町中のどこへ行っても桜が満開で、つい足を止めて見入ってしまい、朝一の上杉神社だけで終わりにするつもりだった米沢に半日滞在してしまいました。午後はさくら回廊の続きを巡りますが、おそらくまた大量の積み残しが出てしまうのでしょう。もう一日滞在を延ばそうかという考えが頭をもたげる頃になってきました。とはいえ、日を追うごとに気温も上がり、今日は20度を超えて初夏の陽気になっています。これ以上ゆっくりすると桜前線に置いて行かれそうなので、三日間滞在した南東北は今日限りとし、明日は北へ向かって距離を稼ぐことになるでしょう。果たして残りの時間でどこまで回れるのでしょうか。
お昼に米沢ラーメンをいただきます。と思わせておいて、実は米沢ラーメンではなく、昨日の龍上海と同じく南陽発祥の有名店「金ちゃんラーメン」の支店だそうです。近辺にある米沢ラーメンの有名店は時節柄観光客が店外まで列をなしていますが、こちらは地元客ばかりで、明らかに客層が違います。とはいえこの店も人気では決してひけをとりません。昼時とはいえ店内は順番待ちも出るほどの盛況です。米沢と喜多方の中間をとったような中太の縮れ麺、カエシがきいた醤油味のスープ、丼を覆うようにきれいに並べられた厚切りのチャーシューなど、どれをとっても完成度が高く、地元での人気の高さもうなずけます。
★金ちゃんラーメン米沢店
米沢市林泉寺2-3-28
0238-21-3000
1130AM-1400PM/ 1700PM-1930PM(月曜休)
チャーシューメン650円
★金ちゃんラーメン米沢店
米沢市林泉寺2-3-28
0238-21-3000
1130AM-1400PM/ 1700PM-1930PM(月曜休)
チャーシューメン650円
西米沢の駅を訪ねます。米沢を訪ねたときには必ず立ち寄るこの駅ですが、今回は駅前の大きな桜の木が満開の花を咲かせています。開業以来の古い駅舎、かつての栄華を偲ばせる広々とした駅前、一軒だけぽつんと佇む昔ながらの駅前食堂など、この駅には古きよき時代の鉄道の面影が詰まっています。駅舎の取り壊しによって、そんな光景が次々と過去のものになりゆく昨今ですが、この駅だけは末永く変わらずにいてもらいたいと願わずにはいられません。
桜の名所には、眺めがよいのに空いているという意味で穴場というべき場所がたいていあるものですが、当地においては神社の裏手にあたる西側の濠が穴場になるようです。一直線に並ぶ桜が濠に映る様子は表側以上の眺めですが、周囲は住宅街で訪れる見物客もまばらです。境内の喧騒をよそに、独り静かに桜を鑑賞します。
雪灯籠のときと同様、この程度の(といっては語弊がありますが)観光地だというのに人の数が半端ではありません。朝の7時台でこれほど混み合う桜の名所というのも珍しいものです。
活動を再開します。夜明けまでの仮眠のつもりがこれまでの疲労で爆睡してしまい、気がつけばすっかり明るくなっていました。着いたときにガラ空きだった駐車場もいつの間にか満車に。空は昨日に引き続いて雲一つない快晴です。以前花見の季節に来たことはありますが、そのときは終日雨だったため、花見日和は初めてになります。満開の桜が朝日を浴びて水面に映えています。やはりソメイヨシノには日本晴れが一番似合います。
三日目は午前三時の上杉神社からスタートです。赤湯で夜桜見物を終えた後、車中で仮眠をとってから米沢に移動しました。因縁の羽越本線の一件で図らずも立ち寄ってから二年ぶりの再訪になります。当時は雪灯籠の時期でしたが今回は桜の季節です。神社を囲む濠には満開の桜が映し出され、ライトアップの時間に来るべきだったと少し後悔してしまいます。とはいえ、行き交う人もない静まりかえった境内で、薄暗い街灯に照らされた桜を独り眺めるのもいいものです。
と思ったら、こんな時間に自分の他にも見物客がいます。よくよく観察すれば、駐車場に車を停めて仮眠をとる旅行者が何人かいるようです。自分もこのまま夜明けを待つことにします。
と思ったら、こんな時間に自分の他にも見物客がいます。よくよく観察すれば、駐車場に車を停めて仮眠をとる旅行者が何人かいるようです。自分もこのまま夜明けを待つことにします。
