ヒトラーが連合軍に追い詰められ、首相官邸の地下要塞に入った12日間を描く。骨太の問題作。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kirakira.gif)
2004年 ドイツ 歴史ドラマ 人間ドラマ
2005年8月1日 横浜ニューテアトル
監督 オリバー・ヒルシュゲービル(エス[es])
出演 ブルーノ・ガンツ(ベルリンの天使) アレクサンドラ・マリア・ララ ユリアーネ・ケーラー(名もなきアフリカの地で)
トラウドゥル・ユンゲ(アレクサンドラ・マリア・ララ)は、美しく若い娘。ヒトラー(ブルーノ・ガンツ)の秘書に応募して採用される。
2年半後の1945年4月、ベルリンはソ連軍の砲弾攻撃に曝されてすでに敗北は目に見えている。首都が戦場になり、総統は市民たちから多数の悲惨な死者を出しているのである。
しかし、ヒトラー総統だけは狂気とも思える勝利の戦況の挽回を命じ、側近たちを戸惑わせていた。
個人的には温厚な面を見せる総統はトラウドゥルに、逃げなさいという。しかし彼女は、総統を見捨てて逃げることなど出来ないと思う。家族にもナチに関わることを反対されて来たので、逃れても行く先がないとも思うのだ。
そんな彼女に総統は、遺書の口述筆記を命じる。
映画の日だったこともあるが、こんな秀作をこんな小さな映画館でしかやっていないので、席が一杯!某宇宙もの娯楽映画も良いが、そればかりでだめ。もっとみんなこういう良心的な映画を観るべきである。
大きな劇場で上映して![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ee_1.gif)
とはいえ、日本の敗戦当時の事情にも暗い私なので、ドイツの事情など知るはずもない。どのあたりまでが、史実に忠実なのか考える必要があるが、映画の内容は歴史家ヨアヒム・フェストの著書と、トラウドゥルの回顧録に基いているとのこと。人間としてのヒトラーとその周辺を描くことに成功していると思う。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_pink.gif)
想像を絶する残忍なやり方でホロコーストや侵略を行った当事者だが、それぞれに人間としての思いやりや温かさが同時にあったということ自体が、「人間の愚かしさと恐ろしさ」であると思う。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
実にヒトラーは、秘書たちに気配りをする温かみのある上司であり、犬好きな菜食主義者であり禁酒禁煙、エヴァ・ブラウン(ユリアーネ・ケーラー)の婚約者でもあった。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heratss_blue.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heratss_blue.gif)
どう考えても、数百メートル先に敵が迫っている時にまだ挽回できると考え、「油田がないのが致命的だ。この件が片付いたら油田を確保しよう」などと言い出す。側近たちも何も言えない。(なぜ、誰も何も言えないのか!)
市民が無駄死にしていることなど念頭にない人間が、同じ口で作ってもらった料理を美味しかったと礼を言う。
婚約者エヴァの妹の夫を粛清する同じ人間が、トラウドゥルに自殺用の毒薬カプセルを渡すときに「こんなものしかあげられない」と打ちひしがれた表情で言う。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
なんと言う狂気だろうか?この恐ろしい心の闇は、果たしてヒトラーだけが持っているものなのか?
