花の名前・木の名前・名前の由来

草花や木についている名前の由来。誰が付けたか分からないけど、知って納得のもの、「?」のもの、いろいろあって、面白い。

月下美人開花(ナイトクイーン)・名前の由来

2011年07月15日 | 草花・植物

ゲッカビジン メキシコ原産のサボテン科クジャク属  常緑             月下美人

「月下美人」の名前の由来は、読んで字のごとく、月の下の美人。原則夜にしか開花しません。
首をもたげて開花し、翌朝はこと切れるように、しぼんで、首を落とします。

由来には、良く言われる、もう一つがあります。
若かりし頃の昭和天皇が、台湾を訪れた時の話。
時の台湾駐在大使であった田(でん)氏(元、参院議員・田英夫氏の祖父)が、昭和天皇にこの花の名前を尋ねられ、とっさに「月下の美人」と答え、この名前が定着と言われています。
不用意に、適当な名前を言ったとは考えにくく、元からあった名前をお伝えしたと考えた方が自然だと思います。

英語ではDutchman's pipeというそうです。「オランダ人のパイプ」という何やら意味不明ですが、パイプのような長い管を出した先端に美しい花が咲きます。

night queen これは誰でも納得する名前だと思います。 
月下美人(ナイトクイーン)開花


 
開花の間中強い香りを出します。
蝙蝠などの訪花に対応しているという記述があります。
花が上を向くのも、蝙蝠媒化の種類の特徴なそうです。
「ヤコウボク」のように良い香りとは言えません。まともに吸いこんだら「息が詰まる」ように感じてしまいます。

《食べる》
開花中の花は、焼酎に付けて「月下美人酒」。この匂いはどうなるのか?
開花後のしぼんだ花は、無臭です。台湾ではスープの具にするそうですが、私はサラダにします。

《実》
実はドラゴンフルーツに似ており、甘いそうです。画像で見る限りは「食べ見たくなる」ような、美味しそうな果実です。
夜に咲く花ので、受粉の機会がなく、そもそも自家受粉は出来ない種。
驚くことに日本の月下美人は大正か昭和に持ち帰られた1本が、挿し木で日本全国に広まったそうです。そもそもみんな同じ親を持つという、驚きの事実です。
※印我が家のも向かいの家からいただいた葉の挿し木です。これでは虫がいても、人工でも結実しないはずです。
現在は別の種類も持ちこまれており、人工授粉で実を取ることも可能なようです。
一昨年葉をいただき、挿し木をしました。
昨年蕾を数個つけましたが、落蕾。
今年ようやく開花しました。茎を切り落とし花瓶に挿しても、開花します。
次の開花は9月を目指しています。

8月に2個開花しました。
この2個は「月下美人酒」にしました。

24年8月15日月下美人開花

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