようになり、単に合理化されたわけではありません。新設された朝食会場も、高級感こそないものの決して安普請ではありません。おばちゃん達の快活な接客もそのままです。時代の流れに合わせるところは合わせながらも、本質が保たれたのを幸いに思います。
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