私には人間全てが大なり小なり、同じ心の闇を抱えて生きているように思える。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_gaan.gif)
ブルーノ・ガンツは、ヒトラーが生き返ってきたようにも思えるほどだった。カリスマで強硬なヒトラーではなく、弱さを持った人間としてのヒトラーだったが。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_maji.gif)
アレクサンドラ・マリア・ララは純粋な目を下で美しい娘を演じた。しかし、最期に本物のトラウドゥル・ユンゲ(老女だったが未だに美しい)が出演して言った言葉が忘れられない。
「若かったことは言い訳にならない。目を見開いていたら分かったことだった。」と。私たちも今、しっかりと目を見開く時だろう。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
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2004年 ドイツ 歴史ドラマ 人間ドラマ
2005年8月1日 横浜ニューテアトル
監督 オリバー・ヒルシュゲービル(エス[es])
出演 ブルーノ・ガンツ(ベルリンの天使) アレクサンドラ・マリア・ララ ユリアーネ・ケーラー(名もなきアフリカの地で)
トラウドゥル・ユンゲ(アレクサンドラ・マリア・ララ)は、美しく若い娘。ヒトラー(ブルーノ・ガンツ)の秘書に応募して採用される。
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映画の日だったこともあるが、こんな秀作をこんな小さな映画館でしかやっていないので、席が一杯!某宇宙もの娯楽映画も良いが、そればかりでだめ。もっとみんなこういう良心的な映画を観るべきである。
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とはいえ、日本の敗戦当時の事情にも暗い私なので、ドイツの事情など知るはずもない。どのあたりまでが、史実に忠実なのか考える必要があるが、映画の内容は歴史家ヨアヒム・フェストの著書と、トラウドゥルの回顧録に基いているとのこと。人間としてのヒトラーとその周辺を描くことに成功していると思う。
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実にヒトラーは、秘書たちに気配りをする温かみのある上司であり、犬好きな菜食主義者であり禁酒禁煙、エヴァ・ブラウン(ユリアーネ・ケーラー)の婚約者でもあった。
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どう考えても、数百メートル先に敵が迫っている時にまだ挽回できると考え、「油田がないのが致命的だ。この件が片付いたら油田を確保しよう」などと言い出す。側近たちも何も言えない。(なぜ、誰も何も言えないのか!)
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なんと言う狂気だろうか?この恐ろしい心の闇は、果たしてヒトラーだけが持っているものなのか?
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ブルーノ・ガンツは、ヒトラーが生き返ってきたようにも思えるほどだった。カリスマで強硬なヒトラーではなく、弱さを持った人間としてのヒトラーだったが。
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アレクサンドラ・マリア・ララは純粋な目を下で美しい娘を演じた。しかし、最期に本物のトラウドゥル・ユンゲ(老女だったが未だに美しい)が出演して言った言葉が忘れられない。
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蛇足ですが、原語は不明ながら、普通ヒトラー総統と言い、総督とは言いません。
ワタシには、彼の人間性がとても曖昧に描かれている様に思えました。善人なのか悪人なのか、どっち付かずに描く事で、書き手の形勢をも曖昧(保身、と言っては言い過ぎかもしれませんが)に見せてるような気がしました。ただ全く人間的な部分が見えなかった訳ではなくて、表情や言動やしぐさ一つ取っても、そこから彼の心情や人間性を推し量る事は難しい事じゃないのかもしれません。あまりに勉強不足で分からない事だらけだったので、ももママさんのご意見も頭に置きながら、近いうちにもう一度見てこようと思います。
私は、人間に善人と悪人があるとは思っていません。ほとんどの人が曖昧です。悪いことも良いことも両方します。善人だって、たまには人の悪口を言ったり、気がつかずに人を傷つけたりします。悪人だって、自分の好きな人には親切でしょう。だから、人間って怖いと思ったのです。どんな普通の人にも、ヒトラーと共通する心の闇があるのではと・・・。
どうも私は歴史に暗くて、あの映画がどの程度フィクションなのかわからないのですが、ただ、最後に「各関係者のその後」というのが出てきましたよね?誰々がいつどこで死亡・・・とかいう・・・。あれを見て、ナチスという実態は1945年に消滅したけど、その影響は後々まで続いているんだなぁ、と妙に納得し、自分とも直接どこかでつながってるような強いリアリティを感じましたね。インパクトのある映画だったと思います。
コメントありがとうございます。
秘書の方の記憶も古いものなので、正確ではないと思います。でも、ドキュメンタリーではなく、あくまでそばにいた人から見た主観的なヒトラーの最期の姿として見ました。側近たちがおかしいと思っても何も言えなくなり、事態を悪化させているのが恐かったです。インパクトありましたね~