汽車旅in九州2011 前夜

迷った挙げ句、昨年末以来の九州へ行くことにしました。九州新幹線へのせめてものご祝儀にしたいのが半分、万一の事態が起きた場合の修復のしやすさを考えたのが半分といったところです。平時ならば北陸をとりたかったというのが本音であり、風評にあおられて西へ向かうかのようになってしまうのは不本意ながら、一度選んだ以上はもう他のプランと比べるようなことはやめにします。
目的地は西日本ですから、例によって新幹線で行って帰るだけの極限まで単純化されたプランしか選択できません。それなら暦通りで行き来することも十分可能ではあるものの、マスコミにあおられた大衆が西行きの列車へ殺到しているなどというまことしやかな噂もあり、三連休の初日発では思わぬトラブルが生じることも考えられます。そのため、金曜の午前で職場を退けて、その日の夕方の列車で発つ予定です。初日は広島で一泊し、翌日は山陽本線を下って下関、北九州を経て博多に泊まります。三日目は九州新幹線で鹿児島へ到達した後、宮崎まで往復して再び鹿児島へ戻ります。最終日は朝の新幹線で昼前に神戸か大阪へ着き、半日滞在してから帰路につくというのが大まかな予定です。長崎が鹿児島に変わったという以外は、昨年末の汽車旅にどこか似ているプランになります。西日本の天気は金曜が晴れ、土曜が曇り、日曜とその翌日の祝日が雨というあいにくの天候とはいえ、いま旅ができるだけでも幸せ者です。運よく授かった機会に感謝しつつ、全通なった九州新幹線の旅を満喫したいと思います。

ただ、そうはいっても、この時期に行楽や外食などへ出ることを好ましく思われない方が多くいらっしゃるのは事実であり、今回は最低限の配慮を考えています。具体的には、いつも通りに随時記録を残すものの、それらは原則として公開いたしません。ただし、このblogはもしもの時に消息を伝える数少ない手段の一つになりうるものです。不測の事態があった場合のためにも、その日の最初と最後の記録だけ公開させていただくということをご了承いただければと思います。
本音の本音としては、九州よりも北陸よりも、ありったけの食料を詰め込んで東北へ駆けつけたいところではあるのです。そのためなら連休を棒に振るなど何でもありません。しかし残念ながら、そこまで行くガスも食料もなくなってしまいました。それ以前に一般人が立ち入れるような状況ではないと聞きます。ようやくガスと食料が揃った頃には、現地の人々はもうそんなものを必要としなくなっているのでしょう。結局なけなしの募金をするのがせいぜいという現実を心苦しく思います。何が何やら分からぬうちに信州へ向かって飛び出した先週末に対して、被害の状況が分かってきた今はなおさらです。明日から九州へ向かいますが、心は東北に置いて行きます。近いうちに再び東北の地を踏めることを願いつつ…